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ポッドキャストを始めました。初回は『シンズ・オブ・シニスター』

シンズ・オブ・シニスター
(作:キーロン・ギレン、画:ルーカス・ヴェルネック他)

最近、更新が滞りすみません。

このままではいかんなと思い、モチベーションアップのためにポッドキャストを始めてみました。
しばらくは音声配信という新しい挑戦を楽しみながら、それを梃子にする形で、ブログの方も更新していけたらなと思います。

というわけで、初回は『シンズ・オブ・シニスター』は歴史改変物の大発明だったと題しまして、X-MEN系列のイベント『シンズ・オブ・シニスター』について語っています。



ポッドキャスト内では、
 ①イベント『シンズ・オブ・シニスター』に至るまでの経緯
 ②シニスターの秘密兵器"モイラ・エンジン"とは?
 ③このイベントの刊行形態
 ④歴史改変系イベントの魅力と、『シンズ・オブ・シニスター』の発明
といった内容を話しているので、ブログ内では、紹介しそびれたことを書かせてください。

【4人のシニスター】
X-MEN系列のみならず、昨年のマーベルの大型イベント『ジャッジメントデイ』でも大活躍したMr.シニスター。
一見、今回のイベントがその活躍の終着点のように見えますが、実はそうではなさそうです。
彼にはまだ、クラコアの物語の中で大きな役目が残っているのです。

その証拠が、現在のX-MEN系列各誌で暗躍する4人のシニスターです。
そう実は、今回のイベントを待つまでもなく、今のマーベルの正史世界にはすでにシニスターが4人もいるんです。

事の発端は19世紀後半。
ヴィクトリア時代のイギリスを生きた科学者ナサニエル・エセックスは、日進月歩の勢いで進化する科学技術の発展から、次の世紀は人類と機械が争う戦争の世紀となることを予見。
その戦争を生き抜く進化を遂げた人類、"エセックスメン"を構想し、その進化の方向を模索し始める。

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ナサニエル:我輩の見立てによれば、ゆくゆくはチャールズの怪物が我々を支配するに違いない。
デスティニー:(チャールズ)ダーウィンのこと?
ナサニエル:いやバベッジの方だ。
(チャールズ・バベッジは"コンピューターの父"とも呼ばれる数学者)
まったく、いつになったら"チャールズ"と呼ばれる男の問題から我々は解放されることやら
デスティニー:そんな日はけして来ませんわ
 ※おそらく予知能力者であるデスティニーはチャールズ・エグゼビアのことを思い浮かべています

やがて自らの死期を悟ったナサニエルは、自らのクローンを4体作り、それぞれのクローンに異なる進化の方向性をさだめる・・・

というわけで、それぞれのクローン体の現在の状況がこちら。

[Mr.シニスター]
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額のマークはダイヤ。進化の方向性は"ミュータント遺伝子"。
みなさんご存じのシニスターのこと。

[Dr.ステイシス]
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額のマークはクラブ。進化の方向性は"超人化"。
現在は、反ミュータントのために結成された人類最高機関オーキスの幹部として、主に『X-MEN』誌で活躍中。

[オービス・ステラリス]
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額のマークはスペード。進化の方向性は"コズミックパワー"。
現在は、太陽系レベルの巨大生産施設ワールズファームの主として、主に『X-MENレッド』誌に登場。

[マザー・ライチャス]
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額のマークはハート。進化の方向性は"魔法"。
現在は『リージョン・オブ・X』で、ミュータントの独自宗教"スパーク"の開祖となったナイトクロウラーの謎の協力者として、
リージョンの精神世界に存在するスパークの総本山を出入りしている。

この4人のシニスターの主導権争いも『シンズ・オブ・シニスター』誌の重要な縦糸の一つであったのですが、イベントが終わったからといって、その確執が終わったわけではありません。
今後の刊行予定を読む限り、むしろこの4人が本領を発揮するのはこれからと思われるので、彼らの戦いの前哨戦を見守る意味でも、『シンズ・オブ・シニスター』をぜひどうぞ!

