ジャスティスリーグ #1
ジャスティスリーグ #1
(作:スコット・スナイダー、画:ジム・チェウン)
【メタル後の世界】
DCを構成する全てのマルチバースの源であり、知性体に想像可能なあらゆる世界が存在しうる可能性のるつぼ"ダークマルチバース"。

『ダークナイツ:メタル』において描かれたダークマルチバースからの侵略者との戦いを、なんとか潜り抜けたジャスティスリーグであったが、その戦いの中で、既知マルチバースの果てに存在する壁"ソースウォール"に大きな風穴があいてしまう。

そして『ノージャスティス』の中でソースウォールの向こうからやってきた存在と戦ったヒーローたちは、彼らの知る52のマルチバースが大海に浮かぶ小さな金魚鉢に過ぎなかった事を痛感し、
ソースウォールの崩壊がもたらした世界の変質に備えるため、ヒーローコミュニティの強力と調和の象徴であるホール・オブ・ジャスティスの建造し、リーグの体制強化を図るのであった…
【ネアンデルタール人の襲来】
そんなある日、マーシャン・マンハンターを議長に置き新体制で再始動したリーグの前に、再び世界の危機が訪れる。

地下世界、北極、海、空、様々な極限環境に合せてそれぞれが独自の進化を遂げた新ネアンデルタール人の複数部族が、一斉に人類文明に総攻撃をかけたのだ。
人類史と同じだけの時間をかけて入念に準備された攻撃に対し、マーシャン・マンハンターのマインドリンクによって文字通り一丸となって立ち向かうジャスティスリーグ。
しかし、新ネアンデルタール人の真の狙いは、地球ではなくその頭上に浮かぶ月であった。

新ネアンデルタール人の計画により、いまや地球の地殻を引っ張り上げる巨大な磁石となった月を、作戦にいち早く気が付いたマーシャン・マンハンターは、すんでのところで爆破。
(爆破にはバットマンが密かに月に仕込んでいた、月破壊爆弾を役に立ったことを付記しておきます)
かくしてジャスティスリーグの日常業務は、今日もつつがなく終了した。
…かに見えた。
【飛来するもの】
ジャスティスリーグが、新ネアンデルタール人にかまけている中、銀河の果てソースウォールから何者かが地球に飛来しようとしていた。
時空を歪みを後に残しながら宇宙を進むその姿は、ユニバース誕生の瞬間からその終わりまでのありとあらゆる時間軸で観測された。

(上から『DCワンミリオン』のスーパーマン、モニター、カマンディ)
しかし、歴史上屈指の力を持つ様々な存在をもってしても、その進路を止めることはできず、ただそれが現代の地球に向かうのを呆然と眺めるのみ…
【ヴァンダルサベッジ登場】
ヴァンダルサベッジ:月が破壊されたか。それでは計画通り作戦を次のステップへ進める。

新ネアンデルタール人による襲撃を取り仕切っていたのは、地球最古の不死者ヴァンダルサベッジであった。
密かに建築した自らの秘密基地で更なる侵略計画を進めるヴァンダルサベッジと、彼の部下"インジャスティス・ギャング"たち。
しかし彼らの前に突如一人の男が現れる。
ルーサー:お前の計画は失敗だ。
ソースウォールが本当は何なのか、そしてそこから何がやってくるのか? それを知ったお前は、インジャスティス・ギャングという馬鹿げた軍勢を創った。
呆気にとられるヴァンダルサベッジたちを手早く無力化するルーサー。
そして、ルーサーは彼の仲間たち、"リージョンズ・オブ・ドゥーム"をヴァンダルサベッジに紹介する。

ジョーカー:言葉には気をつけてくれよ、レックス。どこかで子供が聞いてるかわからんからな。
ヴァンダルサベッジ:私の基地で何をしている!
ルーサー:この基地を造らせた時の発注契約書を見ればわかるが、ここは私の基地なのだよ。
私は、この基地に地下に怪物を幽閉し、屋根裏には未来の兵器を仕込んだ。
ヴァンダルサベッジ:地下や屋根裏など、ここにはないはず…
ルーサー:さて、お前の口から改めて聞かせてもらおうか。ソースウォールからやってくるのが何者なのかを…
**************
…というわけで始まった、新生『ジャスティスリーグ』。
『ダークナイツ:メタル』というすさまじいイベントをやり切ったライター、スコット・スナイダーがそのまま筆を執ると聞いて、堪らず読み始めたのですがこれが大正解。
#1の筈なのに、既にクライマックスのようなテンションで始まったかと思えば、いきなりそのクライマックスを突き抜けた先にある"向こう側"に読者を引きずり込む剛腕に、読んでいてクラクラしました。
今回の紹介からは敢えて外しましたが、精神の円卓で執り行われるリーグたちの議論のシーンなんて、大型イベントのラストに相応しい荘厳さがありました。
これがこれから隔週で読めるなんて…
最後に、アニメ版に強く影響を受けた今回のジャスティスリーグの、明るい雰囲気が伝わる一番好きなシーンを紹介。
【いじられキャラ】
新ネアンデルタール人の襲撃を受け、世界中に別れて戦うリーグ。
しかし、新メンバーであるマーシャン・マンハンターの力によって、彼らの精神は繋げられ、作戦中も雑談に余念がない様子。

