アベンジャーズ・スタンドオフ:ウェルカム・トゥ・プレザントヒル
アベンジャーズ・スタンドオフ:ウェルカム・トゥ・プレザントヒル
(作:ニック・スペンサー、画:マーク・バグリー)

バッキー・バーンズ。「オリジナル・シン」事件にて、地球を外敵から守るためにヒーロー達にはできない非情な戦いを孤独に続ける戦士"壁上の男"の役目を、前任者ニック・フューリーから受け継いだ彼は、地球に帰還していた。
途方もないエネルギー反応を地球上のあるポイント――S.H.E.I.L.D.の秘密施設で感知したからである。
S.H.E.I.L.D.の最も厳しい保安設備を難なく突破し、その最深部にたどり着いたバッキー。
そこで彼を待っていたものは、全ての設備が撤去されもぬけの殻となった研究室の跡地であった。

研究室に残された記録映像から、研究室閉鎖のきっかけとなった事故とその事故で生まれた"存在"を知ったバッキーであったが、侵入者を感知した警備員によって包囲され、捕らえられてしまう・・・
それから数日後、アメリカの郊外で記憶喪失の男が発見される。
おぼろげな戦争の記憶以外すべてを忘れた男は、第一発見者である保安官の勧めで、記憶を取り戻すまで近隣の町で暮らす事を提案される。

(男のもつ戦争の記憶)

町の名前はプレザントヒル、ノーマン・ロックウェルのイラストから飛び出したような理想的なアメリカの田舎町である。
始めは自分が何者であるかを思い出すために町からの脱出を繰り返していた男であったが、プレザントヒルの温かな住人達と共に暮らすうちに、この町こそが自分の居場所である事に気付き始める。

(町の住人その1:優しい町医者、Dr.セルヴィク)

(町の住人その2:住民の事を何よりも思いやるマリア・ヒル町長)

(町の住人その3:「自分も以前は、自身の怒りに振り回されてばかりだったよ」と優しく語るカウンセラー、Dr.ブルース)
しかしプレザントヒルでの平穏な生活は、男の前に自らを「この町の正体を知る者」と呼ぶ人物が現れた事で終わりを告げる。
謎の人物の隠れ家にて、男が見せられた映像。それはS.H.I.E.L.D.長官マリア・ヒルによる、新たな"超人収容所"のデモンストレーションであった。

古きよきアメリカを体現する理想郷プレザントヒルとは実は巨大な牢獄であり、S.H.I.E.L.D.はコズミックキューブの現実改変能力を応用して危険な超人たちをまったく別の人物に作り変えた上で、この町に収容していたのだ。
そして謎の人物が密かに作り上げた装置を、男の前で起動させたとき、男は全ての記憶を思い出す。
自分が幾度となるヒーローの前に立ちふさがったヴィラン、バロン・ジーモであること、そしてそのことを思い出させてくれた人物こそはサンダーボルツ時代の腹心、フィクサーであったことを!

フィクサー:それで次なる計画は?
ジーモ:この装置を他の住人たちにも使い軍団を組織する。
そして世界中が注目する中でこの町をS.H.I.E.L.D.の墓場としてくれようぞ…
********
以上、オールニュー・オールディファレント・マーベル初のイベントとなる『アベンジャーズ:スタンドオフ』の紹介でした。
いつもと比べてネタバレが過ぎる感もありますが、最後の展開まで紹介しないとこの話のわくわく感を伝えられない管理人の筆力のなさをご容赦ください。
今回の物語でなんといっても驚きなのは、その展開の速さ。
通常は終盤まで引っ張りそうな「プレザントヒルの秘密」や「記憶喪失の男の正体」を、第0話ともいえる本作であっさりと明かしてしまい、物語はさらにその先を目指すことになります。
既にMarvelは、スタンドオフの物語の中で、「サンダーボルツが復活し、そのリーダーをバッキーが努めること」、「長らく老人であったスティーブ・ロジャースが再びキャプテン・アメリカとして復活すること」をアナウンスしています。

果たしてどのような経緯でスティーブは復活を果たすのか?
そして復活を前に、現キャプテン・アメリカであるサム・ウィルソンはどのような反応を見せるのか?
非常に気になるところであります。
【宣伝】
近刊書でお勧めしたいのはなんといっても「ゴッサム・アカデミー」!
ゴッサムシティの名門寄宿学園を舞台にした学園探偵物で、児童文学のような雰囲気の変化球ながら米国でもスマッシュヒットを飛ばしている作品です。
また「DCコミックス アンソロジー」は、ゴールデンエイジから現代までの様々な時代から選りすぐったDC全体のオムニバスということで、今まで日本での翻訳が少なかったDCヒーローたちの活躍が読めるのが魅力的です。
このような作品だけでなく、「ホークアイ:リオ・ブラボー」や「デッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールド」といった、既刊シリーズの最新刊も順調にでており、まさに今がアメコミ翻訳の黄金期であることを実感させられます。
また映像化の影響を受けてなのか「デアデビルvsパニッシャー」や「ブラックパンサー」といった、少しマニアックなキャラクターのタイトルが翻訳されるのもうれしいところ。
そして映像関連のコミックといえば外せないのが「スター・ウォーズ:プリンセス・レイア」。
こちらライターがマーク・ウェイド、アーティストがテリー・ドットソンと通常では考えられない豪華制作陣の作品となっています。
特にテリー・ドットソン。正直、テリー・ドットソンが表紙ではなく本編も描いてくれることに驚きを禁じえません。
(作:ニック・スペンサー、画:マーク・バグリー)