【宣伝】
今回紹介した『シンズ・オブ・シニスター』がこちら。
それぞれ、プロローグとエピローグであるワンショットの間に3タイトルが挟む形式ですが、
読み方的にはそれぞれのタイトルを個別に読むのではなく、「全ての#1を刊行順によんでから、今度は#2に取り掛かる」とした方がいいように思います。(その理由はポッドキャスト参照)



続いて翻訳本の紹介です。
マーベルからは映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』の公開に合わせて別アースのスパイダーマンたちのコミックが多数邦訳。
個人的には未読の『スパイダーマン・ノアール』が気になったりしています。


またマーベルについては、X-men系列の特大イベント『X・オブ・ソーズ』が発売になります。異世界からやってきたアポカリプスの血族とミュータントが、マーベル世界の20本の名剣/妖刀を携えて団体戦を行うという燃えるイベントです。
特大イベントといえばスパイダーマンの歴史を語るうえで外すことのできない『スパイダーマン:クローン・サーガ』が美味しいところをピックアップした日本独自編集で発売。
『インビンシブル・アイアンマン:ザ・サーチ・フォー・トニー・スターク』は、シヴィルウォー2の展開を受けたアイアンマン誌でリリが主人公。


続いてDCからは映画に合わせてバリー・アレンの現在のオリジンを描く『フラッシュ:イヤーワン』が邦訳。
そしてなんといってもここ数年のコミック業界でトップクラスの話題作『スーパーマン:サン・オブ・カル゠エル/ザ・トゥルース』も日本上陸!


フラッシュポイント・ビヨンド

フラッシュポイント・ビヨンド
(作:ジェフ・ジョーンズ/ティム・シェリダン/ジェレミー・アダム、画:サーマニコ/ミケル・ハニン)

トーマス・ウェイン、"世界最速の男"の過ちによって生まれた悪夢のような世界からやってきたもう1人のバットマン。

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正史世界にやってきた彼は、妻を娶り、子を育て、幸せな人生を送るべきである息子のブルースが、その幸せに背を向けてバットマンとして活動していることを憂い、息子をバットマンとしての生活から引きずり出すことに血道を開ける。

しかし、別アースからやってきたスーパーマン大統領と共にマルチバースを股に掛けた戦いに駆り出されたトーマスは、そこで目にした光景で自らの過ちに気が付く。
トーマスが見たものは、多次元世界のバットマンたち。様々な世界で名前や姿、時には種族すら変えながら、人々のために戦い続ける息子とその"ファミリー"の姿であった。
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「子供自身の生き方や幸せの形を、親が勝手に定義することはできない」
そんな、人の親であればいつか知ることになる平凡な気づきを、マルチバースの中心で遂に学んだトーマスは、自らも息子と同様に世界を守る戦いの戦列に加わる。

しかし、トーマスの戦いは長くは続かなかった。
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マルチバースのヒーローたちを集めたチーム"ジャスティスインカネート"に加わったトーマスは、真のダークサイドとの戦いに敗れ、この世から消滅したのである。

その次の瞬間、トーマスが目を覚ましたのはカジノの重役室であった。
トーマスは自身の出身アース、人類とアマゾンとアトランティスが血で血を洗う戦いを繰り広げる悪夢の世界に逆戻りしたのである。
息子であるブルースを救うためにバリーと共に消し去ったはずの世界が、なぜまだ存在するのか?
そしてその世界に自分を閉じ込めたのは誰なのか?
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この狂ったアースにも自分の命にも何の未練も持たないトーマスは、再び世界を歪めた黒幕を探し始める。

********************************

……というわけで久しぶりの更新は、新しく始まったジェフ・ジョーンズによるサーガの開幕となったミニシリーズ『フラッシュポイント・ビヨンド』の紹介。
以降は、気になったシーンなどをつらつらと。

【世界最速の男の復活】
再びこの世界を消し去り、息子が活躍する世界を復活させる術を模索するトーマスは、前回の協力者バリー・アレンに再び協力を求める。
しかし、この世界のバリーは母親と共に平穏な暮らしを送るただの鑑識官。
この世界の全ての事柄に対して何の価値も感じないトーマスは、そんなことをお構いなしにバリーを誘拐。
彼を化学薬品を設置した避雷針に縛り付け、バリーを世界最速の男に仕立て上げた事故の再現を行う。
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嵐の真っただ中で雷を持つトーマス。しかし、雷が避雷針を直撃するその直前、どこからともなく飛んできた銛が化学薬品を入れた容器を木っ端みじんに破壊する。
薬品をかぶることなく雷をその身に受けたバリーは黒焦げの死体に。時空を超える力を持った世界最速の男の復活を目論んだトーマスの試みは、無残にも失敗したのである……
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【クロックワークキラー】
一方、セントラルシティのアパートの一室では、猟奇的な殺人事件が発生していた。
被害者の身元は不明。奇妙な黄色いコスチュームを着こんだ男は、IDも指紋登録もないまさにこの世界に存在しないはずの男であった。

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奇妙なのはそれだけではない、男の死体からは内臓が抜かれ、その代わりには大量の歯車とクランクが詰め込まれていた。
実は、このような変死体はこの男が初めてではない。これは警察によって"クロックワークキラー"と名付けられたシリアルキラーによって引き起こされた連続猟奇殺人事件の1つなのだ。

