グリーンランタン #47-48

グリーンランタン #47-48
(作:ロバート・ベンデッテ、画:ビリー・タン、マーティン・コッコロ)

今回は、軽めで。
20160131_1.jpg
感情エネルギーの枯渇によって発生する"銀河の果て"ソースウォールの力を無差別に撒き散らすブラックハンドと決着をつけたハルは、新しい仲間達といったん別れて地球へ里帰り、故郷に残した弟とその家族の様子を見に行くことに。

しかし宇宙的な脅威との戦いを終えたハルを地球で待っていたもの。それは極めて現代的な脅威、"テロリズム"であった。
20160131_2.jpg
甥っ子たちとともに出かけた遊園地で、音波爆弾による無差別テロに巻き込まれたハルと弟たち。
東欧の少数民族の独立を訴えるテロ組織のリーダー、通称"ソナー"がテロの主犯であることを知ったハルは、怒りに我を忘れ単身テロ組織の基地へと突入するが・・・
*******

というわけで幕間的な雰囲気の地球編に突入したグリーンランタン誌。
しかしなんといっても気になるのは、ハルの知らぬ間に宇宙に姿を現したこの男。

20160131_4.jpg
ハル・パララックス!
少し説明をすると、このパララックスはコンバージェンスの中で登場した、リブート前、具体的にはゼロアワーを起こす直前の世界からやってきたパララックスとなります。

故郷を失った喪失感と、その復活のためにコァの仲間を葬り去った罪悪感にさいなまれ、強大な力と深い闇を抱えていた時代のハル・ジョーダンがNew52の新たな世界で目にした物、それはこの世界から消え去ったグリーンランタン・コァが残した惑星オアの残骸と、コァの居ない宇宙を我が物顔で飛び回る宿敵シネストロの部下たちでした。

自分の知る姿とはあまりにも異なるその世界の状況に、困惑するパララックス。
しかし、(パララックスの認識としては)絶望的なこの状況においても、いまだコーストシティが健在であることを知った彼は、街を守るために一路地球へと飛び立つ・・・
20160131_5.jpg

というところで、いったん物語は終わるのですが、はたして新旧2人のハルの出会いはどのようなものとなるのか?
3月に刊行される50話目記念号において、大きな事件が起こることがインタビューなどで明かされているだけに、気になるところです。

また個人的に気に入ったシーンが、ソナーの居所を知るために、ハルがゴッサムシティでバットマンを呼び出すシーン。
(しばらく振りに地球に来たハルは、今のバットマンがジム・ゴードンであることを知りません)
20160131_3.jpg
ハル:俺はバットマンを呼び出したつもりだったんだが、おまえは誰だ?なんでバニースーツを着てる?
バットマン:…彼の後任だ。
ハル:言いたいことは2つ。まずバットマンを名乗るならアゴを見せろ。せっかくのしかめっ面も、バケツの中に隠れてりゃ台無しだ。
二つ目に、お前さんの事を信じてやることにしよう。この事を奴が認めてないならば、奴の庭を荒らすような真似をしたお前さんがただで済んでるわけがないからな

この1年、色んなキャラが新しいバットマンと出会っていますが、一番話が早いです(笑)

【宣伝】
気になる翻訳本は以下の通り。
まずは何と言っても、「ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ」。本国では発売以降、怒涛の快進撃を続けているタイトルで、現在DCで一番売れているタイトルの一つです。管理人も未読なので、余計に期待感が高まります。
また未読と言えば、短編集となる「バットマン:真夜中の事件簿」もちょうど管理人がバットマン誌を離れていた時期のタイトルのため、大いに期待しています。
「スーパーマン/バットマン:パブリック・エネミー」は、先日も書きましたが、スーパーマンファミリー、バットマンファミリーのみならず、DC世界の様々なキャラが次々と登場する物語なので、とにかくお勧め。



