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ファンタスティック・フォー #25  (その1)

ファンタスティック・フォー #25(その1)
(作:ダン・スロット、画:R.B.シルヴァ)

前回の紹介から時間も過ぎ、夏の大型イベント『エンパイア』も終わったことですし、各自の状況を整理しながら、物語の紹介。

【フランクリン・リチャーズ】
『シークレットウォーズ』の中で得た創世の力も残りわずかになったフランクリン。
当初は、父親から天才的頭脳を継いだ妹と自分を比較し、力を使い果たすことを極端に恐れた彼だが、だいぶ吹っ切れた様子。
今はミュータント国家クラコアの中に自分の居場所を見つけ、暇を見つけてはミュータントだけに使えるゲートを通ってクラコアの仲間たちと交流を深めている。

また年齢的には反抗期に差し掛かり、髪を染めたり、ピアスを明けたりしては、母親のスーと口論になっている。

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ジョニー:おう、クソガキ。何を聴いてるんだ?
フランクリン:ライラ・チェイニーとダズラーのリミックス。ミュータント向けだから、ジョニーおじさんにはわからないよ。



【ベン・グリム】
長年の恋人であったアリシアと遂に結婚。
新婚旅行で不死の怪物となったハルクの襲撃を受けたり、新婚早々新居にファンタスティック・フォーが引越してきたり(リードがマンションの内部の次元を歪めてスペースを確保)とトラブル続き。

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『エンパイヤ』事件では、クリー人の少年とスクラル人の少女を救出。色々あって、2人を養子として迎えることに。
というわけで、新婚ホヤホヤから一気に2人の子持ちとなったグリム夫妻だが、マーベル随一の善男善女ぶりをいかんなく発揮し、全てを受け止めた上で幸せな家庭生活を満喫している。

ちなみにベン達の子供となったクリー人の少年ジョーとスクラル人の少女ニッキーは、幼いころに銀河カジノに買われ、クリー/スクラル戦争の再現ショーの見世物として人々の前で毎夜殺し合いを続けてきた。
このため、互いに相手の命の奪うことを人生の目的としながらも、人生において"絆"と言える存在もお互いしかいないという非常にエモい関係を築くことに。(現在は和解済み)

ベン:さぁそろそろおねむの時間だ。明日はお前さん方にとって、大事な日なんだぞ。
なんぜ、学校が始まるんだからな。
アリシア:そうよ、2人とも心の準備はできてる?

人間社会の中で生きていくために学校に通うこととなったジョーとニッキーを励ますベンとアリシア。

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ニッキー:大丈夫!この日のためにTVでこの文明の生活を学んできたんだから。
いじめっ子、オタク、体育会系。
私ならあらゆるグループに溶け込むことが出来るし!


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ジョー:潜入工作とは悠長なことだな、スクラル人よ!
俺に任せてください。俺が4年生となったあかつきには、必ずや敵たちを殲滅。
一息に10年生…いや20年生へと駆け上り、グリム家の家名を轟かせてみせます!


ベン:……その意気だぞ、ジョー。ただちょっと母さんと話させてくれ。
アリシア、計画変更だ。
アリシア:そうね…
ベン/アリシア:家庭学習にしよう



【スー・リチャーズ】
最近のミニシリーズで、長年家族に内緒でシールドのエージェントとして活動していたことが明かされたスー。
そんな彼女は、ニック・ヒューリーJr.の命を受け米国にあるラトヴェニア大使館に潜入していた。

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今回の彼女のミッションは大使館に隠された秘密金庫。
秘密金庫の中身ではない、金庫そのものを見張ることが彼女のミッションなのだ。

実はこの数日、世界各地の最重要機密施設が立て続けに襲われる事件が発生。
強大な力を持った何者かによって地面に空いた黒い穴となった各施設はその目的もため込んでいる機密情報も多種多様。
共通点はただ一つ、世界に数個しかない最新鋭ステルス金庫を保持していることであった。

ニック・フューリーJr.は謎の襲撃者の次なるターゲットが、ステルス金庫を設置する国内最後の施設であるラトヴェニア大使館であるとあたりをつけ、スーを派遣したのだ。

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そしてニック・フューリーの予想は見事に的中。
謎の襲撃者は、まさに大使館にあるDr.ドゥームの執務室のど真ん中に現れたのだ。
咄嗟にドゥームを庇い、反撃に出ようとするドゥームの腹心ヴィクタリウス。
しかし、それを制したのは他ならぬドゥーム本人であった。

Dr.ドゥーム:捨て置け、ヴィクタリウス。この者の襲撃は予測しておった。
こやつを止める術はこの地球には存在しない。

襲撃者は、金庫の中身が目的のものではないことを知ると、ドゥームたちなど存在しないかのようにその場を飛び去っていく。
その様子を見守っていたスーは驚愕していた。
ギャラクタスがラトヴェリアの地を荒らすことすら許さなかったあのドゥームが、自国の領土の一部ともいえる大使館への侵入を見逃した。
つまり敵はより強大で、事態はより深刻なのだ。

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Dr.ドゥーム:スーザン・リチャーズ、いるのは分かっている。
事態は一刻を争い、地球上の全生命が危機にさらわれている。
リードの持つステルス金庫の中身を、何としてでも守るのだ。



【リード・リチャーズ】
自身の研究室で研究にいそしむリードの下に妻からの連絡が入る。

スー:わたしよ。いまドゥームと一緒にいるんだけど、彼ったら変なことをいうの。
貴方が秘密の金庫を隠し持っていて、その中身のせいで地球が滅ぶかもしれないって。
……今、敵がその金庫に向かってるらしいんだけど、身に覚えは無いわよね?

リード:"地球"?ならば知らないな。
スー:……ユニバースなら?
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リード:今すぐ、チームを集めよう。



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今回はここまで、この後で今後もマーベルユニバースの展開を占うような内容があるのですが、そちらの紹介はまた来週あたりに!


【宣伝】
今回紹介した作品のTPB1-4巻。
ヒーローというよりは、冒険家族という側面を前面に出した冒険活劇に仕上がっています


DC関連では遂に、『ドゥームズデイクロック』の発売が決定!
"DC世界とウォッチメン世界の衝突"というDCリバースをけん引した謎の集大成です。
またゾンビ禍に襲われたDC世界を描く『ディシースト』の予約も開始。管理人は読んでないのですが、とにかく面白いらしく次から次に続編やスピンオフが出ている作品なので、気になっています。
陰惨な『ディシースト』と対照的に明るく可愛らしい作品が『スーパーマン・スマッシュ・ザ・クラン』。
「スーパーマンが人種差別団体KKKと戦った」という"実話"をベースとした作品で、アーティストは人気者のグリヒルの希望溢れる物語となっています。





マーベル関連では大型イベント『シークレット・エンパイア1』が発売。「キャプテン・アメリカは実はシールドの工作員であった」という衝撃の展開から始まったヒドラ・キャップの最終章。サム・ウィルソンがとにかくかっこいい話なので、キャプテン・アメリカとしてのサムの活躍を見たい方にもおすすめ。
また『Ms.マーベル』の新刊の発売も決定。ヒーローオタクの少女カマラ・カーンの冒険がとにかく楽しいのは勿論ですが、コミック史的な観点でもマーベル世界の方向性を新たに作った21世紀のマスターピースともいえる重要シリーズなので、邦訳の続刊は嬉しいところ。






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NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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