元宇宙飛行士ナサニエル・アダム、コソ泥パーシバル・サター、マシュー・ライダーと名乗る男、そして今回見つかった黄色いコスチュームの人物……
互いに何の関りも共通性もない被害者たちを狙った猟奇殺人に、警察は頭を抱える。
しかし、トーマスだけは彼らの共通点を知っていた。

キャプテン・アトム、Dr.タイム、ウェーブライダー、リバース・フラッシュ。
クロックワークキラーの被害者たちは、息子が暮らす世界のヒーローとヴィランたち、それも全て時を超える能力を持った者たちばかりなのだ。
何者かが、この世界で時間旅行者たちを狩っている。それも息子の世界でのみ知りうる知識を使って。
トーマスは、激化するアトランティス/アマゾン/人類の戦いを尻目に、一連の殺人事件の犯人を追い始める。


【一方ブルースは】
一方そのころ、正史世界のバットマン、ブルース・ウェインもまたとある調査を行っていた。

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ブルースの隣にいるのは、マイムとマリオネット。『ウォッチメン』の世界からDCの正史世界へとやってきた2人組の犯罪者である。
何者かの年季のはいった研究室に忍び込んだバットマンは、マリオネットらの助けを借りながら、ジャニー・スレイター(Dr.マンハッタンの元恋人)の腕時計と、その傍らに置かれた小さなスノーボールを盗み出す。

そしてその晩、バットケイヴに1人の少年、コーキー・バクスターが現れる。
DC世界のタイムパトロール、タイムマスターズの1人であるコーキーは、挑戦的な表情でブルースに詰め寄る。
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コーキー:あんたが研究室に押し入ったと知れば、リップ・ハンターはただじゃ置かないぞ。
きっとあの人は僕たちタイムマスターズを集結させて、あんたの人生の改変を命じるはずだ。
おっと、僕はあんたに警告しに来たんじゃない。
あんたはとっくに蛆虫入りの缶詰を開けちまったのさ。あとは僕たちがそれをあんたの口に詰め込むだけだ!




【宣伝】
今回、紹介した『フラッシュポイント・ビヨンド』はこちら。


マーベルからは大型イベント『インフィニティウォーズ』の序章である『インフィニティ・カウントダウン』が発売。
また『X-MEN』は、現在のX-MENブームの火付け役である『ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・X』の直接の続編となるタイトル。今後も続々と続きが発売されそうなので、この機会にぜひ。
『デーモン・デイズ』は、マーベルから次世代を担う大物アーティストの称号"ストームブレイカー"を授与された日本人アーティスト桃桃子による大人気シリーズの第1話。日本の民話風にアレンジしたマーベル世界を舞台にし、米国でも高い評価を与えられた傑作です。



続いてDCからはトム・キングの『ロールシャッハ』が早くも日本到来。『ウォッチメン』から35年たった"今"を舞台に、死亡したはずのロールシャッハによる大統領候補暗殺未遂事件の真相を追う。
『バットマン:ゴッサムに到る運命』は、マイク・ミニョーラ脚本によるバットマンvsクトゥルフ神話という、たまらない趣向のタイトルとなっています。


ジャッジメントデイ直前講習:エターナルズについて

ジャッジメントデイ直前講習:エターナルズについて

【まずは歴史のおさらい】
遥かな昔、まだ我々の祖先が原始の海を漂う細胞質であったころ、後に地球と呼ばれることとなる銀河の土くれに、瀕死のセレスチャルが降り立った。
神をも侵す病魔に蝕まれたセレスチャルは、大洋に両膝を沈め、嘔吐に苦しみ、やがて息を引き取る。
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そして、これはこの先何十億年も続く地球の歴史における、もっとも重大な事件であった。
地球の生命を育む原始スープに聖なる吐しゃ物が巻き散らかされたのだ。

それから数万年の時が流れ、行方不明となった仲間の遺体を探しに地球に飛来したセレスチャルズの一団は、興味深い事象を発見する。
この星の生命の進化が、激しく活性化されていたのだ。
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「伝染病により死亡した仲間の吐しゃ物に塗れたこの世界からは、伝染病の抗体が誕生するかもしれない」
そんな可能性に気が付いたセレスチャルズは、この星を彼らの進化の実験場の1つに加えることを決定する。

そしてセレスチャルズは、100人のエターナルズと100人のデヴィアンツを作り上げ、地球を去った。
彼らが再び地球に降臨するのは、実験の成否を判断する裁きの時。
もしも、地球の進化が失敗と判断された場合、創生神は無感情に実験場を廃棄し、新たな実験に向けて宇宙に旅立つのだ。

