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ライズ・オブ・ウルトラマン #1

ライズ・オブ・ウルトラマン #1
(作:カイル・ヒギンズ&マット・グルーム、画:フランセスコ・マンナ)

【1966年】
今から50年以上の前の出来事。不思議なエネルギー体を探知した科学特捜連盟(※)は、その正体を探るためにエースパイロットのモロボシ隊員操る探査機ビートルを現場に派遣した。それが悲劇の始まりとなることも知らずに…

 ※原書では"United Science Patrol"。オリジナルのウルトラマンに登場する科特隊は"Science Patrol"とするのが定訳らしいので、当ブログでは"科特連"と呼ぶことにします。

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モロボシ隊員:何も異常はない、本当にここで間違いないのか?

オペレーターに結果を報告するモロボシ隊員。しかし、その瞬間、探査機は突如現れた赤い光球と激突。
現場に投げ出されたモロボシ隊員は、薄れゆく意識の中で、謎の声を聞く。

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謎の声:シンパイスルナ、キミヲタスケル
(鳴り響く警報のような異音)
マサカ ソンナハズハ…


****************************
というわけで、今回はマーベルコミックスが手掛けることとなったウルトラマンを、登場人物を中心に紹介。

【フジ・キキ】
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科特連日本支部の新人。科学畑の出身らしく、現場での活動よりも、科特連のみが持つ様々な超技術の原理に興味津々。
特にハイレベルの隊員のみが使用できるライフル銃"K-レイ"の原理に強い関心を持つが、
まだ階級が低いため、情報にアクセスできずに悶々としている。

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こちらがフジ隊員が勤める科特連の基地。
ホールには巨大なモロボシ隊員の銅像が…

【一の谷司令官】
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科特連日本支部の司令官。

(おそらく)父は科特連が結成される前に存在した日本国内の怪獣対策機関、通称"Q"の科学捜査官。
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一の谷司令官の父は、怪獣が現れるときに発生する力場、通称"アンバランスフィールド"を追ってパリに向かい、そこで謎の死を遂げている。

【ムラマツ・キャップ】
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フジが所属する小隊の隊長。信じられるものは自分と愛銃のみの歴戦の戦士。

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ムラマツ隊長と共に現場へと向かったフジ隊員が初めてであった怪獣。…テレスドン?
ちなみに原作と違い人間サイズなのですが、「怪獣が出現するときは時空が歪み、大小の概念が乱れる」という伏線も。

【ハヤタ・シン】
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フジ隊員の友人である一般人。
以前から科特連に入って人々を助けたいという熱い思いを持っており、自前の怪獣探知機を造りあげるなど一般人ながら科特連の注目を浴びていた。
しかしフジと共に受けた入隊試験はまさかの不合格。
それ以降、科特隊の仕事現場に現れては、彼らの活動を勝手に協力をし、自らの適性を科特連に認めさせようとしている。
(それゆえにムラマツ隊長からは疎まれている)

フジ隊員とは親友ともいえる関係だが、自分を差し置いて入隊を果たしたフジに対して複雑な感情を抱えている。
(一方で、その素直な気持ちをフジ隊員に打ち明け、それでも変わらぬ友情を誓う好漢でもある)


【セカンドコンタクト】
そンなある日、フジ隊員とハヤタが食事をとっていると、フジ隊員の通信機に緊急の呼び出しがかかる。
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ハヤタを現場へ連れていくことへのためらいがありながらも、最速の手段で向かうために、そのままハヤタの運転で現場へ向かったフジ隊員。
しかし、いつもならハヤタの姿を見ると不快感をあらわにするムラマツキャップが、その日は違った。
重大な危機を意味する"エメラルドアラート"の発令を受け、ムラマツキャップはハヤタを疎むどころか、臨時要員として調査への同行を許可したのだ。

余りにも願望通りの展開に喜ぶハヤタはしかし、ムラマツの態度を一変させた原因に疑念を抱く。

ハヤタ:"エメラルドアラート"って何なんですか?
ムラマツ:……UFOだ
ハヤタ:えっ!?もしかしてこれがファーストコンタクトって事になりうるのですか?
ムラマツ:厳密には2度目だ、1回目の遭遇は1966年。その時は我々が異星人を射殺し、事なきを得た。
ハヤタ:相手が敵対的だとどうしてわかったのですか?
ムラマツ:前回の遭遇時、奴は我々の中の最高の人材を殺したんだぞ?


