Mr.オズの正体について
「神のような力を持った何者かによるDC世界の歴史改変」という衝撃的な謎の提示で始まったDCリバース。
当ブログでは、その後、そんな“リバースの謎”に関する展開を紹介してきました。
(リンク1.、リンク2)
そしてその謎のど真ん中にたつ存在こそが、正体不明の謎の男Mr.オズです。

DC世界の外側からヒーロー達の活動を観測し、時には介入を続けてきたMr.オズ。
正体も目的も全てが謎に包まれてきた彼ですが、DCはここに来て彼の正体が明かされる物語『オズ・エフェクト』をアクションコミックス誌で、

Mr.オズに捕らえられ“何か”を目撃したレッドロビンの脱出を描く物語『ロンリー・プレイス・フォー・リビング』をディテクティブコミックス誌で行うことを発表。

というわけで、その正体の発表まで待ったなしの彼ですが、一年間以上やきもきさせられたファン達の気持ちを供養するために、今回のエントリではMr.オズの正体を巡る様々な予想を検討していきたいと思います。
【Mr.オズの特徴】
まずは彼の正体のヒントになりそうな彼の特徴をおさらいしていきましょう。
[その1.クラークに対する執着]
世界の影からヒーロー達を観測しまるで超越者のように振る舞うMr.オズ。
そんな彼が特別か関心を寄せるのがスーパーマンです。

『DCユニバース:リバース』にて、スーパーマンの前に直接姿を現し「自分はお前の味方だ」と宣言したことは記憶に新しいですが、New52時代に初登場した時も、敵と戦う彼を見守りながら「クラーク、立ち上がり戦うんだ。お前はいつだってそうしてきたはずだ…私が教えたように」
とまるで、スーパーマンが彼の教え子であるかのような態度をとっています。
[その2.特徴的な紋章]
New52期のスーパーマン誌に登場した彼の部下の腕に刻まれた刺青、

そして先日発売されたアクションコミックスに登場したマーク。

Mr.オズはその名の通り、“O”と“Z”を組み合わせたマークを随所で使用しています。
また後者のマークを調べようとしたルーサーの前にオズが直接姿を表してまで、マークの秘密を守った事からも、このマークがオズの秘密に直接結びついていることが伺えます。
[その3.天才性]
ルーサーの研究所の前に突如現れたMr.オズは、“地球で最も賢い男”であるルーサーがその技術力の粋を尽くして築き上げたコンピューターシステムにあっさり侵入し、その中のデータを消去します。
呆気に取られるルーサーを前に残したオズのセリフ。
オズ:なぜ私がお前のコンピューターに侵入できるか不思議か?単純なこと、私がお前よりも賢いからだ…

このセリフから、Mr.オズがルーサーをしのぐ知性の持ち主であることが伺えます。
[その4..出所不明な知見]
さて、ここままでの情報は、DC:リバースの比較的初期から読者に対して提示されていたもの。
しかし、この数か月で物語はさらなる展開をみせます。
サイボーグスーパーマンによって集められたスーパーマンの宿敵たちで構成されたチーム通称"スーパーマン・リベンジ・スクワッド"と、スーパーマンの危機に集まったスーパーマンファミリーによる全面対決。

孤独の要塞で繰り広げられる戦いのさなか、スーパーマンの息子ジョン・ケントは彼にしか聞こえない謎の声に導かれ、要塞に安置されたクリプトン星のバトルアーマーに乗り込みます。

複雑な計器類に戸惑うジョンに謎の声の持ち主Mr.オズは語り掛けます。
Mr.オズ:案ずるな、私はそのアーマーの事を熟知している。
果たして、Mr.オズがクリプトン星の技術に詳しいのはなぜなのか…
[その5.そして…]
そして、先日発売されたアクションコミックス#986で、ルーサーの前に現れたMr.オズはその出自に対する重大なヒントを見せます。
突然の侵入者に対して、スーツに組み込まれたアポコリプスの技術で戦いを挑むルーサーですが、Mr.オズはクリプトン人の特徴ともいえる特殊能力ヒートビジョンを用いてこれを圧倒。
「お前も、この岩のかたまりの上を這いまわる人間(Human)にすぎない。お前たちはみな所詮、単なる人間(Human)なのだよ」と聞きようによっては、地球人全体に対する蔑視ともいえる感情を吐き捨て、ルーサーの前を後にしたのです。
【Mr.オズの正体予想】
というわけで、その正体に関するヒントが全てテーブルに置かれた今、改めてその正体を予想していきましょう。
[候補1.オジマンディアス]
長い間、Mr.オズの正体の第一容疑者であったオジマンディアス。