また「アベンジャーズ vs X-men」の前日譚と後日談を同時収録した「AVX:アベンジャーズ VS X-MEN アルファ&オメガ」も気になるところ。特に後日談に当たる部分は、今後、ヴィレッジブックス社が翻訳予定のX-men系タイトルにおけるサイクロップスの立ち位置を定義するうえで、重要な作品となっているのでマストバイと言えます。


スポンサーサイト

ジャスティスリーグ #44-45 (ダークサイドウォー その3)

ジャスティスリーグ #44-45 (ダークサイドウォー その3)

20160117_1.jpg
大地を揺るがし戦うダークサイドとアンチモニター。
ジャスティスリーグの眼前で繰り広げられる二人の戦いはしかし、終わりの時を迎えようとしていた。

20160117_2.jpg
果てしない戦いに飽きたダークサイドは、戦闘を終わらせるべく自身が捕らえていた“神々の死神”ブラックレーサーを召喚しアンチモニターに放つ。
しかし、この瞬間こそアンチモニターが周到に用意していた“ダークサイド打倒”の勝機であった。

アンチモニターは、ブラックレーサーの力をその場にいるフラッシュと融合。
フラッシュを新たな"神々の死神"に仕立て上げ、これをダークサイドにぶつけ返したのだ。
20160117_3.jpg

如何に悪神といえども神々を縛る摂理には逆らうことはできず、黒いフラッシュに易々とその身を貫かれ息絶えるダークサイド。
20160117_4.jpg
DCを代表する巨悪同士の戦いは、ダークサイドの死亡によって幕を下ろしたのだった。

戦いに勝利したアンチモニターはいずこかに去り、戦いの跡に残された悪神の亡骸を呆然と見下ろすジャスティスリーグの面々。
しかし、自らもオリュンポスの神の1人であるワンダーウーマンは気が付いていた。

神が死んだということは、世界の理に大きな空白が生まれたということ。
そして世界はその空白の存在をけして許しはしないことを!

ワンダーウーマンの不安を裏付けるかのように、この世界に同時多発的に新たな神々が誕生しようとしていた。

20160117_5.jpg
ブラックレーサーの役割を引き継いだフラッシュは"死の神"としていずこかに走り去り…

20160117_6.jpg
惑星アポコリプスの莫大なエネルギーを吸収したスーパーマンは"力の神"となり…

20160117_7.jpg
座るものに無限の力を与える神の椅子を得たバットマンは"知識の神"となりアンチモニターの正体を探り…

20160117_8.jpg
神の節理の乱れによりソロモン・ヘラクレス・アキレスなど地球の神との繋がりを失ったシャザムは"オールドゴッズ"の力を使役する"神々の神"となり…

20160117_10.jpg
主を失ったパラデーモンの群れと単身立ち向かうために、マザーボックスと自らの指輪を融合させたハル・ジョーダンは"光の神"となり…

20160117_9.jpg
惑星アポコリプスに置き去りにされたレックス・ルーサーは、ダークサイドの死後に放射されたオメガエフェクトをその身に宿すことで"アポコリプスの神"としてアポコリプスに君臨する。

自身の身に突如差し出された強大すぎる力を前に、その力を制御する者、拒否する者、そして溺れる者、三者三様の反応を示すヒーローたち。
そんなヒーロー達を尻目に、「ダークサイド打倒」という共通の目的を成し遂げたグレイルとアンチモニターは、それぞれの計画を次の段階へと進めていた!

******
というわけで、今回はジャスティスリーグのイベント『ダークサイドウォー』の紹介でした。

「ダークサイドvsアンチモニター」という大一番を終えた本ストーリーは、ここでいったん一区切りとなり、物語はアンチモニターとリーグとの新たな戦いを描くAct2へと続いていきます。
様々な経緯で神の力を得たヒーローについては、『ジャスティスリーグ:ダークサイドウォー』と題された読み切り作品がヒーローごとに刊行され、その中で各ヒーロー達が神々の力とどう折り合いをつけていくかが語られることとなります。

