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バットマン#25-32 (ウォー・オブ・ジョークス&リドルス)

久々の更新ですみません。11月はプライベートが人生で一番といってもいいくらい忙しかったもので…
おかげで、海外マンガフェスタも東京コミコンも行き逃してしまいました。
今後も更新は不定期になると思われますが、引き続きよろしくお願いします。

バットマン#25-32 (ウォー・オブ・ジョークス&リドルス)
(作:トム・キング、画:ミケル・ハニン)

バットケイヴに残された謎のスマイルマークを巡るフラッシュ誌とのクロスオーバー『ザ・ボタン』にてフラッシュポイントの世界へと導かれ、その世界におけるバットマン――つまりは父であるトーマス・ウェインと再会を果たしたブルース。

崩壊する世界に取り残されたトーマスは、ブルースに最後の言葉を贈る。
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トーマス:バットマンとなるな。私や母のためにそんなことをする必要はないんだ。
父になれ、お前自身の幸せを見つけるんだ。

かくして自身を突き動かす強迫観念じみた使命感に対する赦しを胸に、自分の世界に帰還することとなったバットマン。
そんな彼が次に行ったこと、それは自分と同じ心の傷を抱えお互いのトラウマを理解しあえる唯一の女性、キャットウーマンへの求婚であった。
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しかしキャットウーマンからの回答を聞く前に、バットマンには彼女に伝えなければならないことがあった。
それは彼が過去に犯した罪の告白。バットマンは、彼が今までの人生でひた隠しにしてきた罪を知った上で求婚の是非を考えるよう、キャットウーマンに懇願する。
バットマンがキャットウーマンに告白した"バットマンの最大の恥"、それは彼がバットマンとして活動を始めた最初期に起こったジョーカーとリドラーの抗争、「ジョークとリドルの戦争」として人々に記憶される事件に遡る…
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・・・というわけで、『アイ・アム・ゴッサム』、『アイ・アム・スーサイド』、『アイ・アム・ベイン』の"アイアム三部作"の後に続くバットマン誌のストーリー、それはジョーカーとリドラーをそれぞれ筆頭におきゴッサムヴィランを二分する大抗争劇でした。

今回の物語の肝、それはこの抗争劇の主軸はあくまでもジョーカーとリドラー、そして彼らの部下として激しく争うヴィラン達であり、バットマンでさえ、ゴッサムの市民同様、強大な力同士の激突に翻弄される第三者でしかないということです。

それを象徴するかのように、作中ではジョーカーとリドラーの戦いの全体像が語られることはなく、戦争に巻き込まれた人々の視点から断片的なあらましが語られるにすぎません。

ジム・ゴードン…
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ブルース・ウェイン…
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そしてバットマン。
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ゴッサムの守護者たちはそれぞれ持てる力を駆使して戦争を止めようとしますが、互いのプライドをかけて全力で争い続けるヴィラン達を前に、彼らの奮闘も蟷螂の斧に過ぎません。
(いつもならば全てを解決する筈のバットマンの活躍も、"POW""CLNNN"などの滑稽な擬音で飾り立てられ、本当の戦争を前にどこか作り物めいたものとして描かれていることに注目)

そんな中、この戦争を止めるために密かに立ち上がった一人の男がいます。
男の名前はカイトマン。
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DCリバース期のバットマン誌に何度も登場し存在そのものがジョークのように扱われるB級ヴィランですが、何を隠そう彼こそがこの物語の陰の(いや、表のかも…)主役なのです。

果たして、凧揚げが好きなだけのさえない中年男がコスチュームヴィランとなったのは何故なのか?
彼の口癖"Hell Yeah"に秘められた本当の意味とは?
彼の登場が2人の大物ヴィランの戦争に何をもたらすのか?
そして、"ジョーク"と"リドル"の違いとは?

個人的には今年読んだアメコミの中のベストストーリーに挙げたい本作。
翻訳が出ることはほぼ確実だと思いますが、皆さんも是非どうぞ!

【余談】
冒頭に書いたように、父との出会いでトラウマを解消し、自身の幸せを模索しはじめたバットマン。
しかし読者としてはこのことを手放しで喜ぶことはできません。
なんといってもこの出会いを演出したのは、DCリバースの黒幕と目される謎の存在でなのですから…
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【宣伝】
最近の注目作の初めは「インフィニット・クライシス」。初代クライシスで次元の彼方へ消えていったゴールデンエイジのスーパーマンが、不審と欺瞞が渦巻く現代のDC世界に帰還するという粗筋だけで、興奮が止まらない作品です!
(実は管理人は未読。楽しみ!)
また、人気者ハーレクインがDCを代表するキャラクターやアーティストたちと共演する「ハーレイ・クイン:リトル・ブラック・ブック」も楽しみです。
続いて個人的に押したいのが「スーパーマン:アメリカン・エイリアン」!
以前当ブログでも紹介しましたが、まだスーパーマンと呼ばれる前のクラークがゆっくりと大人へと成長していく姿を情感たっぷり(そしてユーモアもたっぷり)に描いた作品で、名作ぞろいのスーパーマンの新たなマスターピースとの呼び声も高い傑作です。


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プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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