開始から8か月。『DC:リバース』の現在

2016年5月末より始まったDCの新時代『DC:リバース』。
当ブログでも開始前の情報整理にはじまり、開始の号砲ともいえる作品『DCユニバース:リバース』の紹介や、開始後4か月時点での状況整理など、おりにつけその紹介を行っておりました。

そして今回はその流れを踏襲し、再び各タイトルにばらまかれた伏線を整理させていただきます。
(あらかじめお断りしておきますが、あくまでも私が読んでいる範囲での内容ですので、取りこぼしなどはご了承ください。)

【捕らわれのティム】
前回の記事でもお伝えした通り、『ディテクティブコミックス』において死の直前にさらわれ、リバースのカギを握る謎の男Mr.オズに捕まったティム。
実はこのティムの誘拐に関して、もう一つ大きな事件が起こっていました。
その事件の舞台となったのは『バットマン・ビヨンド#16』。『ディテクティブコミックス』にてティムが誘拐されたのと同じ月に発行された号です。

ご存知の方も多いと思うのですが、この時の『バットマン・ビヨンド』誌はアニメ版などでお馴染みのテリー・マクギネスではなく、週刊タイトル『フューチャーズエンド』のラストで未来へと飛ばされた青年ティムが主人公のタイトルでした。
シリーズ開始当初は、死亡したテリーの後継者として未来世界の平和のために戦っていたティムですが、最終話間際のストーリーにてそのテリーがまさかの復活。
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最終話である#16にてティムは、テリーから借り受けていたスーツを本来の持ち主に返し、ゆく当てもなくネオゴッサムを去っていきます。

未来世界を独り旅するティム。そんな彼を突如現れた怪しげな光が包み込む、そして光が収まった後には…
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というわけで、『ディテクティブコミックス』にてティムがMr.オズと攫われたのと同じ月に、未来世界においてもティムは消失を遂げていたのです。
この2人のティムの消失について、『バットマン・ビヨンド』誌のライターをつとめるジャーゲンスは、「関係がある」とニュースサイトのインタビューで認めています。

そして2人のティムの失踪からしばらくたった『ディテクティブコミックス#947』にて、Mr.オズにとらえられた若きティムは、牢獄内で密かに進めていた脱獄計画を実行に移します。
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身の回りの乏しい材料を活用し、ついに牢屋を抜け出したティムはしかし、牢屋のそとにある"何か"をみて立ち尽くします。
その一瞬の後、何事もなかったかのように無情にも牢屋の中にテレポートされてしまうティム。
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果たして彼がみたのは、Mr.オズの計画の一端であったのか、
それとも未来世界から連れてこられたもう一人の自分であったのか…

【未来世界からの来訪者】
現在のDCで一番活発な動きを見せている"謎"。それは何といっても未来世界からやってきた1人の少女に関するものでしょう。
少女の名前はサターンガール。30世紀のスーパーヒーローチーム――リージョン・オブ・スーパーヒーローズの中核メンバーです。
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彼女がDCリバースで初めて登場したのは『DCユニバース:リバース』。お金も持たずにゴッサムを歩いていたところを、ゴッサム市警のマギー・ソウヤー警部に保護されています。
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(押収されたリージョン・オブ・スーパーヒーローズの証であるフライトリング)

ゴッサム市警はその後、「死んだ(New52世界の)スーパーマンは私の友人」、「もうじき彼が死からよみがえることはわかってる」などと主張する彼女を狂人とみなしたらしく、『バットマン』誌において患者として収容された彼女の姿を見ることができます。
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(リージョンのマークを描いて、バットマンにアピールするサターンガール)

また未来からやってきたのは、彼女だけではありません。
彼女を追い、リージョンの宿敵であるエメラルドエンプレスもやってきているのです。

ジャスティスリーグvsスーサイドスクワッド』にてマクスウェル・ロード率いるオリジナルのスーサイドスクワッドの一人として登場したエメラルドエンプレス。
しかし彼女の目的は、あくまでもこの時代にやってきたサターンガールの追跡であることはそのセリフの節々から窺うことができました。
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そして、『ジャスティスリーグvsスーサイドスクワッド』のラストでどさくさに紛れて自由の身となった彼女は、
「1人でサターンガールを見つけることができなくとも、5人でならば・・・」
と呟きます。

この場合の”5人”が、エメラルドエンプレスが率いるフェイタルファイブの復活を意味することは間違いないでしょう。
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エメラルドエンプレスがそこまでしてサターンガールを追う理由はなぜなのか?
そして、なぜサターンガールは単身この世界にやってきたのか?

現在のところ、これらの疑問に答えるヒントは多くはありません。
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しかし、今後の刊行予定をみると、3月発売の『バットガール・アニュアル』にて、「バットガールとスーパーガールが"アーカムで1番の狂人"と会うためにアーカムへ侵入」し、
4月発売の『スーパーガール・アニュアル』の表紙が「エメラルドエンプレスと戦うスーパーガール&スーパーマン、そしてそれを見上げるバットガール」という構図であることを考えると、これらのタイトルにて更なる展開が待っているのは間違いないでしょう。

[余談]
先ほどは"なぜサターンガールは単身この世界にやってきたのか?"と書きましたが、実はこの時代にやってきたリージョンのメンバーは彼女だけではありません。
『タイタンズ#5』では、ウォリーの活躍を見上げる市民の中にリージョンの証であるフライトリングをつけて人物の姿が…
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【客船か?路上か?】
『バットマン#15』にて、一夜を共にしたバットマンとキャットウーマン。
キャットウーマンの愛する宝石を散りばめたような満天の星空の下で、2人は多くの恋人たちがそうするように互いの出会いについて語らいます。