フラッシュ:(バットマンの物まねで)"私の基地はケイヴだ。岩の事なら私に任せろ"だろ?
バットマン:私はそんな声をださない。
ワンダーウーマン:こちらには援軍は不要。なぜなら"私はワンダーウーマンだ(声真似)"。どうかしら?
ホークガール:こちらも敵と交戦中!(どうしよう、わたしにはバットマンの声真似なんて…)
サイボーグ:こっちもだ。
フラッシュ:おいおい、サイボーグ。声真似は無しなの?
サイボーグ:隣にスーパーマンがいるのに?勘弁してくれよ。
フラッシュ:確かに。クラークの声真似が上手すぎて、あれ聞いちゃうとな…
バットマン:・・・
…バットマン、意外にチームの弄られキャラなのね。
【宣伝】
注目の翻訳本ですが、まずは先日予約が始まったばかりの『デス・オブ・ウルヴァリン』から。
不死身の戦士ウルヴァリンの最後の戦いを描くという事で、発売当時ファンの話題をさらったイベントが遂に予約開始。
普段、あまりX-MEN系列は買わない管理人ですが、これだけは別!
続いては、All-New All-Different期のスパイダーマンの第二タイトル『スペクタキュラー・スパイダーマン:イントゥ・ザ・トワイライト』。
こちらはコメディ関連で定評のあるチップ・ズダースキーがライターということで、気軽に楽しめる作品に仕上がっていそうです。
またDCでは『バットマン:アイ・アム・ベイン』が7月に発売予定。その才能をマーベルとDCが取り合った新鋭トム・キングによるバットマン誌の最初のクライマックス!詳細は割愛しますが、トム・キングのバットマンは現在まさに"DC世界の中心"ともいえる展開をみせていますので、この機会に是非どうぞ。(もっとも"世界の中心"が3つくらいあるのが今のDCの凄いところではあるのですが…)
そして『スーパーサンズ』も遂に予約開始!「スーパーマンの子供とバットマンの子供がチームアップ」という言葉から感じる印象を裏切らない陽気で可愛らしい作品となっていますので、こちらもお勧め。
(作:スコット・スナイダー、画:ジム・チェウン)
【メタル後の世界】
DCを構成する全てのマルチバースの源であり、知性体に想像可能なあらゆる世界が存在しうる可能性のるつぼ"ダークマルチバース"。

『ダークナイツ:メタル』において描かれたダークマルチバースからの侵略者との戦いを、なんとか潜り抜けたジャスティスリーグであったが、その戦いの中で、既知マルチバースの果てに存在する壁"ソースウォール"に大きな風穴があいてしまう。

そして『ノージャスティス』の中でソースウォールの向こうからやってきた存在と戦ったヒーローたちは、彼らの知る52のマルチバースが大海に浮かぶ小さな金魚鉢に過ぎなかった事を痛感し、
ソースウォールの崩壊がもたらした世界の変質に備えるため、ヒーローコミュニティの強力と調和の象徴であるホール・オブ・ジャスティスの建造し、リーグの体制強化を図るのであった…
【ネアンデルタール人の襲来】
そんなある日、マーシャン・マンハンターを議長に置き新体制で再始動したリーグの前に、再び世界の危機が訪れる。

地下世界、北極、海、空、様々な極限環境に合せてそれぞれが独自の進化を遂げた新ネアンデルタール人の複数部族が、一斉に人類文明に総攻撃をかけたのだ。
人類史と同じだけの時間をかけて入念に準備された攻撃に対し、マーシャン・マンハンターのマインドリンクによって文字通り一丸となって立ち向かうジャスティスリーグ。
しかし、新ネアンデルタール人の真の狙いは、地球ではなくその頭上に浮かぶ月であった。

新ネアンデルタール人の計画により、いまや地球の地殻を引っ張り上げる巨大な磁石となった月を、作戦にいち早く気が付いたマーシャン・マンハンターは、すんでのところで爆破。
(爆破にはバットマンが密かに月に仕込んでいた、月破壊爆弾を役に立ったことを付記しておきます)
かくしてジャスティスリーグの日常業務は、今日もつつがなく終了した。
…かに見えた。
【飛来するもの】
ジャスティスリーグが、新ネアンデルタール人にかまけている中、銀河の果てソースウォールから何者かが地球に飛来しようとしていた。
時空を歪みを後に残しながら宇宙を進むその姿は、ユニバース誕生の瞬間からその終わりまでのありとあらゆる時間軸で観測された。