20160117_11.jpg
これらの読みきりですが、話のネタとしては、邪悪というよりは"いじめっ子"という言葉が相応しい性格となったクラークが暴れまわるスーパーマン誌や、あらゆる犯罪の発生を未然に防ぐことで、ゴッサムが犯罪件数ゼロの超管理都市に変貌を遂げるバットマン誌もよいのですが、何といっても管理人がお勧めなのはシャザム誌とグリーンランタン誌。

20160117_12.jpg
どちらも"ある日突然神のような力を授かってしまった一般人"という、自身の元々のアイデンティティを余すところなく発揮し、「神の役割とは?そしてそれに祈りをささげる人間の役割とは?」というテーマを掘り下げる素晴らしい作品になっています。

【宣伝】
発売が予定されている作品の中で一番のお勧めは『スーパーマン/バットマン:パブリック・エネミー』。
その名の通り、DCの2大ヒーローのチームアップを描いた作品ですが、スーパーボーイやパワーガール、ハントレスやナイトウィングなど、サポートメンバーを始め、JSAのメンバーやカタナ、トイマン(ヒロくん!)を始めとしたオールスターが登場する賑やかな作品となっています。
また『バットマン:真夜中の事件簿』や『ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ』など、今DCで一番売れている作品群の翻訳も嬉しいところ。


またマーベル関連では『AVX:アベンジャーズ VS X-MEN アルファ&オメガ』として、「アベンジャーズvsX-men」の前日譚と後日談が翻訳されます。特に後日談に当たる『AVX:コンセクエンス』は、AvX後のX-menの方向性を指し示す重要な作品ですので、X-menファンの方はお見逃しなく!
また、マーベルの『スター・ウォーズ:ダースベイダー 』はEp4とEp5の間を埋める作品として、「如何にダースベーダーが帝国の中で勢力を強めていくのか?」を扱った"悪人vs悪人"のピカレスクロマンということで、個人的に楽しみにしている作品です。


ヴィジョン#1

ヴィジョン#1
(作:トム・キング、画:ガブリエル・ヘルダンデス・ワルタ)

ワシントンDC近郊に位置する町チェリーデイル。ワシントンのベッドタウンとして閑静な住宅地が広がるこの町に、新たな住人がやってくる。
20160101_1.jpg
ジョージ:まったく馬鹿げとる。クッキーだって?ロボットがクッキーを食うものか。
ノラ:あら?きめつけは良くないわ。それに私ネットで見たの、彼らはロボットじゃないって。シンセ何とかってやつなのよ。
ジョージ:"シンセ何とか"ね。それで問題は解決じゃわい。


新たな隣人の家の玄関前で他愛もない言い合いを始めるジョージとノラ。やがて玄関の扉が開き、2人の前に現れた人物。それは…
20160101_2.jpg
アベンジャーズの一員ヴィジョンと、彼が自ら作った3人の家族であった。

ヴィジョンは笑顔でジョージとノラを迎え入れ、新居の案内をする。
20160101_3.jpg
ブラックパンサーから送られたワカンダ製のピアノ、シルバーサーファーから送られた惑星ゼン=ラの空飛ぶ花瓶、ノルマンディー上陸作戦時にキャップが使ったライター、そしてスカーレットウィッチより送られた四季咲きの鉢植え――"過去への扉を開く力がある"という伝説の残るその花を紹介する時、ヴィジョンの妻ヴァージニアは押し黙っていたことを2人は気づかなかった――様々な記念品をジョージ達に紹介するヴィジョン一家。
まるでごく普通の引越しのあいさつのように、家族の紹介と再訪問の約束を済ませたジョージ達は、ヴィジョン家を後にする。

ところで、この物語の最終盤でヴィジョン一家の1人によって自宅に火を放たれ、ジョージとノラは死亡する。
死の目前にジョージの脳裏に浮かんだ物は、かつて妻に見出した真実の愛とそのあとに続いた生活に対する若干の後悔。ノラが思い起こしたのはヴィジョン家に飾られた空飛ぶ花瓶と「何故、あの花瓶には何も活けられていなかったのか?」という疑問であった。

