バットマン #71
バットマン #71
(作:トム・キング、画:ミケル・ハニン)
【ナイトメア】
バットケイヴに現れたフラッシュポイント世界のバットマン――トーマス・ウェインの手にかかり、ベイン軍の手に落ちたバットマン。
そこで彼を待っていたのは、宿敵スケアクロウによる最新の恐怖ガスによる終わりなき悪夢の世界であった。

手を変え品を変え繰り返される悪夢の中で自分の置かれた状況に気づいたバットマンは、精神世界の中から反撃の時を探り、遂に現実世界への帰還を果たす。
肉体的な監禁場所であったアーカムから脱したバットマンが最初に向かった先、それはゴッサム市警の屋上であった。
しかし、屋上にある筈のバットシグナルは、手荒に破壊されていた。
キャットウーマンとの破局の後に、ベインの陰謀を暴くために行ったバットマンの人権無視の苛烈な捜査に愛想を尽かせたゴードンが、自らの手で破壊したのである。

ゴードン:キミはもうここにいていい人間じゃない。
消えろ!今すぐ私の屋上から消えるんだ!
厳しい言葉ながら、バットマンを追うことをせず見逃そうとするゴードンに最後の優しさを意に介さず、悠然と修理したバットシグナルを点火するバットマン。
そして、(いつもの黄色ではなく)赤く染まったバットシグナルがゴッサムの夜空に煌々と灯されたのであった…
【ファミリー集結】
ティム:確かに赤かったんだね。まさか…まさか、本当に現実に起こるなんて。
わかってる。いまちょっと取り込み中なんだけど、すぐに向かうよ。

"ゴッサムに赤いバットシグナルが灯る"
その報せはバットファミリーの間を驚きと恐怖を持って駆け巡った。
そして数時間後、全ての事件をわきに置きファミリーがゴッサムの街に集結したのだ。

バットマン:他のメンバーは?
バットガール:ケイト(バットウーマン)は遠くにいて直ぐには無理。ディックはリックだし、ジェイソンは…ジェイソンよ。
(ベインが雇ったKGビーストにより頭部に銃撃を受けたディックは、全ての記憶を失い"リック"として普通の生活を送っている。また殺さずの誓いを破ったジェイソンは、バットマンと袂を分かち、独自の路線で悪との戦争を継続中。)
バットマン:そうか、だが今の面子で大丈夫だ。
ベインがアーカムを占拠した。奴はアーカムの中から密かにゴッサムの全てを牛耳っている。
奴は寝たきりを装っているが、そうじゃない。
奴は俺を捕まえ正気を失わせようとした。
私は奴の計画を知った、奴の手勢も知った。
奴は私の父まで、仲間に引き込んだ。私は実際に見たんだ。
これからアーカムに向かう。奴からゴッサムを、全てを取り返す!

緊張した面持ちで、ゴッサムへと向かうファミリー。
バットマン:ベイン!
隠れても無駄だ。私は全てお見通しだ、この軟弱で、病弱な愚か者め…

職員:…どうかしましたか?
【そして…】
平和そのもののアーカムの調査を終えた一行は、深刻な面持ちで状況を確認する。
バットガール:全てのサーバーを探ったけど、なにも見当たらなかった。
ベインは以前にあなたにやられたっきり、今も昏睡状態よ。
バットマン:アルフレッドなら…彼なら父を見たはずだ。
バットガール:さっき確認をとったの。アルフレッドは何も見てないって。
あなたの事をとても心配していたわ。キャットウーマンとああなってから、少し普通じゃないって。
バットマン:彼女は関係ない。
ティム:ブルース。貴方は少し疲れてるんだよ。
僕に…僕たちに手伝わせてくれないか?
解ってる。本当に彼女の事を愛していたんだよね…

バットマン:彼女は関係ない!
***************************
というわけで、久しぶりにバットマン誌の紹介でした。
#50の結婚記念号から、何処までも落ちていくバットマン。

恋人は去り、盟友ゴードンからは追われ、ディックは目の前で再起不能となり、遂にはファミリーからの信頼も失ったバットマンの失墜は、次のストーリー『シティ・オブ・ベイン』で遂にどん底を迎えるとのこと・・・って、まだ堕ちる余地があるんですね(笑)
というわけで、相変わらず絶好調のバットマン誌ですが、実は先日「ライターを担当しているトム・キングが#85でバットマンを離任する」という情報が流れ、ファンダムを騒がせました。
これを受け、各種ニュースサイトは
「ウォッチメンを#9で終わらせるような愚行」、
「DCは今後100年は再販され続ける傑作の誕生を、目先の(リランチによる)売上増に目がくらんでドブに捨てた」
などの大批判を掲載したのですが、その後、トム・キングの物語は新タイトル『バットマン/キャットウーマン』誌に引き継がれる予定であることを発表。

初報を聞いて意気消沈していた管理人もこれで一安心です。
【宣伝】
まず、何とも嬉しいのが『バットマン:ホワイトナイト』の翻訳!
正気に戻ったジョーカーが、一人の政治家として、ゴッサムの堕落の源泉であるバットマンに戦いを描くという展開で、昨年の話題をさらった作品が早くも翻訳!
そしてマーベル側で楽しみなのが『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトII』!
ちょうど今日、1巻にあたる『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトI』を読んでいたのですが、これがまぁ面白い。
シールドアベンジャーズ、ニューアベンジャーズ、イルミナティ、カヴァルなど様々な陣営が、互いに裏切り者を抱えながら行動する群集劇で、超大型イベント『シークレットウォーズ』の導入ともなっていますので、スケールのでかい話が読みたい方は是非!
(作:トム・キング、画:ミケル・ハニン)
【ナイトメア】
バットケイヴに現れたフラッシュポイント世界のバットマン――トーマス・ウェインの手にかかり、ベイン軍の手に落ちたバットマン。
そこで彼を待っていたのは、宿敵スケアクロウによる最新の恐怖ガスによる終わりなき悪夢の世界であった。

