Batman #14
バットマン #14
(作:スコット・スナイダー、画:グレッグ・カプロ)
************
「バットマンの仲間を殺し、バットマンを"孤高のヒーロー"に戻す!」
ジョーカーの歪んだ宣戦布告をうけたバットマンは、バットケイヴに戻ると仲間たちに警告のメッセージを送る。
バットマン:アルフレッド、工場にはハーレーしかいなかった。さっき送信したタイヤ跡の解析を急いでくれ…
:アルフレッド?

しかし、ケイヴにもウェイン邸にもアルフレッドの姿はなく、残されたのは紫とグリーンの包み紙にくるまれたカセットテープのみ。
カセットテープを再生すると予想通りの人物の声が再生される。
ジョーカー :よぉ!ブルース。ちょいとお前の執事を借りるぜ?
:"例のあいつ"のお祝いパーティをするのに、最高の執事が必要でな。
アルフレッド:ブルース様、すみません。この汚らわしい男が……
ジョーカー :しーーーーー!
アルフレッ ド:こんな目隠しくらいで、私が怖がると思ったら、
ジョーカー :ははははははっ!目隠しだって?そんなものは付けてないぞ?
アルフレッド:しかし…
ジョーカー :お前の眼はアンモニアで焼いたのさ!
:よし、面白いからもう一度やってやろう。
アルフレッド:ひいぃぃぃっーーーー!
怒りのあまり、一瞬、我を忘れるバットマン。しかし、彼はジョーカーの残したカセットテープに次の標的のヒントを見つける。
数十分後、ゴードンの寝室。
ジョーカーが自宅への侵入を繰り返していたことを知ったゴードンは寝つけずにいた。
バットマンは彼の寝室にひっそりとはいると、ブルース・ウェインの執事がジョーカーにさらわれた事、ジョーカーの次なるターゲットはゴードンであることを伝える。
バットマン:君を安全なところに連れていく。
ゴードン :遠慮させてもらおう。もしも私を"バット隠れ家"に連れて行きたいのなら...
バットマン:(銃口をゴードンに向けながら)いいからくるんだ。
ゴードン :駄目だ!私の部下が前線に立っているのに、私だけ逃げるわけにはいかない。
:ジョーカーを恐れ逃げ出しても、あいつを喜ばせるだけだ。
:私はジョーカーに立ち向かう。
:(キリングジョーク事件の切抜きを手に取りながら)仮に過去の古傷が、再び開くことになってもな。
その時、新聞の切り抜きを触ったゴードンの指を皮きりに全身から血が滲みでる。
ジョーカーはあらかじめ、ゴードンが保管する新聞の切り抜きに毒を染み込ませていたのだ。

ゴードンを病院に運んだバットマンは、遂に始まったジョーカーの攻撃に備えて、ナイトウィングを呼び出す。
事の顛末をしったナイトウィングは、ジョーカーがアルフレッドを狙ったのは、バットマンの正体を知っているからでは、と心配するが、バットマンはその可能性を否定。
バットマンをブルース・ウェインが支援していることは、バットマンInc.の件で明らかなため、ターゲットにされたのだろうと、ナイトウィングの不安を一蹴する。

バットマンは、ジョーカーの言動から、ジョーカーがバットマンと初めて会った事件(『笑う男』参照)を自ら模倣し、ゴッサムに飲料水を提供する貯水池に毒を投入すると予想し、ナイトウィングに前回の事件でバットマンが行ったのと同様に、貯水池とゴッサムとを結ぶ水道を破壊するように依頼をする。
ナイトウィングとわかれ貯水池に向かうバットマン。
予想通り、貯水池にはジョーカーがバットマンを待っていた。

バットマン :アルフレッド・ペニーワースは何処だ?
ジョーカー :久しぶりだってのにハグもキスも、バッタランの一撃もなしってかい?
バットマン :リモコンをもっているな。「お前が一歩でも動けば、毒の注入を始める。」前回と一緒だな。
ジョーカー :まったく、仕事、仕事、仕事!俺たちはいつも仕事上の会話ばかりだ。
:今回、仕事は先に済ませておいたから、落ち着いてゆっくり話し合おうぜ。
バットマン:「先に済ませた」?何を言っている?
ジョーカー :相棒からの到着の連絡を受けたお前は決断を下し、後ろ手で隠し持ったバッタランを投げつける。
ジョーカー :バシーン!!見事バッタランは俺に命中。だがしかし!その刹那、俺はリモコンのスイッチを入れる。
:池にまかれる毒。するとお前はナイトウィングの坊やに連絡し、坊やは水道を破壊。
:そこからは俺とお前の格闘戦だ。そして目出度くバットマンは街を救う。
:ただ、残念ながら、毒がゴッサムの中心地に届く前に少数の犠牲者は出てしまった。下を見てみな。
池の中にはジョーカーの毒で死んだ犠牲者が沈められている。
ジョーカー :全て終わった!
:水源に毒は撒かれ、水道は爆破され、犠牲者は死んだ。これでゆっくり話ができる。
:そう、俺におしゃべりさせてくれよ。王に悪いニュースを伝えることこそ、宮廷道化師の役目だろ?
:さぁ、さぁお立会い、ドラムロールと照明をくれ!バットファミリーのみんな、ちゃんと警察無線を盗聴してるか?