*****
というわけで、今回はオールニュー・オールディファレント・マーベルの新タイトル「ヴィジョン」の紹介です。

「ヒーロー活動には不要な機能」と自らの感情を消し去ったヴィジョンですが、彼がその後に求めた物、それはなんと普通のアメリカ人としての普通の生活でした。
読者にはまだ明かされていない"ある人物"の人格AIをベースに作成した妻ヴァージニアと、ヴァージニアと自身のプログラムを混合して作った子供であるヴィヴとヴィン。
どうみても普通とはいえない一家が父であるヴィジョンの号令のもと、淡々と"普通"であろうとする姿は不気味でどこか滑稽なものがあります。

20160101_4.jpg
貰ったばかりの手作りクッキーを片づけながら、「親切そうね(They seemed kind.)」と「いい人そうね(They seemed nice)」のどちらが"普通"かを議論する2人…

20160101_5.jpg
ヴィヴとヴィクも地元の学校に編入しますが、周囲の生徒も本人もどこか決まりが悪げ。

こうして始まったヴィジョン一家の普通の生活ですが、周囲はヴィジョンたちを放ってはおかずに開始早々破滅の危機がおこります。
夫ヴィジョンの留守を狙い、ヴィランであるグリムリーパーが一家を襲ったのです。
(詳細は割愛しますが、グリムリーパーとヴィジョンの間には複雑な関係があります)
20160101_6.jpg
右手の鎌でヴィヴを刺し貫いたグリムリーパーは、返す刀でヴィンを狙います。

それを必死に止めようと応戦するヴァージニア。

20160101_7.jpg
愛する家族を守るために必死になりすぎたヴァージニアは、勢い余ってグリムリーパーを殴殺してしまいます。
自分の行動の結果を呆然と見下ろすヴァージニア。

彼女は自分たちの"普通の生活"を守るために、息子にあることを告げます。
20160101_8.jpg
「このことは絶対にお父さんには言わないように」と・・・

映画『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』で華々しくデビューを飾り、これからマーベルが押していくであろうキャラクターの個人誌とは思えない、不気味な開始を告げた本誌ですが、
本作のライターは、元ロビンであるディック・グレイソンをスーパースパイへと生まれ変わらせた傑作『グレイソン』や、単純に善悪の色分けができない国際情勢の闇を宇宙SFへと昇華させ評論家の絶賛を浴びている『オメガメン』などを手掛け、最近メキメキと頭角を現している俊英トム・キングが担当。
まだ2話までしか刊行されていない状態にも関わらず、ニュースサイトCBRが「2015年ベストコミックtop10」に上げるなど、大注目の作品となっています。

20160101_9.jpg
この表紙から漂う一抹の不気味さが、全ページから立ち昇ってくるような、ホラーともサスペンスともコメディともつかない独特の作風が読む人を選ぶかもしれませんが、2016年の大注目作となることは間違いのない作品ですので、皆さんもぜひどうぞ!


【宣伝】(使いまわし)
翻訳本で気になるのが、映画『スーサイドスクワッド』に合わせて発売される「スーサイド・スクワッド:悪虐の狂宴」と「ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ」の2作。特にハーレイ・クインは米国での評価が非常に高く、あっという間にDCでトップレベルの売り上げを誇るまでに成長したタイトルですので、非常に楽しみです。またドラマ『アロー』が絶好調のグリーンアローのオリジンを扱った「グリーンアロー:イヤーワン」も気になるところ。
ドラマといえば、マーベルユニバースを舞台にした超人ハードボイルドコミック「ジェシカ・ジョーンズ:エイリアス AKA 謎の依頼者」もドラマに合わせて発売です。


またコミックではないのですが、昔から非常に質の高い作品を出している事で評判のDCアニメの新作「バットマン:バッド・ブラッド」や「ジャスティス・リーグ:ゴッド&モンスター」のBDが日本語字幕付きで発売しています。先行予約のためか、かなりの割引価格で販売されているので気になる方は是非。
(管理人は視聴環境がないので無くなく断念…)

プロフィール

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

Twitter
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
本・雑誌
18位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
洋書
1位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
カウンター