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バットマン #50 (結婚記念号)

バットマン #50 (結婚記念号)
(作:トム・キング、画:多数)

婚約から数か月、遂に結婚の日を迎えたバットマンとキャットウーマン。
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ブルース・ウェインとセリーナ・カイルとしてではなく、あくまでバットマンとキャットウーマンとしての結婚を選んだ2人が式場に選んだ場所、それは2人が慣れ親しみ、終わらない追いかけっこを繰り広げた場所であるゴッサム市街地の屋上であった

友人たちを呼ぶことも避け、互い1人ずつ選んだ立会人だけを連れ添って、会場で待ち合わせることを決めた二人。

物語は、粛々と式の準備を進める2人の様子と、結婚を前に互いが相手への思いをつづった手紙の内容、そして80年にわたるバットマンとキャットウーマンの歴史を当代一のアーティストたちによるアートで振り返る形で進んでいく。
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【新郎】
ブルースが立会人に選んだのは、"ワールドファイネスト"の片割れスーパーマンでもなく、"ダイナミックデュオ"と呼ばれたディックでもなく、両親を失ったブルースを影になり日向になり見守り続けてきた人物、アルフレッドであった。

式場への向かう車の中でアルフレッドに、結婚に向けた不安を打ち明けるブルース。
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ブルース:アルフレッド...私は幸せになれるだろうか?
アルフレッド:ブルース様。あなたが成し遂げてきた事、耐え忍んできた苦痛を思い出してください。
そんな心配をする必要が何処にありましょう?



【新婦】

一方、セリーナが選んだ立会人は、彼女にとって唯一の肉親ともいえる女性、ホリーであった。
とある事情でアーカムの住人となっている彼女は、密かにウェイン邸に移送され、そこでセリーナの結婚を知る。

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同じ孤児院で育った姉のような存在であるセリーナが、バットマンと結婚することに驚きを隠せないホリーであったが、セリーナから話を聞くうちにふと素朴な感想を口にする。
ホリー:ちょっと不思議よね。バットマンの事は活動を初めた時から知ってるけど、まさかこんなだとは思ってなかった。
セリーナ:"こんな"って?
ホリー:なんていうか、幸せそうってこと。バットマンっていつも自分を追い込んでるように見えたから。それが彼の戦う術なのかなっておもってた。
セリーナ:…

ホリーの何気ないひと言がセリーナの胸に、突き刺さる。
その言葉は、数日前に"バットマンを結婚から救うため"に現れたジョーカーがセリーナに語ったある台詞を、セリーナに思い出させるのであった。

【屋上にて】

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式場となるフィンガータワーの屋上で、セリーナの到着を待つブルース。
しかし、朝になっても彼女は現れない。

その時、セリーナは式場からほど近いケインプラザの屋上にいた。
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セリーナはホリーの感想から、ジョーカーの妄言から、ブースターゴールドの経験した悪夢から、あることに気が付いてしまったのだ。
バットマンがバットマンであるために、彼は不幸でなくてはならない。
ブルースと結婚すること、彼と幸せな家庭を築くことは、ゴッサムの人々から彼らの守護者を取り上げることに他ならないと。

全てを悟ったセリーナはやがて覚悟を決めたように、新婦のベールを打ち捨ててゴッサムの街へと消えていく、
変わらぬ愛情を約束するブルースへの手紙を残して…

【エピローグ】
しばらくして立会人としての役目を終え、再びアーカムへと戻るホリー。

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ホリー:あなた様の想定通り、彼女は独りで去りました。
彼の方は分かりませんが…
ベイン:計画通りだ。"蝙蝠"は壊れた。



******************
というわけで、今回はバットマンの結婚記念号で紹介でした。
美麗なアートの数々と、トム・キングによる丁寧な語りが重なる、記念号に相応しい豪華な内容でしたが、結婚の決着はやはり破局。

が、そんなことよりもなんといっても度肝を抜かれたのは、最終ページで明かされた黒幕の正体と、その協力者たちの布陣でしょう。
ベインを筆頭に、ゴッサム・ガール、ヴェントリロクイスト、ジョーカーとリドラーと、リバース後のバットマンの全てのアークの登場人物が総登場。
リバースの物語は全てはベインの計画だったのです。
そして、さらに衝撃的だったのはベインの協力者に何故かいる、ブースターゴールドの相棒スキーツとトーマス・ウェインでしょう。