その主な根拠は、「オズ=オジマンディアス」という名前の一致と、オズの紋章と『ウォッチメン』の世界でオジマンディアスが販売した香水ノスタルジアのロゴの一致、

そして何よりも「ウォッチメン世界によるDC世界への干渉」という『DCユニバース:リバース』の衝撃の展開を受けたファンの期待感でした。
しかし、「オズ=クリプン人」という新たな証拠が出てきた今となっては、ちょっと根拠が薄くなってしまったというのが正直なところです。
[候補2.ジョー・エル]
そして、オジマンディアスに替わって浮上してきた有力な候補がジョー・エル。

スーパーマンの生みの親である彼であれば、スーパーマンに特別な関心を寄せるのは当然ですし、クリプトンを代表する科学者ということでその頭の良さも折り紙付きです。

また、アクションコミックスにてスーパーマンに行った攻撃も、その直接的被害がマーサ・ケントとジョナサン・ケントの氷像―孤独の要塞に置かれたスーパーマンの2組の両親の氷像の片割れであったことを考えると非常に意味深いものになってきます。
そしてダメ押しなのが先日公開されたアクションコミックス#988の表紙。

クリプトン星の崩壊を前に、わが子カル・エルを送り出すジョー・エル達の様子がモチーフなのですが、そこにはクリプトン星破滅の瞬間にどこかへと転送されるジョー・エルの姿が描かれています。
[候補3.スーパーマン・プライム]
続く容疑者はDCヒーローの活躍がコミックとして出版される世界からやってきた、"中二病スーパーマン"ことスーパーマン・プライムです。

非常に人気のある割にNew52では出番がないキャラクターなのですが、彼が候補に挙がる理由はそれだけではありません。
クリプトン人としてヒートビジョンが仕えるだけではなく、彼は遠い未来においてリージョン・オブ・スーパーヒーローズの宿敵タイムトラッパーとなるという宿命があります。
そのタイムトラッパーのとしての彼が、目深にフードをかぶったその姿といい、時空を超えて現実世界に干渉するその手口といい、Mr.オズに似ているというのです。
[候補4.ロズ・エム]
最後にネットで見かけて思わずうなってしまった予想。

ロズ・エムとはゴールデンエイジに登場した超マイナーなクリプトン人で、犯罪目的でジョー・エルの双子の兄弟であるニム・エルそっくりに顔を整形したため、結果としてスーパーマンによく似た顔つきを持つにいたった悪人です。
その後彼は、スーパーボーイとして活躍していた若き日のクラークの前にスーパーマンの振りをして現れ、一時的に師弟関係を結んでいます。

このため、彼がMr.オズだったとしても、彼がクラークに対して師匠のような態度をとるのもけして不思議なことではありません。
そしてこの説をもっともらしくする一番の理由は、彼の名前。
つまりMr.オズ(Mr.OZ)とはロズ・エム(ROZ EM)のアナグラムになっているというのです。
ただ、この説には非常に大きな問題点があります。
それはこいつがMr.オズの正体だったとして、そんな展開を喜ぶ読者がどこにいるのかということです!
はたしてどの予想があたるのか?(もしくはどれも当たらないのか?)
それはだれにもわかりませんが、こうやって今後の展開を予想してあーだこーだと語るのも、リアルタイムでアメコミを読む醍醐味の一つ。
一度物語が発表されてしまったら味わえないその醍醐味を、アクションコミックスの次号の発売までゆっくりと味わうことにしましょう。
【宣伝】
久しぶりの更新で疲れてしまったので、宣伝は駆け足で。
ヴィレッジからは最近のマーベルの大本命『Ms.マーベル:もうフツーじゃないの』が発売。新世代ヒーローブームの火付け役となったイスラム系女子高生カマラ・カーンは、その現代的な悩みに共感を覚えた若者だけではなく、その無類のヒーローオタクとしての姿は長年アメコミを読んできたベテラン層の気持ちもがっちりとゲット。
今から読むのが楽しみです。
そして、名作と名高い『プラネット・ハルク:天の巻』も映画に合せ翻訳。
『ロキ:エージェント・オブ・アスガルド』は"映画に合せてロキがイケメン化"という飛び道具に留まらない、マーベル世界の構造に物語論的な切り口踏み込んだ物語という事で、こちらも楽しみです。
当ブログでは、その後、そんな“リバースの謎”に関する展開を紹介してきました。
(リンク1.、リンク2)
そしてその謎のど真ん中にたつ存在こそが、正体不明の謎の男Mr.オズです。