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バットマン:あれは確か豪華客船だった。君は老婆の変装をし、ダイヤモンドを盗もうとしていた。
キャットウーマン:違うわ。出会ったのは路上よ。あなたの方こそ顔に大きな傷痕をつけて変装をしてた。私はホリーを助けるためにあなたに飛びかかったの。

微妙に噛み合わない2人の会話。しかしそんなすれ違いすら楽しみながら、2人の時間はゆっくりと過ぎていく…

だが待ってください!
よくよく聞いていると、実はこの2人の会話には重大な秘密が隠されています。

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バットマンが話すキャットウーマンとの出会いは1940年に刊行された『バットマン#1』の思い出、そしてキャットウーマンの話すそれは1987年に刊行された『バットマン#404-407』いわゆる『バットマン:イヤーワン』の内容です。

つまり二人の会話がかみ合わないのは、バットマンがクライシス以前の、キャットウーマンがクライシス以後の異なるタイムラインの記憶を持っているからなのです。

果たしてこの食い違いは、DCリバースで判明した時間軸の乱れのせいなのか?
ライターのトム・キングはこの手のコンテュニティニティに根差したネタを持ってくるのが好きなライターなので、単なるライターのお遊びととらえることも勿論可能ですが、『DCユニバース:リバース』にて、"3人のジョーカー"という謎が提示された今、簡単に見過ごすわけにはいきません。
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【その名は…】
そして最後に『タイタンズ』。
ウォーリーをこの世界から追放しその記憶を世界中の人々から消し去った張本人であるアブラ・カダブラを、タイタンズはやっとの思いで撃退します。
ウォーリーの時と同様に、時空の裂け目へと消えていくアブラ・カダブラ。
しかしタイタンズのメンバーであるリリスは、そのテレパシー能力をつかいアブラ・カダブラの記憶を読むことに成功します。
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彼が、"科学実験"のように、はたまた"時計仕掛け"のように冷たく管理された未来世界に嫌気がさし、この世界にやってきたこと。
彼がこの世界を支配し終わりなき称賛を得ようとするのは、全て彼がやってきた未来の実現を阻止するためであったこと。

そしてアブラ・カダブラは次元の裂け目へと消える前に、リリスの心にある単語を残します。

それはアブラ・カダブラの心に何よりも強く刻まれていた単語、
アメリカの、そして世界の中心である街の名前、
つまりは"マンハッタン"


・・・というわけで、今回の整理は以上ですが、実は管理人がこの時期にこの記事をまとめたのは「DCリバースの展開が急加速するであろう3月を前に、今までの状況を纏めておきたかったから」というものがあります。

前回の記事でも記載しましたが、3月からはスーパーマン系列のクロスオーバー『スーパーマン:リボーン』が始まり、
謎の男Mr.オズの目的や、フラッシュポイント前スーパーマンの正体、"人間"クラーク・ケントなど、多くの謎に展開がみえそうです。
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そして4月より、DCはバットマン誌とフラッシュ誌のクロスオーバー『ザ・ボタン』を開始。
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このカバーアートが示す通り、DCを代表する"世界一の探偵"と"世界最速の鑑識官"が手を組み、バットケイブに残された血付きのスマイルマークの正体に迫っていくこととなります。

他にも「今後DCユニバースの中心となっていく」というふれこみとともに始まる『JLA』や、New52バットマンの名コンビであるスナイダーとカプロが再びタッグを組むことが明かされた夏のイベントなど、これからも楽しみが盛りだくさんのDC:リバース。
当ブログでもできる限り、追っていけたらと思います。

【宣伝】
近刊で管理人が一番楽しみにしている作品は、何といっても『ワンダーウーマン:アースワン』。
ワンダーウーマンのオリジンを扱った作品ですし、何といってもライターが管理人の大好きなグラント・モリソン!発売当初かなり話題になったのですが、読まずに待っていたかいがありました。
そしてDCでは遂にNew52のジャスティスリーグが『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー 2』にて完結!
これで夏より開始するとの発表のあったDC:リバースへの準備はばっちりです。
また、DC:リバースにて重要タイトルへとなりあがったスーサイドスクワッドですが、その主要メンバーの活躍を描く2作品、『スーサイド・スクワッド:デッドショット』と『スーサイド・スクワッド:カタナ』も刊行。
特定のキャラに翻訳が集中していた前回のブームの事を思うと、隔世の感があります。


そんなマイナーなキャラクターの中で管理人が楽しみにしているのは『ハワード・ザ・ダック:アヒルの探偵物語』です。
ルーカスによる映画化で私の世代には比較的有名なのですが、最近マーベルユニバースに復活。
オフビートな探偵コメディとして非常に評価の高い作品です。
また『スパイダーバース』にてすい星のように登場し、瞬く間に人気者の地位を築いた『スパイダーグウェン:モスト・ウォンテッド?』も個人的には気になるところ。
またマーベルからは『ゴーストライダー:ロード・トゥ・ダムネーション』の翻訳が決定。(ゴーストライダーの翻訳は何十年ぶりだ?)こちらも、『ヒットマン』や『パニッシャー』、『プリーチャー』などバイオレンスなながらどこか笑えて、どこか泣ける特異な作風で人気のガース・エニスがライターということで期待。(ちなみに同じくガース・エニスの大問題コミック『ザ・ボーイズ 1』も翻訳。どうなってるんだいったい…)


近年アレコレ出ている"変化球"気味の作品ですがどうやら売り上げも順調らしく、『ゴッサム・アカデミー:カラミティ』に、『デスストローク:ゴッド・キラー』、『ムーンナイト/影』など、続巻も次々刊行。
管理人も何から買えばいいのか困る始末。でも、自分が原書を読み始めた最初期に始まった『バットマン:ノーマンズランド』は、非常に思い入れのあるタイトルなので、優先的に買う予定です。


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NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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