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バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン』にて感動の再開を果たしバットマンに結婚を決意させたトーマスと、ブースターゴールドに「ブルース・ウェインが幸せな世界線」を作り上げさせセリーナに離別を決意させるきっかけを作った(と思われる)スキーツ。
この2人の協力がなければ、今回のベインの計画は成り立たなかったでしょう。
しかし他のメンバーと異なり、この2人……特にトーマス・ウェインを計画に組み込むことは完全にベインの能力の範疇を超えています。

いったい読者が目にした物語のどこまでが本当で、どこからがベインの策略であったのか?
果たしてバットマンはいつどうやって、黒幕の存在に気が付くのか?
そしてセリーナとブルースの関係は今後どうなるのか?

気になることは山ほどありますが、「100話まで自分で書く」と宣言しているトム・キングの物語のなかで、#50である今号はまだ折り返し地点。
読者としては、まだまだ目が離せない展開が続きそうです。


【宣伝】
DCからは『バットマン・メタル:プレリュード』を皮切りに、早くも『メタル』の翻訳がスタート!
昨年大ヒットを飛ばし、現在のDC世界の大きな流れを作った重大タイトルなのでこれは嬉しいです。
また、久しぶりのDCの事典系の翻訳となる『バットマン・キャラクター事典』も予約開始。
かなりヴィジュアル面を重視した作品のようなので、そういう点でも嬉しいですね

現在、絶好調のバットマン誌からは『バットマン:ウォー・オブ・ジョーク&リドル』の翻訳が決定。
「ジョーカー陣営とリドラー陣営に分かれたゴッサムヴィラン版シヴィルウォー」というキャッチーな設定に留まらない、トム・キングの洗練されたライティングが楽しめます。(トム・キングのバットマンの影の主役である"あいつ"が遂に表舞台に!)



マーベルでは映画の公開を控えて『ヴェノム:リーサル・プロテクター』と『ヴェノムバース』が発売。
前者はヴェノムを主人公誌のマスターピース的作品、後者は「ヴェノム化ヒーロー大集合」といった趣の最新作という、非常に幅のあるラインナップですね。
また、人気タイトル『スパイダーマン/デッドプール』は、ライターを変更し心機一転して再スタートしたタイトルが『続・スパイダーマン/デッドプール:アームス・レース』として刊行予定です。



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直前講習! 『ヒーローズ・イン・クライシス』

【DCユニバースの現在の流れ】
DCリバース開始から2年。

現在のDCユニバースには、ユニバース全体をけん引する大きな流れが3つあります。
1つは『DCユニバース:リバース』で提示された「Dr.マンハッタンによるDC世界のへの介入と、奪われた歴史」。
これは、1年後のDC世界を舞台に、ウォッチメン世界からやってきたオジマンディアスやロールシャッハの姿を描く『ドゥームズデイ・クロック』や、
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大ウォーリーに続きフラッシュポイント前の記憶を取り戻したアイリスや、インパルスの復活などを扱う『フラッシュ』誌で展開されています。
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そしてもう一つの流れが、『ダークナイツ:メタル』から始まる、マルチバースの果ての壁ソースウォールに空いた風穴と、その向こう側からやってくる存在をめぐる物語です。
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こちらは『ジャスティスリーグ』を筆頭に、『ジャスティスリーグ・ダーク』、『ジャスティスリーグ・オデッセイ』、『タイタンズ』などが、メインと言えるでしょう。

これら2つの流れは、いずれも宇宙規模の問題を扱ったユニバースを揺るがす大事件であり、まさにDCの王道のド真ん中を進むストーリーラインなのですが、実はDCにはもう一つの流れがあり、そこではより小規模で、より個人的な脅威がヒーロー達に迫っています。
そのストーリーラインの中心となるタイトルこそが今月から開始予定のイベント『ヒーローズ・イン・クライシス』。そしてそこで描かれる脅威とは“ヒーロー達のメンタルヘルス”なのです。
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【サンクチュアリとは】
『ヒーロー・イン・クライシス』の粗筋を一言でまとめると、「ヒーローたちのケアセンター"サンクチュアリ"で起こった殺人事件を巡るミステリー」という、非常にシンプルなもの。