そうこうするうちに、エネルギー反応の中心地にたどり着いた3人。
彼らが見た物は、地面に墜落した赤い光球であった。

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驚く3人をよそに、突如光球から浮かび上がる、不気味な巨人の人影。
ハヤタはムラマツキャップに促されるがまま、巨人を撃つ。

しかしハヤタは、自らの攻撃で傷を負った人影から感じたものは、なぜか敵意ではなく"贖罪"の情であった。
何かに導かれるように巨人の指にて手を差し出すハヤタ。

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2人の手が触れた瞬間、あたりは強烈な光に包まれ…

********************
というわけで、以上が紹介でした。

企画発表当初は、オリジナルのウルトラマンに対してどのような距離感で物語を構築するのかが非常に気になったのですが、結果は上記の通り。
見ての通り「原作の内容を大胆にアレンジしながらも、物語の骨格は元ネタを踏襲し、細かいところに原作ファンへの目配せを配置する」という、マーベルが自社コンテンツの映画化に際してやったことを、そのままウルトラマンで再現したような作品に仕上がっています。

1話目の内容にふさわしく、物語をけん引する様々な謎が提示された本作ですが、内容を丹念に読んでいくと、巻末掲載の『ウルトラQ』のみならず、間に差し込まれた1頁のギャグマンガの内容にすら、今後につながりそうなヒントが散りばめられており、今後も楽しみです。
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……といいながら、実は本作は#2以降の電子版は日本からは買えなくなりそうなんですよね。
(トランスフォーマーなど、日本での権利関係が複雑そうな作品ではたまにあること)

ですので、気になった方は池袋のヴァースコミックスさんなどで、ぜひ紙媒体を手に入れてください。

…というか、こんな次回予告を見せられたのに、続きが電子で読めないなんて、そんなのあり?
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【宣伝】
いつもなら最初に記事で紹介した作品の電子版のリンクを張るのですが、上記の様な事情のため張りません……

続いて翻訳版の紹介。
先ず注目なのは先日発売されたばかりの『バットマン:ラストナイト・オン・アース』です。『バットマン:梟の法廷』以降、DCの先頭を走り続けてきたスナイダー&カプロのバットマンの集大成となる作品。陽気に喋り捲るジョーカーの生首とバットマンが、地獄と化した未来のDC世界を巡る強烈なヴィジュアルが最高。

そして地獄といえば、世界の崩壊を書かせたらこの人の右を出る人はいないと思われる地獄コミックの旗手トム・テイラーの『ディシースト』がまさかの翻訳。こちらは反生命方程式によるゾンビ禍に襲われたDC世界を描いた作品。

トム・キングの『Mr.ミラクル』が1冊に全話を詰め込む形で翻訳決定。本国で発売後に熱狂を以てファンから受け入れられた本作は、アイズナー賞を横綱相撲で受賞したのは勿論の事、某大学の教科書にも選定されるなど、まさに"21世紀のマスターピース"の呼び名に恥じない作品となっています。

続いては『スーパーマン:スマッシュ・ザ・クラン』。こちらは「スーパーマンが人種差別団体KKKと戦った」という"実話"をベースとした作品。なぜこれが実話なのかという点は、ぜひ読んで確かめて貰うとして、アイズナー賞受賞の実力派ライターのジーン・ルエン・ヤンの物語が、グリヒルの可愛らしいアートで楽しめる素晴らしい作品ですので、是非!




また『Mr.ミラクル』と同じくDCの大人向けレーベルから発売された『ジョーカー:キラー・スマイル』も翻訳が決定。
ジョーカーを研究していくうちにその狂気に染まっていく精神科医を描いたサイコスリラー。近年様々なヒットを飛ばすクリエーターコンビ、ジェフ・レミーアとアンドレア・ソレンティーノの作品です。(ちなみに当ブログでもこのコンビの初期の名作『グリーンアロー』を紹介してますl)


続いてマーベル関係。管理人的に思い入れが強いのが『キャプテン・アメリカ:スティーブ・ロジャース/サム・ウィルソン ロード・トゥ・シークレット・エンパイア』。「ハイルヒドラ」の一言でネットを賑わせたヒドラキャップの誕生のあらましと、その基本設定を伝えるオムニバスで、その名の通り大型イベント『シークレットエンパイア』の導入的作品です。
『スパイダーマン:ヴェノム・インク』は、シンビオートに侵されたニューヨークの裏社会に立ち向かう、スパイダーマン/ヴェノム/エージェント・ヴェノムの共闘を描く作品。「戦争で両脚を失ったフラッシュがシンビオートの力でスーパースパイへと変身する」という非常にかっこいい設定のエージェント・ヴェノムが翻訳版に初参戦ということで、そこらへんも見どころ。
そして最後は久々の翻訳となるデッドプール出演作『デッドプール VS. パニッシャー』。寡黙な戦士と冗舌な傭兵という水と油の組み合わせが楽しそうな作品



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プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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