実験場の管理人として残されたエターナルズには、セレスチャルズによって3つの信条が刻まれていた。
 ・セレスチャルズを守れ
 ・"装置"(地球)を守れ
 ・過度の"逸脱(デヴィエーション)"を正せ

これらの3つの信条は、エターナルズにとっては本能よりも強い根源的な衝動として刻まれており、われわれ人間が自分の心臓の動きを止めることができないように、彼らもまた信条に反することができない。

【紀元前100万年アベンジャーズ】
今から100万年前、時のエターナルズたちのリーダーであったウラノスは"紀元前100万年のアベンジャーズ"と呼ばれることとなる集団のリーダーであるオーディンを、とある森に呼び出す。
そこでオーディンが見たものは、突然変異――ミューテーションの結果様々な超能力を持つに至った奇妙な猿の群れであった。
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自分を呼び出したエターナルズの真意を測れず、いぶかしむオーディン。
そんなオーディンにウラノスは、このサルたちを地球から消滅させることを宣言する。
ウラノスは、テレキネシスやサイコキネシスといった他愛もない能力を問題視したのではない、サルたちが獲得しつつある初期の群体知性を問題視したのだ。

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オーディン:このサルがお利口だから根絶やしにする? それはちょっとやり過ぎじゃなかろうか?
ウラノス:我々は君たちに許可を求めているわけではない。我々の表敬を、同盟と取り違えないことだ。
過度の"逸脱(デヴィエーション)"は正されねばらならない。もしもそれを妨げるつもりならば、戦争あるのみだ。

オーディン:わかったわかった。約束の酒をワシに渡した後は好きにせい。おサルさんのために戦争するのは割に合わん。

人類の産まれる前の存在したアベンジャーズのリーダーは、あっさりとエターナルズの行動を承諾する。
この瞬間、この地球から1つの種が消え去ることが確定したのだ。

【そして現代】
それから100万年の月日がたった現代。
新たにエターナルズのリーダーとなったドルイグは、太平洋上に新たに生まれた島クラコアに向かわせた諜報員から報告を受ける。
新興種族ミュータントが死を克服したというのだ。
まだ不滅(Eternal)には程遠い、不死(Immortal)の段階だが、死を克服することは生命にとって許されざる"逸脱"。
しかし、ドルイグは動じることはなかった。

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過度に"逸脱"した進化の道を正すことは、エターナルズにとってけして目新しいことではないのだから。

****************
というわけで、今回は、今週から始まる夏の大型イベント『A.X.E.:ジャッジメントデイ』の、事前状況の紹介でした。
(とかいっていたら、記事を書いているうちに始まっちゃいました。期待通りめちゃくちゃ面白いです。)

以降は、今回のイベントの鍵となりそうな人物たちを、主にエターナルズたちから紹介していきます。

【レムリアのエターナルズ】
イカリス、セルシ、キンゴ、スプライト、ファストス、セナら、『エターナルズ』誌のいわゆる“主人公”たち。

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エターナルズが死から復活する度に不作為に選ばれた人間の命が一つ失われるという事実を知り、エターナルズ社会を去っており。
現在は“変わること”を知るために、デヴィアンツたちの都市、レムリアに身を寄せている。

【デヴィアンツ】
エターナルズたちと共にセレスチャルズによって造られた古代種族。
永遠の生を受け、変わることができないエターナルズたちとは対称的に、常に変化を続ける存在として創られた。

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稀にそれらの変化が暴走し理性を持たぬ怪物へと変貌を遂げる事があるが、それらは“過度な逸脱”としてエターナルズによって粛正される事が宿命となっている。
「自分自身がいつ怪物になってもおかしくない」、「自分が怪物となった瞬間に命を奪いにくる超人たちが存在する」という奇妙な状況は、彼らに独特の死生観を与えており、その影響か怪物じみた見た目に反して、芸術や思想など各方面において非常に成熟した文化を築き上げている。

また、長い地球の歴史の中でデヴィアンツは地球の種と様々な形で交配しており、ミュータント誕生の原因となる"X遺伝子"とはじつはデヴィアンツの遺伝子のことを指すことが最近判明した。

【ザ・マシーン】
セレスチャルズが作り上げた巨大な実験場の制御システム、言わば地球の意思。
最近調子が悪いらしく、妙に軽い口調で話すのもその影響らしい。
『エターナルズ』誌全般のナレーションを担当し、おそらく今回のイベントのナレーションも担当するので面食らわないこと。