しかし、そのシンプルな粗筋を魅力的なものにしている要素、それはなんといっても物語の舞台となる施設であるサンクチュアリの設定でしょう。
サンクチュアリとは、スーパーマン/バットマン/ワンダーウーマンが秘密裏に作った一種の医療施設で、表向きにはネブラスカの片田舎にある農場に見えますが、実際はクリプトン星の超技術、セミッシラの魔術、そしてウェイン社の財力によって支えられた秘密施設となっています。

サンクチュアリは既に5年前にスーパーマンらの手によって設立され、密かに運営されてきました。
そして、彼らがサンクチュアリを設立した目的、それはヒーローたちの心のケアなのです。

しかし、スーパーパワーを駆使して世界を駆けまわり、どんな時でも正義の心を失わない希望の象徴であるヒーローにとって、本当に心のケアが必要なのでしょうか?

本作のライターを務めるトム・キングは、CIAの対テロ局員としてバグダッドのグリーンゾーンへも赴いた自身の経験から、この問いに明確に"YES"と答えます。
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(本作の発表会でのトム・キング。作品の内容に合せて怪しげなセラピストスタイル。)

ヒーローたちは常日頃から暴力の世界に生きています。
彼らの日常とは、自身が暴力を振るわれる日々であり、愛する者たちが暴力にさらされる日々であり、自らが他者に暴力をふるう日々でもあります。
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そんな、"暴力の経験"がヒーローの心に何も影響を与えないわけがない。
彼らのメンタルは、その肉体同様、日々のヒーロー活動で傷だらけなのです。

にもかかわらず、これまでヒーローコミックはその心の傷から目を背けてきました。
ヒーローたちの物理的な傷をケアするために描かれる、「孤独の要塞にあるクリプトン星の医療機器」、「スピードフォースによる超スピード自然回復」、「アルフレッドによる応急処置」などの最低限度の設定すら与えられることはなく、ただその存在を無視されてきたのです。

また読者にとってみても、人間的な弱さを見せたヒーローを"豆腐メンタル"などと呼んで揶揄するなど、どこか精神を病むということを、弱い人間のなる"ヒーローらしからぬ行為"としてみる節がありました。

そういったコミック業界の一連の動向に対するアンチテーゼ、それこそがサンクチュアリであり、トム・キングの言葉を借りれば、
ヒーローたちは、彼らを見上げる子供たちの前でなに臆することなく「少しメンタルに問題を抱えていたが、もう大丈夫。皆が私を助けてくれたから。」と語ることが出来るのです。

…少々脱線しましたが、そんなわけで今回の惨劇の舞台であるサンクチュアリなのですが、実はその存在は今年の初めごろから少しずつ読者に匂わされてきました。
以降は今のところ分かっているサンクチュアリの患者を紹介していきましょう

【サンクチュアリの患者たち】

ブースターゴールド
皆さんご存知、未来からやってきたお調子者のヒーロー。
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バットマン#45-48で展開された物語『The Gift』において、バットマンに最高の結婚祝いを贈ろうと思い試みた軽挙が、地獄のような世界線を作り上げてしまい、自責の念に捕らわれたブースターゴールドはサンクチュアリで療養することに。
今回の『ヒーローズ・イン・クライシス』では、サンクチュアリ内で起こった殺人事件の第一容疑者となる模様。

ロイ・ハーパー(アーセナル)
グリーンアローのサイドキックとして登場したヒーローで、ジェイソン・トッドの親友。
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薬物に依存していた過去を振り切りタイタンズのメンバーとして活躍していたが、チーム解散をきっかけに自暴自棄となり、強大な組織犯罪を相手取り単身で危険な活動を行うように。
その活動の最中に、かつての恋人の裏切りによって、再び薬物を体に入れてしまう。
そんな最低の日々を過ごしたロイは、自らを救うために、自身の意思でサンクチュアリに赴くことに。

ウォーリー・ウエスト
『DCユニバース:リバース』にてDC世界に復活を遂げた、言わばDC世界の希望の象徴。
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しかし『フラッシュウォー』にて、フラッシュポイント前の世界にいた自分の息子たちが、今でも何処かに捕らわれて父親である自分に助けを求め続けていることを知り、全てを投げ打ち息子らを探して世界を駆け続けることに。
しかし、どこを探しても手掛かりを見つけることが出来ず、燃え尽きてしまったウォーリーは、スーパーマン達の勧めでサンクチュアリで療養することに。