:俺はお前たちの正体を知っている!
:バットマンを含むお前たち全員の顔、名前、住所、お気に入りの石鹸すらご存知だ。
:お前らは、詐欺師だ、いかさま野郎だ、ペテン師だ。真のヴィランともいえる。
:なんせ、俺の愛する王様をこんな柔にしちまったんだからな。
:バットマンだって、お前らに自分がされたことをとっくにお見通しだ。
:だから、バットマンはお前たちに、俺とバットマンとの秘密を明かさないのさ。
:それどころか、奴は俺にお前らの秘密を教えてくれた。
:お前らの隠れ家の洞窟にあった、この手帳に全てが書いてあった。
バットマン :嘘だ!
ジョーカー :俺が嘘をついているか、そのうちわかるさ。
:これから72時間のうちに、お前らちびっこ蝙蝠たちは全員死ぬ。
:その片棒を担いでるのは、ここにいるバットマンってわけだ。笑えるオチだろ?
********
というわけで、Death of the Familyの第2話でした。
"怖いジョーカー"が帰ってきた感じでいいです。
自分としては、可能な限りタイインも読んでみようと思っています。
前回の話もそうでしたが、今回も完全にジョーカーとバットマンの初対決を描いた「笑う男」を下敷きにしていますね。
せっかく邦訳が出ているので、未読でしたら是非どうぞ。
…というわけで、アフィリエイトをやってみることにしました。
あまり露骨な宣伝は避けますが、よろしければ。
あっそういえば、BATMAN誌のリランチ直後のストーリーで、本国でも傑作の評価も高い"Court of Owls"が小プロから翻訳されるみたいですね。
これも管理人お勧めです。
(作:スコット・スナイダー、画:グレッグ・カプロ)
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「バットマンの仲間を殺し、バットマンを"孤高のヒーロー"に戻す!」
ジョーカーの歪んだ宣戦布告をうけたバットマンは、バットケイヴに戻ると仲間たちに警告のメッセージを送る。
バットマン:アルフレッド、工場にはハーレーしかいなかった。さっき送信したタイヤ跡の解析を急いでくれ…
:アルフレッド?

しかし、ケイヴにもウェイン邸にもアルフレッドの姿はなく、残されたのは紫とグリーンの包み紙にくるまれたカセットテープのみ。
カセットテープを再生すると予想通りの人物の声が再生される。
ジョーカー :よぉ!ブルース。ちょいとお前の執事を借りるぜ?
:"例のあいつ"のお祝いパーティをするのに、最高の執事が必要でな。
アルフレッド:ブルース様、すみません。この汚らわしい男が……
ジョーカー :しーーーーー!
アルフレッ ド:こんな目隠しくらいで、私が怖がると思ったら、
ジョーカー :ははははははっ!目隠しだって?そんなものは付けてないぞ?
アルフレッド:しかし…
ジョーカー :お前の眼はアンモニアで焼いたのさ!
:よし、面白いからもう一度やってやろう。
アルフレッド:ひいぃぃぃっーーーー!
怒りのあまり、一瞬、我を忘れるバットマン。しかし、彼はジョーカーの残したカセットテープに次の標的のヒントを見つける。
数十分後、ゴードンの寝室。
ジョーカーが自宅への侵入を繰り返していたことを知ったゴードンは寝つけずにいた。
バットマンは彼の寝室にひっそりとはいると、ブルース・ウェインの執事がジョーカーにさらわれた事、ジョーカーの次なるターゲットはゴードンであることを伝える。
バットマン:君を安全なところに連れていく。
ゴードン :遠慮させてもらおう。もしも私を"バット隠れ家"に連れて行きたいのなら...
バットマン:(銃口をゴードンに向けながら)いいからくるんだ。
ゴードン :駄目だ!私の部下が前線に立っているのに、私だけ逃げるわけにはいかない。
:ジョーカーを恐れ逃げ出しても、あいつを喜ばせるだけだ。
:私はジョーカーに立ち向かう。
:(キリングジョーク事件の切抜きを手に取りながら)仮に過去の古傷が、再び開くことになってもな。
その時、新聞の切り抜きを触ったゴードンの指を皮きりに全身から血が滲みでる。
ジョーカーはあらかじめ、ゴードンが保管する新聞の切り抜きに毒を染み込ませていたのだ。