(上から『DCワンミリオン』のスーパーマン、モニター、カマンディ)
しかし、歴史上屈指の力を持つ様々な存在をもってしても、その進路を止めることはできず、ただそれが現代の地球に向かうのを呆然と眺めるのみ…
【ヴァンダルサベッジ登場】
ヴァンダルサベッジ:月が破壊されたか。それでは計画通り作戦を次のステップへ進める。

新ネアンデルタール人による襲撃を取り仕切っていたのは、地球最古の不死者ヴァンダルサベッジであった。
密かに建築した自らの秘密基地で更なる侵略計画を進めるヴァンダルサベッジと、彼の部下"インジャスティス・ギャング"たち。
しかし彼らの前に突如一人の男が現れる。
ルーサー:お前の計画は失敗だ。
ソースウォールが本当は何なのか、そしてそこから何がやってくるのか? それを知ったお前は、インジャスティス・ギャングという馬鹿げた軍勢を創った。
呆気にとられるヴァンダルサベッジたちを手早く無力化するルーサー。
そして、ルーサーは彼の仲間たち、"リージョンズ・オブ・ドゥーム"をヴァンダルサベッジに紹介する。

ジョーカー:言葉には気をつけてくれよ、レックス。どこかで子供が聞いてるかわからんからな。
ヴァンダルサベッジ:私の基地で何をしている!
ルーサー:この基地を造らせた時の発注契約書を見ればわかるが、ここは私の基地なのだよ。
私は、この基地に地下に怪物を幽閉し、屋根裏には未来の兵器を仕込んだ。
ヴァンダルサベッジ:地下や屋根裏など、ここにはないはず…
ルーサー:さて、お前の口から改めて聞かせてもらおうか。ソースウォールからやってくるのが何者なのかを…
**************
…というわけで始まった、新生『ジャスティスリーグ』。
『ダークナイツ:メタル』というすさまじいイベントをやり切ったライター、スコット・スナイダーがそのまま筆を執ると聞いて、堪らず読み始めたのですがこれが大正解。
#1の筈なのに、既にクライマックスのようなテンションで始まったかと思えば、いきなりそのクライマックスを突き抜けた先にある"向こう側"に読者を引きずり込む剛腕に、読んでいてクラクラしました。
今回の紹介からは敢えて外しましたが、精神の円卓で執り行われるリーグたちの議論のシーンなんて、大型イベントのラストに相応しい荘厳さがありました。
これがこれから隔週で読めるなんて…
最後に、アニメ版に強く影響を受けた今回のジャスティスリーグの、明るい雰囲気が伝わる一番好きなシーンを紹介。
【いじられキャラ】
新ネアンデルタール人の襲撃を受け、世界中に別れて戦うリーグ。
しかし、新メンバーであるマーシャン・マンハンターの力によって、彼らの精神は繋げられ、作戦中も雑談に余念がない様子。

フラッシュ:(バットマンの物まねで)"私の基地はケイヴだ。岩の事なら私に任せろ"だろ?
バットマン:私はそんな声をださない。
ワンダーウーマン:こちらには援軍は不要。なぜなら"私はワンダーウーマンだ(声真似)"。どうかしら?
ホークガール:こちらも敵と交戦中!(どうしよう、わたしにはバットマンの声真似なんて…)
サイボーグ:こっちもだ。
フラッシュ:おいおい、サイボーグ。声真似は無しなの?
サイボーグ:隣にスーパーマンがいるのに?勘弁してくれよ。
フラッシュ:確かに。クラークの声真似が上手すぎて、あれ聞いちゃうとな…
バットマン:・・・
…バットマン、意外にチームの弄られキャラなのね。
【宣伝】
注目の翻訳本ですが、まずは先日予約が始まったばかりの『デス・オブ・ウルヴァリン』から。
不死身の戦士ウルヴァリンの最後の戦いを描くという事で、発売当時ファンの話題をさらったイベントが遂に予約開始。
普段、あまりX-MEN系列は買わない管理人ですが、これだけは別!
続いては、All-New All-Different期のスパイダーマンの第二タイトル『スペクタキュラー・スパイダーマン:イントゥ・ザ・トワイライト』。
こちらはコメディ関連で定評のあるチップ・ズダースキーがライターということで、気軽に楽しめる作品に仕上がっていそうです。
またDCでは『バットマン:アイ・アム・ベイン』が7月に発売予定。その才能をマーベルとDCが取り合った新鋭トム・キングによるバットマン誌の最初のクライマックス!詳細は割愛しますが、トム・キングのバットマンは現在まさに"DC世界の中心"ともいえる展開をみせていますので、この機会に是非どうぞ。(もっとも"世界の中心"が3つくらいあるのが今のDCの凄いところではあるのですが…)
そして『スーパーサンズ』も遂に予約開始!「スーパーマンの子供とバットマンの子供がチームアップ」という言葉から感じる印象を裏切らない陽気で可愛らしい作品となっていますので、こちらもお勧め。
スポンサーサイト