ポイズン・アイヴィーとハーレクイン
サンクチュアリのケアの対象はヒーローだけではありません。
バットマンの宿敵ポイズン・アイヴィーは、『ウォー・オブ・ジョークス&リドルス』で自身が行ったとある行為で、その心に大きな傷を抱えて生きてきました。
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ポイズン・アイヴィーが世界を支配下に置いた、バットマン#41-43『エブリワン・ラブス・アイヴィ』事件にて、その傷を知ったバットマンはアイヴィをサンクチュアリに収容しています。
また、アイヴィの親友で自身も精神科医であるハーレクインは、どうやらアイヴィの回復のためにサンクチュアリの運営を手伝っているらしく、ブースターゴールドと共に今回の殺人事件の容疑者となる模様。


【惨劇の被害者】

ところで、今回の記事で度々言及される"サンクチュアリでの殺人事件"。容疑者はブースターゴールドとハーレクインであることはお伝えしましたが、被害者は誰なのでしょうか?

実はこれはまだわかっていません。
しかし、DCは本作の広告にて2つのヒントを出しています。

1つ目のヒントは、本作では2人の犠牲者が現れること。
そして2つ目のヒントは、第一話で明かされるであろう1人目の犠牲者が、以下のメンバーの誰かであるという事です…
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【最後に】
以上が『ヒーローズ・イン・クライシス』の概要なのですが、最後に本作のライターのコメントを再び引用して、この記事を結びたいと思います。
トム・キング:我々は数百万の人々が20代を海外でテロと戦うことに費やす時代を生き、彼らが持ち帰る“暴力の世界での経験”は、我々の国と文化を形作っている。
「"暴力の経験"が、人を、共同体を、国を、そして世界をどのように変貌させるのか」、それこそが私が『ヒーローズ・イン・クライシス』で語りたいことだ。


【宣伝】(使いまわし)
引き続き翻訳ラッシュの続くアメコミから目ぼしいものを。
まずは映画の公開が予定されているヴェノムが主人公の『ヴェノム:リーサル・プロテクター』が発売。
映画の原作の1つとされている作品で、エディ・ヴェノムが主人公の物語としては鉄板のタイトルなので、翻訳は納得。
また、ヴェノムがスパイダーマンのもう一人の人気ヴィランと戦う『スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ』も発売。
続いてはアイアンマンの最新タイトル『インビンシブル・アイアンマン:ウォーマシン』。こちらは『インビンシブル・アイアンマン:リブート』の続刊ですね。



また、最近、マーベルの新世代ヒロインを精力的に翻訳している小プロからは、『グウェンプール:デップーなんかこわくない』『グウェンプール:第四の壁、破っちゃいました』が発売。
日本人アーティスト、グリヒルが描く何ともかわいらしいアートが魅力の本作ですが、後者は「最新のマーベルコミックを読めないせいで強みを失いつつあるグウェンプールが現実世界に里帰りする」という展開も気になりますね。

またバットマンの新刊『バットマン:ウォー・オブ・ジョーク&リドル』も翻訳。こちらは「ジョーカー派とリドラー派。ゴッサムヴィラン達が2派に分かれてのシビルウォー」というただでさえ魅力的な設定に、天才ライター、トム・キングによる特異な観点でのひねりが加えられた大傑作です。
"天才ライター"といえば、『ウォッチメン』、『ダークナイトリターンズ』のライター、アラン・ムーアが"ストーリーテリング"自体をテーマとしたヒーローコミック『プロメテア』の続刊が遂に発売!管理人はこれを待ってました!



ファンタスティック・フォー #1

ファンタスティック・フォー #1
(作:ダン・スロット、画:サラ・ピチェリ)

リード夫妻や彼らの子供たちを探す旅から帰ったシングとヒューマントーチ。
しかし、次元を股にかけた彼らの探索行は空振りに終わり、2人は家族を失った傷を抱えながら、それでも前向きに新たな人生を歩み始めていた。

恋人のアリシアと共に猫に囲まれるシングと、
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野球観戦中に女性に囲まれるヒューマントーチ。
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思い思いの週末を過ごす、彼らの上空に、"あのサイン"が輝く。
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「ありゃリードとスーじゃない。俺たちゃ次元を駆けずり回ってそのことを確かめてきたばかりだぜ?」
諦観まじりの冷静さを崩さないシングとは対照的に、「今度こそ皆が帰ってきた!」と喜び勇んで飛び出していくヒューマントーチ。