DC世界の外側からヒーロー達の活動を観測し、時には介入を続けてきたMr.オズ。
正体も目的も全てが謎に包まれてきた彼ですが、DCはここに来て彼の正体が明かされる物語『オズ・エフェクト』をアクションコミックス誌で、

Mr.オズに捕らえられ“何か”を目撃したレッドロビンの脱出を描く物語『ロンリー・プレイス・フォー・リビング』をディテクティブコミックス誌で行うことを発表。

というわけで、その正体の発表まで待ったなしの彼ですが、一年間以上やきもきさせられたファン達の気持ちを供養するために、今回のエントリではMr.オズの正体を巡る様々な予想を検討していきたいと思います。
【Mr.オズの特徴】
まずは彼の正体のヒントになりそうな彼の特徴をおさらいしていきましょう。
[その1.クラークに対する執着]
世界の影からヒーロー達を観測しまるで超越者のように振る舞うMr.オズ。
そんな彼が特別か関心を寄せるのがスーパーマンです。

『DCユニバース:リバース』にて、スーパーマンの前に直接姿を現し「自分はお前の味方だ」と宣言したことは記憶に新しいですが、New52時代に初登場した時も、敵と戦う彼を見守りながら「クラーク、立ち上がり戦うんだ。お前はいつだってそうしてきたはずだ…私が教えたように」
とまるで、スーパーマンが彼の教え子であるかのような態度をとっています。
[その2.特徴的な紋章]
New52期のスーパーマン誌に登場した彼の部下の腕に刻まれた刺青、

そして先日発売されたアクションコミックスに登場したマーク。

Mr.オズはその名の通り、“O”と“Z”を組み合わせたマークを随所で使用しています。
また後者のマークを調べようとしたルーサーの前にオズが直接姿を表してまで、マークの秘密を守った事からも、このマークがオズの秘密に直接結びついていることが伺えます。
[その3.天才性]
ルーサーの研究所の前に突如現れたMr.オズは、“地球で最も賢い男”であるルーサーがその技術力の粋を尽くして築き上げたコンピューターシステムにあっさり侵入し、その中のデータを消去します。
呆気に取られるルーサーを前に残したオズのセリフ。
オズ:なぜ私がお前のコンピューターに侵入できるか不思議か?単純なこと、私がお前よりも賢いからだ…

このセリフから、Mr.オズがルーサーをしのぐ知性の持ち主であることが伺えます。
[その4..出所不明な知見]
さて、ここままでの情報は、DC:リバースの比較的初期から読者に対して提示されていたもの。
しかし、この数か月で物語はさらなる展開をみせます。
サイボーグスーパーマンによって集められたスーパーマンの宿敵たちで構成されたチーム通称"スーパーマン・リベンジ・スクワッド"と、スーパーマンの危機に集まったスーパーマンファミリーによる全面対決。

孤独の要塞で繰り広げられる戦いのさなか、スーパーマンの息子ジョン・ケントは彼にしか聞こえない謎の声に導かれ、要塞に安置されたクリプトン星のバトルアーマーに乗り込みます。

複雑な計器類に戸惑うジョンに謎の声の持ち主Mr.オズは語り掛けます。
Mr.オズ:案ずるな、私はそのアーマーの事を熟知している。
果たして、Mr.オズがクリプトン星の技術に詳しいのはなぜなのか…
[その5.そして…]
そして、先日発売されたアクションコミックス#986で、ルーサーの前に現れたMr.オズはその出自に対する重大なヒントを見せます。
突然の侵入者に対して、スーツに組み込まれたアポコリプスの技術で戦いを挑むルーサーですが、Mr.オズはクリプトン人の特徴ともいえる特殊能力ヒートビジョンを用いてこれを圧倒。
「お前も、この岩のかたまりの上を這いまわる人間(Human)にすぎない。お前たちはみな所詮、単なる人間(Human)なのだよ」と聞きようによっては、地球人全体に対する蔑視ともいえる感情を吐き捨て、ルーサーの前を後にしたのです。
【Mr.オズの正体予想】
というわけで、その正体に関するヒントが全てテーブルに置かれた今、改めてその正体を予想していきましょう。
[候補1.オジマンディアス]
長い間、Mr.オズの正体の第一容疑者であったオジマンディアス。