ゴードンを病院に運んだバットマンは、遂に始まったジョーカーの攻撃に備えて、ナイトウィングを呼び出す。
事の顛末をしったナイトウィングは、ジョーカーがアルフレッドを狙ったのは、バットマンの正体を知っているからでは、と心配するが、バットマンはその可能性を否定。
バットマンをブルース・ウェインが支援していることは、バットマンInc.の件で明らかなため、ターゲットにされたのだろうと、ナイトウィングの不安を一蹴する。

バットマンは、ジョーカーの言動から、ジョーカーがバットマンと初めて会った事件(『笑う男』参照)を自ら模倣し、ゴッサムに飲料水を提供する貯水池に毒を投入すると予想し、ナイトウィングに前回の事件でバットマンが行ったのと同様に、貯水池とゴッサムとを結ぶ水道を破壊するように依頼をする。
ナイトウィングとわかれ貯水池に向かうバットマン。
予想通り、貯水池にはジョーカーがバットマンを待っていた。

バットマン :アルフレッド・ペニーワースは何処だ?
ジョーカー :久しぶりだってのにハグもキスも、バッタランの一撃もなしってかい?
バットマン :リモコンをもっているな。「お前が一歩でも動けば、毒の注入を始める。」前回と一緒だな。
ジョーカー :まったく、仕事、仕事、仕事!俺たちはいつも仕事上の会話ばかりだ。
:今回、仕事は先に済ませておいたから、落ち着いてゆっくり話し合おうぜ。
バットマン:「先に済ませた」?何を言っている?
ジョーカー :相棒からの到着の連絡を受けたお前は決断を下し、後ろ手で隠し持ったバッタランを投げつける。
ジョーカー :バシーン!!見事バッタランは俺に命中。だがしかし!その刹那、俺はリモコンのスイッチを入れる。
:池にまかれる毒。するとお前はナイトウィングの坊やに連絡し、坊やは水道を破壊。
:そこからは俺とお前の格闘戦だ。そして目出度くバットマンは街を救う。
:ただ、残念ながら、毒がゴッサムの中心地に届く前に少数の犠牲者は出てしまった。下を見てみな。
池の中にはジョーカーの毒で死んだ犠牲者が沈められている。
ジョーカー :全て終わった!
:水源に毒は撒かれ、水道は爆破され、犠牲者は死んだ。これでゆっくり話ができる。
:そう、俺におしゃべりさせてくれよ。王に悪いニュースを伝えることこそ、宮廷道化師の役目だろ?
:さぁ、さぁお立会い、ドラムロールと照明をくれ!バットファミリーのみんな、ちゃんと警察無線を盗聴してるか?

:俺はお前たちの正体を知っている!
:バットマンを含むお前たち全員の顔、名前、住所、お気に入りの石鹸すらご存知だ。
:お前らは、詐欺師だ、いかさま野郎だ、ペテン師だ。真のヴィランともいえる。
:なんせ、俺の愛する王様をこんな柔にしちまったんだからな。
:バットマンだって、お前らに自分がされたことをとっくにお見通しだ。
:だから、バットマンはお前たちに、俺とバットマンとの秘密を明かさないのさ。
:それどころか、奴は俺にお前らの秘密を教えてくれた。
:お前らの隠れ家の洞窟にあった、この手帳に全てが書いてあった。
バットマン :嘘だ!
ジョーカー :俺が嘘をついているか、そのうちわかるさ。
:これから72時間のうちに、お前らちびっこ蝙蝠たちは全員死ぬ。
:その片棒を担いでるのは、ここにいるバットマンってわけだ。笑えるオチだろ?
********
というわけで、Death of the Familyの第2話でした。
"怖いジョーカー"が帰ってきた感じでいいです。
自分としては、可能な限りタイインも読んでみようと思っています。
前回の話もそうでしたが、今回も完全にジョーカーとバットマンの初対決を描いた「笑う男」を下敷きにしていますね。
せっかく邦訳が出ているので、未読でしたら是非どうぞ。
…というわけで、アフィリエイトをやってみることにしました。
あまり露骨な宣伝は避けますが、よろしければ。
あっそういえば、BATMAN誌のリランチ直後のストーリーで、本国でも傑作の評価も高い"Court of Owls"が小プロから翻訳されるみたいですね。
これも管理人お勧めです。
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