【ドルイグ】
エターナルズの一人。
本心を語らず、陰謀を巡らせ、強い者にへつらい、そして背後から刺す、“蛇”のような性格。
しかしそれは全てセレスチャルズが彼をそのような性質の存在として造ったためで、彼の責任ではない。

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エターナルズのリーダーである“エターナル・プライム”にサノスが就任してしまうという地球にとって最悪の事態を前に、その弁舌と狡猾さで独力でサノスを駆逐する事に成功。
その功績によって、自らがエターナル・プライムとなる。
自分がその座に能わぬ小者であることを自覚しているドルイグは、功績作りのためにミュータントをエターナルズが正すべきつぎなる“逸脱”であると宣言し、その殲滅を狙っている。

【ウラノス】
エターナルズ社会を形作る3氏族の1つの家父長。イカリスやドルイグの祖父にあたる、エターナルズ最強の戦士。
エターナルズの武器庫にアクセスできる上に、自らの心臓と地球破壊爆弾の起爆装置を連動させているエターナルズで最も危険な人物の1人。

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3つの信条に縛られ、同じことを未来永劫繰り返す宿命に疑問を抱き、3つの信条の隙をつくことで、地球の生命をすべて消去し、ゆくゆくはセレスチャルズに挑戦するという覇道にエターナルズを導いた。

ちなみに、3つの信条の隙とは以下の通り。
・"装置"(地球)を守れ
 →"装置"とは惑星それ自体のことで、その表面を這いずる生命は含まれない
・過度の"逸脱(デヴィエーション)"を正せ
 →あらゆる逸脱は"過度"である。
・セレスチャルズを守れ
 →守るのは生命のみで、幽閉は可能。

幸いなことに、ドルイグの裏切りによってウラノスの野望は潰え、現在は地下牢に幽閉されている。

【エイジャック】
セレスチャルズに使えるエターナルズの司祭。

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同族たちの中で唯一セレスチャルズと意志疎通をする事が許された彼女だが、『マーベル・レガシー』にて描かれた事件以降、神は彼女の声に応えることをやめてしまった。
しかし彼女は「これもまた神が与えた試練」と、自らの信仰心を示すために、北極に埋まったセレスチャルズの聖骸への徒歩での巡礼を行う。

しかし、彼女が北極で見た物は、秘密基地として改築された神の遺体と、その中で暮らすアベンジャーズの姿であった!
あまりの冒涜にアベンジャーズへの憎しみを募らせたエイジャックは、友人のエターナルズたちと共にアベンジャーズマウンテンへの潜入し、セレスチャルズの聖骸との交信を果たしたエイジャック。
しかし、そこで得られた知識は彼女にとって残酷な物であった。
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セレスチャルズはエターナルズの事など気にかけていなかった。
セレスチャルズにとって進化実験の対象である人類は重要。そして人類の進化を促す触媒であるデヴィアンツも重要。
しかし、セレスチャルズにとってエターナルズは、大事な人類たちを育むペトリ皿のフタ程度の認識であったのだ。

神はエターナルズを愛していない。
エターナルズが庇護する人類も、エターナルズの宿敵であるデヴィアンツも愛されているのに、エターナルズだけは愛されていない。
何百万年にもわたる信仰が全て無駄であった事を知り、打ちひしがれたエイジャック。

しかし彼女は、直ぐに彼女と同じエターナルズの司祭であるマッカリと共に、新たな信仰の道を歩み始める。
古い神が、彼女の信仰に能わないのであれば、新しい神を造ればいい。
そのために必要な存在。それは人類に潜むデヴィアンツの欠片、X遺伝子の専門家であった。
そして彼女の手にかかれば、当世一のミュータント遺伝子の専門家、Mr.シニスターを攫う事など造作もないことであった……
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【宣伝】(使いまわし)
マーベルからはトニー・スターク亡き後にその後継者として現れた天才少女リリが主人公の『インビンシブル・アイアンマン:アイアンハート』と、マーベル世界のオカルト系ヒーローが教師となった魔法学園を舞台に、マーベル世界のあらゆる場所から集められた少年少女たちが活躍する『ストレンジ・アカデミー2:ブライト・サイド』が翻訳決定。


続いてDCからは長らく入手困難だったマイク・ミニョーラの『バットマン:ゴッサム・バイ・ガスライト』が再邦訳。
こちらはヴィクトリア朝時代のゴッサムを舞台にバットマンが切り裂きジャックと戦う表題作の新訳版に加え、その続編も初邦訳!
また正史のバットマンからは最新作となる『バットマン:ゴースト・ストーリーズ』の翻訳も決定。現在DC各誌で活躍中であるバットマンのライバル、ゴーストメイカーの初登場話となります。

プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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