その主な根拠は、「オズ=オジマンディアス」という名前の一致と、オズの紋章と『ウォッチメン』の世界でオジマンディアスが販売した香水ノスタルジアのロゴの一致、

そして何よりも「ウォッチメン世界によるDC世界への干渉」という『DCユニバース:リバース』の衝撃の展開を受けたファンの期待感でした。
しかし、「オズ=クリプン人」という新たな証拠が出てきた今となっては、ちょっと根拠が薄くなってしまったというのが正直なところです。
[候補2.ジョー・エル]
そして、オジマンディアスに替わって浮上してきた有力な候補がジョー・エル。

スーパーマンの生みの親である彼であれば、スーパーマンに特別な関心を寄せるのは当然ですし、クリプトンを代表する科学者ということでその頭の良さも折り紙付きです。

また、アクションコミックスにてスーパーマンに行った攻撃も、その直接的被害がマーサ・ケントとジョナサン・ケントの氷像―孤独の要塞に置かれたスーパーマンの2組の両親の氷像の片割れであったことを考えると非常に意味深いものになってきます。
そしてダメ押しなのが先日公開されたアクションコミックス#988の表紙。

クリプトン星の崩壊を前に、わが子カル・エルを送り出すジョー・エル達の様子がモチーフなのですが、そこにはクリプトン星破滅の瞬間にどこかへと転送されるジョー・エルの姿が描かれています。
[候補3.スーパーマン・プライム]
続く容疑者はDCヒーローの活躍がコミックとして出版される世界からやってきた、"中二病スーパーマン"ことスーパーマン・プライムです。

非常に人気のある割にNew52では出番がないキャラクターなのですが、彼が候補に挙がる理由はそれだけではありません。
クリプトン人としてヒートビジョンが仕えるだけではなく、彼は遠い未来においてリージョン・オブ・スーパーヒーローズの宿敵タイムトラッパーとなるという宿命があります。
そのタイムトラッパーのとしての彼が、目深にフードをかぶったその姿といい、時空を超えて現実世界に干渉するその手口といい、Mr.オズに似ているというのです。
[候補4.ロズ・エム]
最後にネットで見かけて思わずうなってしまった予想。

ロズ・エムとはゴールデンエイジに登場した超マイナーなクリプトン人で、犯罪目的でジョー・エルの双子の兄弟であるニム・エルそっくりに顔を整形したため、結果としてスーパーマンによく似た顔つきを持つにいたった悪人です。
その後彼は、スーパーボーイとして活躍していた若き日のクラークの前にスーパーマンの振りをして現れ、一時的に師弟関係を結んでいます。

このため、彼がMr.オズだったとしても、彼がクラークに対して師匠のような態度をとるのもけして不思議なことではありません。
そしてこの説をもっともらしくする一番の理由は、彼の名前。
つまりMr.オズ(Mr.OZ)とはロズ・エム(ROZ EM)のアナグラムになっているというのです。
ただ、この説には非常に大きな問題点があります。
それはこいつがMr.オズの正体だったとして、そんな展開を喜ぶ読者がどこにいるのかということです!
はたしてどの予想があたるのか?(もしくはどれも当たらないのか?)
それはだれにもわかりませんが、こうやって今後の展開を予想してあーだこーだと語るのも、リアルタイムでアメコミを読む醍醐味の一つ。
一度物語が発表されてしまったら味わえないその醍醐味を、アクションコミックスの次号の発売までゆっくりと味わうことにしましょう。
【宣伝】
久しぶりの更新で疲れてしまったので、宣伝は駆け足で。
ヴィレッジからは最近のマーベルの大本命『Ms.マーベル:もうフツーじゃないの』が発売。新世代ヒーローブームの火付け役となったイスラム系女子高生カマラ・カーンは、その現代的な悩みに共感を覚えた若者だけではなく、その無類のヒーローオタクとしての姿は長年アメコミを読んできたベテラン層の気持ちもがっちりとゲット。
今から読むのが楽しみです。
そして、名作と名高い『プラネット・ハルク:天の巻』も映画に合せ翻訳。
『ロキ:エージェント・オブ・アスガルド』は"映画に合せてロキがイケメン化"という飛び道具に留まらない、マーベル世界の構造に物語論的な切り口踏み込んだ物語という事で、こちらも楽しみです。
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