バッキー・バーンズ。「オリジナル・シン」事件にて、地球を外敵から守るためにヒーロー達にはできない非情な戦いを孤独に続ける戦士"壁上の男"の役目を、前任者ニック・フューリーから受け継いだ彼は、地球に帰還していた。
途方もないエネルギー反応を地球上のあるポイント――S.H.E.I.L.D.の秘密施設で感知したからである。
S.H.E.I.L.D.の最も厳しい保安設備を難なく突破し、その最深部にたどり着いたバッキー。
そこで彼を待っていたものは、全ての設備が撤去されもぬけの殻となった研究室の跡地であった。

研究室に残された記録映像から、研究室閉鎖のきっかけとなった事故とその事故で生まれた"存在"を知ったバッキーであったが、侵入者を感知した警備員によって包囲され、捕らえられてしまう・・・
それから数日後、アメリカの郊外で記憶喪失の男が発見される。
おぼろげな戦争の記憶以外すべてを忘れた男は、第一発見者である保安官の勧めで、記憶を取り戻すまで近隣の町で暮らす事を提案される。

(男のもつ戦争の記憶)

町の名前はプレザントヒル、ノーマン・ロックウェルのイラストから飛び出したような理想的なアメリカの田舎町である。
始めは自分が何者であるかを思い出すために町からの脱出を繰り返していた男であったが、プレザントヒルの温かな住人達と共に暮らすうちに、この町こそが自分の居場所である事に気付き始める。

(町の住人その1:優しい町医者、Dr.セルヴィク)

(町の住人その2:住民の事を何よりも思いやるマリア・ヒル町長)

(町の住人その3:「自分も以前は、自身の怒りに振り回されてばかりだったよ」と優しく語るカウンセラー、Dr.ブルース)
しかしプレザントヒルでの平穏な生活は、男の前に自らを「この町の正体を知る者」と呼ぶ人物が現れた事で終わりを告げる。
謎の人物の隠れ家にて、男が見せられた映像。それはS.H.I.E.L.D.長官マリア・ヒルによる、新たな"超人収容所"のデモンストレーションであった。

古きよきアメリカを体現する理想郷プレザントヒルとは実は巨大な牢獄であり、S.H.I.E.L.D.はコズミックキューブの現実改変能力を応用して危険な超人たちをまったく別の人物に作り変えた上で、この町に収容していたのだ。
そして謎の人物が密かに作り上げた装置を、男の前で起動させたとき、男は全ての記憶を思い出す。
自分が幾度となるヒーローの前に立ちふさがったヴィラン、バロン・ジーモであること、そしてそのことを思い出させてくれた人物こそはサンダーボルツ時代の腹心、フィクサーであったことを!

フィクサー:それで次なる計画は?
ジーモ:この装置を他の住人たちにも使い軍団を組織する。
そして世界中が注目する中でこの町をS.H.I.E.L.D.の墓場としてくれようぞ…
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以上、オールニュー・オールディファレント・マーベル初のイベントとなる『アベンジャーズ:スタンドオフ』の紹介でした。
いつもと比べてネタバレが過ぎる感もありますが、最後の展開まで紹介しないとこの話のわくわく感を伝えられない管理人の筆力のなさをご容赦ください。
今回の物語でなんといっても驚きなのは、その展開の速さ。
通常は終盤まで引っ張りそうな「プレザントヒルの秘密」や「記憶喪失の男の正体」を、第0話ともいえる本作であっさりと明かしてしまい、物語はさらにその先を目指すことになります。
既にMarvelは、スタンドオフの物語の中で、「サンダーボルツが復活し、そのリーダーをバッキーが努めること」、「長らく老人であったスティーブ・ロジャースが再びキャプテン・アメリカとして復活すること」をアナウンスしています。

果たしてどのような経緯でスティーブは復活を果たすのか?
そして復活を前に、現キャプテン・アメリカであるサム・ウィルソンはどのような反応を見せるのか?
非常に気になるところであります。
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近刊書でお勧めしたいのはなんといっても「ゴッサム・アカデミー」!
ゴッサムシティの名門寄宿学園を舞台にした学園探偵物で、児童文学のような雰囲気の変化球ながら米国でもスマッシュヒットを飛ばしている作品です。
また「DCコミックス アンソロジー」は、ゴールデンエイジから現代までの様々な時代から選りすぐったDC全体のオムニバスということで、今まで日本での翻訳が少なかったDCヒーローたちの活躍が読めるのが魅力的です。
このような作品だけでなく、「ホークアイ:リオ・ブラボー」や「デッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールド」といった、既刊シリーズの最新刊も順調にでており、まさに今がアメコミ翻訳の黄金期であることを実感させられます。
また映像化の影響を受けてなのか「デアデビルvsパニッシャー」や「ブラックパンサー」といった、少しマニアックなキャラクターのタイトルが翻訳されるのもうれしいところ。
そして映像関連のコミックといえば外せないのが「スター・ウォーズ:プリンセス・レイア」。
こちらライターがマーク・ウェイド、アーティストがテリー・ドットソンと通常では考えられない豪華制作陣の作品となっています。
特にテリー・ドットソン。正直、テリー・ドットソンが表紙ではなく本編も描いてくれることに驚きを禁じえません。
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