手を変え品を変え繰り返される悪夢の中で自分の置かれた状況に気づいたバットマンは、精神世界の中から反撃の時を探り、遂に現実世界への帰還を果たす。
肉体的な監禁場所であったアーカムから脱したバットマンが最初に向かった先、それはゴッサム市警の屋上であった。
しかし、屋上にある筈のバットシグナルは、手荒に破壊されていた。
キャットウーマンとの破局の後に、ベインの陰謀を暴くために行ったバットマンの人権無視の苛烈な捜査に愛想を尽かせたゴードンが、自らの手で破壊したのである。

ゴードン:キミはもうここにいていい人間じゃない。
消えろ!今すぐ私の屋上から消えるんだ!
厳しい言葉ながら、バットマンを追うことをせず見逃そうとするゴードンに最後の優しさを意に介さず、悠然と修理したバットシグナルを点火するバットマン。
そして、(いつもの黄色ではなく)赤く染まったバットシグナルがゴッサムの夜空に煌々と灯されたのであった…
【ファミリー集結】
ティム:確かに赤かったんだね。まさか…まさか、本当に現実に起こるなんて。
わかってる。いまちょっと取り込み中なんだけど、すぐに向かうよ。

"ゴッサムに赤いバットシグナルが灯る"
その報せはバットファミリーの間を驚きと恐怖を持って駆け巡った。
そして数時間後、全ての事件をわきに置きファミリーがゴッサムの街に集結したのだ。

バットマン:他のメンバーは?
バットガール:ケイト(バットウーマン)は遠くにいて直ぐには無理。ディックはリックだし、ジェイソンは…ジェイソンよ。
(ベインが雇ったKGビーストにより頭部に銃撃を受けたディックは、全ての記憶を失い"リック"として普通の生活を送っている。また殺さずの誓いを破ったジェイソンは、バットマンと袂を分かち、独自の路線で悪との戦争を継続中。)
バットマン:そうか、だが今の面子で大丈夫だ。
ベインがアーカムを占拠した。奴はアーカムの中から密かにゴッサムの全てを牛耳っている。
奴は寝たきりを装っているが、そうじゃない。
奴は俺を捕まえ正気を失わせようとした。
私は奴の計画を知った、奴の手勢も知った。
奴は私の父まで、仲間に引き込んだ。私は実際に見たんだ。
これからアーカムに向かう。奴からゴッサムを、全てを取り返す!

緊張した面持ちで、ゴッサムへと向かうファミリー。
バットマン:ベイン!
隠れても無駄だ。私は全てお見通しだ、この軟弱で、病弱な愚か者め…

職員:…どうかしましたか?
【そして…】
平和そのもののアーカムの調査を終えた一行は、深刻な面持ちで状況を確認する。
バットガール:全てのサーバーを探ったけど、なにも見当たらなかった。
ベインは以前にあなたにやられたっきり、今も昏睡状態よ。
バットマン:アルフレッドなら…彼なら父を見たはずだ。
バットガール:さっき確認をとったの。アルフレッドは何も見てないって。
あなたの事をとても心配していたわ。キャットウーマンとああなってから、少し普通じゃないって。
バットマン:彼女は関係ない。
ティム:ブルース。貴方は少し疲れてるんだよ。
僕に…僕たちに手伝わせてくれないか?
解ってる。本当に彼女の事を愛していたんだよね…

バットマン:彼女は関係ない!
***************************
というわけで、久しぶりにバットマン誌の紹介でした。
#50の結婚記念号から、何処までも落ちていくバットマン。

恋人は去り、盟友ゴードンからは追われ、ディックは目の前で再起不能となり、遂にはファミリーからの信頼も失ったバットマンの失墜は、次のストーリー『シティ・オブ・ベイン』で遂にどん底を迎えるとのこと・・・って、まだ堕ちる余地があるんですね(笑)
というわけで、相変わらず絶好調のバットマン誌ですが、実は先日「ライターを担当しているトム・キングが#85でバットマンを離任する」という情報が流れ、ファンダムを騒がせました。
これを受け、各種ニュースサイトは
「ウォッチメンを#9で終わらせるような愚行」、
「DCは今後100年は再販され続ける傑作の誕生を、目先の(リランチによる)売上増に目がくらんでドブに捨てた」
などの大批判を掲載したのですが、その後、トム・キングの物語は新タイトル『バットマン/キャットウーマン』誌に引き継がれる予定であることを発表。

初報を聞いて意気消沈していた管理人もこれで一安心です。
【宣伝】
まず、何とも嬉しいのが『バットマン:ホワイトナイト』の翻訳!
正気に戻ったジョーカーが、一人の政治家として、ゴッサムの堕落の源泉であるバットマンに戦いを描くという展開で、昨年の話題をさらった作品が早くも翻訳!
そしてマーベル側で楽しみなのが『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトII』!
ちょうど今日、1巻にあたる『アベンジャーズ:タイム・ランズ・アウトI』を読んでいたのですが、これがまぁ面白い。
シールドアベンジャーズ、ニューアベンジャーズ、イルミナティ、カヴァルなど様々な陣営が、互いに裏切り者を抱えながら行動する群集劇で、超大型イベント『シークレットウォーズ』の導入ともなっていますので、スケールのでかい話が読みたい方は是非!
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