しかし、ニューヨーク市民の歓声を背中に受けながら、サインの元へと向かうヒューマントーチを待っていた者は、残酷な現実であった。
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サインの下にいたのは、2人組の少年だけ。一連の出来事は全て、彼らの悪戯だったのだ…

*****************************
というわけで、始まったマーベルの新たなリランチプロジェクト、通称"フレッシュスタート"の、『ファンタスティック・フォー』。
実はリード達の帰還自体は、『マーベル・レガシー』にて匂わされていたのですが、遂にそれが現実のものとなります。

『マーベル:2-in-1』で彼らの帰還が描かれると思って追っていたのに、完結前に同誌の冒険が全て徒労に終わることを明かされた管理人としては、本当は恨み言の一つでも言いたいのですが、『マーベル:2-in-1』が非常に面白いのでチャラにしたいと思います。)

以下は、管理人の面白かったシーン。

【美声の持ち主は】
往年のファンタスティック・フォーの冒険を回想するシング。

ある時、宇宙の彼方で地球の座標を失ったファンタスティック・フォーは、冒険先でであった宇宙人の協力で、地球へのゲートを開くことに。

しかし、そのためには彼らの"望郷の思い"を歌に乗せて表現することが必要であった。
挑戦のチャンスは1人だけ、誰が最も優れた歌い手であるかを問いかける宇宙人に、ファンタスティック・フォーは声をそろえて、答える。
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スー    :わたしね!
ベン    :ジョニーだな
リード   :ジョニーが適任だろう
ウィングフッド:ジョニー
アリシア  :ジョニーね
フランクリン:ジョニーおじさん!
ジョニー  :…俺だな。


自信満々だったスーは皆に詰め寄る。

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スー:本気で言ってるの?
ベン:すまねえ。ただあのガキは、歌だけは本当に"天使の声"としか言いようがねぇからな。


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スー:前に「キミの歌声が好きだ」っていってじゃない!
リード:主観的には。 ただ客観的に分析すると…


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スー:フランクリンはママの歌が一番よね?
フランクリン:ママは歌わないで!

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スー:あらそう…


…もしかして、スーって音痴なのか?

【次元の片隅で】
全てがいたずらと分かり、意気消沈するジョニー。
一方、次元の片隅では…

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謎の女性:本当に、これで上手くいくの?
謎の男性:キミさえ信じてくれたらね。さあ行くぞ。

【ニューヨークにて】
その晩、ニューヨーク中の住人達は、空を見上げ、再び希望に胸を躍らせる。
彼らの目に映る物、それは…
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【宣伝】
引き続き翻訳ラッシュの続くアメコミから目ぼしいものを。
まずは映画の公開が予定されているヴェノムが主人公の『ヴェノム:リーサル・プロテクター』が発売。
映画の原作の1つとされている作品で、エディ・ヴェノムが主人公の物語としては鉄板のタイトルなので、翻訳は納得。
また、ヴェノムがスパイダーマンのもう一人の人気ヴィランと戦う『スパイダーマン:ヴェノム VS. カーネイジ』も発売。
続いてはアイアンマンの最新タイトル『インビンシブル・アイアンマン:ウォーマシン』。こちらは『インビンシブル・アイアンマン:リブート』の続刊ですね。



また、最近、マーベルの新世代ヒロインを精力的に翻訳している小プロからは、『グウェンプール:デップーなんかこわくない』『グウェンプール:第四の壁、破っちゃいました』が発売。
日本人アーティスト、グリヒルが描く何ともかわいらしいアートが魅力の本作ですが、後者は「最新のマーベルコミックを読めないせいで強みを失いつつあるグウェンプールが現実世界に里帰りする」という展開も気になりますね。

またバットマンの新刊『バットマン:ウォー・オブ・ジョーク&リドル』も翻訳。こちらは「ジョーカー派とリドラー派。ゴッサムヴィラン達が2派に分かれてのシビルウォー」というただでさえ魅力的な設定に、天才ライター、トム・キングによる特異な観点でのひねりが加えられた大傑作です。
"天才ライター"といえば、『ウォッチメン』、『ダークナイトリターンズ』のライター、アラン・ムーアが"ストーリーテリング"自体をテーマとしたヒーローコミック『プロメテア』の続刊が遂に発売!管理人はこれを待ってました!


プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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