アメコミ初心者お勧め翻訳本ガイド(アメコミ放浪記私見版)

今回は"アメコミ初心者お勧め翻訳本ガイド"と銘打ちまして、管理人が「映画・ゲームなどでアメコミに興味が持った人が初めに手を出すのにいいんじゃないか?」と考える、翻訳本を紹介させていただきます。
(本当は上達や優劣の存在しない世界で"初心者"って言葉を使うのには違和感があるのですが、Googleによると頻出検索語句らしいので、あえてこの言葉を使わせてもらいました。)

実は以前、似たような企画で「バットマン翻訳本ガイド(アメコミ放浪記私見版)」という記事を書いたのですが、こちらの方はまだアメコミの翻訳が今ほど活発ではなかったころに書いたため、どちらかというとバットマンの翻訳本を網羅的に分類するようなスタンスで書かれています。(今も密かに更新中)
しかし未曽有の翻訳ブームを迎え、大きな本屋に行けば大量の翻訳本があふれている現状を考えると
「今必要な情報は網羅的な一覧ではなく、そこから厳選・集約した情報では?」と思い、今回の記事を書かせていただきました

ちなみに選定のポイントは以下の4点。
 ①お話の独立性が高くて単体で楽しめる
 ②"別世界”とか"前日譚"のような変化球は避ける
 ③比較的最近の作品で画が今風のもの
 ④"じんわりとした良い話"ではなく、娯楽映画的な活劇やサスペンスを重視する
   ※④は私の趣味です(笑)

「バットマン:梟の法廷」
「バットマン:梟の街」


本国で大ヒットを飛ばし、現在のバットマン世界をけん引している大人気作家スコット・スナイダー氏による作品。
新規読者の取り込みを強く意識した作品の為、事前知識がほとんどいらないのが特徴。
西部開拓時代からゴッサムの歴史を影から操ってきた秘密結社"梟の法廷"とバットマンの対決を描く、サスペンス仕立ての作品となっています。
ちなみに似たタイトルの「バットマン:梟の夜」はあくまで番外編なので、注意が必要です。

また、コンピューターゲーム「バットマン:アーカム・アサイラム」シリーズなどを通して、ジョーカーやトゥーフェイスなど個性豊かな悪役たちに興味がある方には、
HUSH

もおすすめです。

スパイダーマン:ブランニューデイ

スパイダーマンに興味がある方はこちらがお勧め。
名前が示す通り「(細々した伏線を引きずらず)いったん仕切りなおそう!」という意図の下で始まったシリーズであるため、非常に読みやすいです。
映画やアニメでスパイダーマンのボヤキ混じりの軽口を楽しんだかたは是非!

キャプテン・アメリカ:ウィンターソルジャー

映画などでキャプテンアメリカに興味が出てきたかたにお勧めなのがこちら。
名前が示す通り2作目の映画の原案となった作品の1つですが、あくまでイメージソースの一つであって、ストーリーは大幅に異なります。
映画同様スパイスリラー風の作品となっており、レッドスカル、ウィンターソルジャー、フューリーなど映画でおなじみのキャラがメインのお話なので、映画が気に入った方はすんなり入っていけると思います。
ちなみに、アイアンマン/ファルコンなどゲストキャラも豪華。

ジャスティスリーグ:誕生

色々なヒーローが登場するチーム物が読みたい方は、こちらがお勧め。
バットマンやスーパーマンたちが活躍するDCコミックスのオールスターチーム、ジャスティスリーグの第一巻です。
「突如、始まった異世界からの地球侵攻にたいして、ヒーローたちがひとりまたひとりと結集していく」という趣向になっており、この作品自体がリーグの各メンバーのキャラクター紹介となっています。

ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト

「初めてアメコミを読む方向け!」と謳うならば、是非とも入れておきたいのがマーベル映画の中心的作品であるアベンジャーズ。しかし意外にこれが難しい。

実はアベンジャーズの翻訳本はアメコミの翻訳では珍しい「原書の1巻からコツコツと順番に訳している作品」である上に、この時のマーベルユニバースの状況や、過去の経緯を前提としたお話が多いんですよね。
なので、どうしても先ほどあげた選定ポイントのうち「①お話の独立性が高くて単体で楽しめる」という方針に抵触してしまう…

とはいえ、この本に限らずアメコミの翻訳本は、日本の読者が独立した商品として楽しめるように、出版社の方で豊富な脚注をのせているので、おそらく問題ないでしょう。

というわけで、アベンジャーズに興味がある方には「ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト」をおすすめさせてもらいます。
このシリーズは、キャプテン・アメリカ、アイアンマンといったアベンジャーズの定番メンバーに、スパイダーマン、ウルヴァリンといったマーベルが誇る超人気キャラを加えることで、アベンジャーズを"真のドリームチーム"へと生まれ変わらせた記念碑的な作品で、このシリーズを順番に読み進めるだけで、2000年代のマーベルユニバースの主要な動きを横断的に網羅できる仕組みになっています。

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スーパーマン #32

Superman #32
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:ジョン・ロミータ・Jr.)

今回、紹介するスーパーマン誌、なんといっても凄いのはその制作陣!
ライターのジェフ・ジョーンズはこのブログを読んでくださっている方には言わずもがなですが、DCのチーフ・クリエイティブ・オフィサーにして超人気ライター。
グリーンランタン、アクアマンなど、人気が低迷していたキャラクターをドル箱タイトルに仕立て上げ、DCユニバースのかじ取り役ともいえる重要タイトル、ジャスティスリーグ誌のライターも務めるなど、誰もが認めるDCのトップライターです。

しかし、今回注目して欲しいのはライターのジェフ・ジョーンズではなく、アーティストの方。
なんとあの"Mrマーベル"ジョン・ロミータ・Jrが担当しているんです!
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ジョン・ロミータ・Jr.といえば、マーベルの黎明期を支えた伝説のアーティスト、ジョン・ロミータを父にもつ2世アーティスト。
自身も1977年の「アメージング・スパイダーマン」誌でのデビュー以降、マーベル一筋でキャリアを積み、「スパイダーマン」、「アベンジャーズ vs X-men」、「キックアス」など代表作をあげたらきりがない、血統・経歴・実力の3拍子そろったまさにMr.マーベルの名にふさわしいトップアーティストです。
(厳密には3冊ほどイメージでの活動実績あり)
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そんな彼がマーベルを離れるというだけでも大ニュースである上に、アメコミ業界全体の象徴ともいえるスーパーマンを担当するというのですから、その衝撃がいかほどの物かわかっていただけるのではないでしょうか?

前置きが長くなりましたが、今回はそんなアメコミ業界全体を騒がしている話題作、スーパーマン#32の紹介です。

25年前のある日。
世界最高峰の科学者を集め「より良き世界」の実現のために設置されたユリシーズ研究所にて、事故が発生する。
実験設備が暴走し、高次元世界から我々の次元へと、謎のエネルギーが流入し始めたのだ。
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研究所に勤める若き科学者夫婦は、この事故による地球の滅亡を悟り、産まれたばかりの愛する息子を脱出ポッドに乗せて4次元世界へと脱出させる。"地球の遺児(ラストサン)"として!

そして現代。
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4次元世界にて平和を愛する種族に育てられ、ヒーロー"ユリシーズ"と呼ばれる高潔の士へと成長した彼は、自身の宿敵を追ううちに滅びたはずの故郷へ帰還を果たす!

というわけで、今回の物語は2人のスーパーマンの出会いによって幕を開けます。
第一話はロミータJrのド迫力のアートを存分に楽しめるようにか、活劇シーンを多めに取っておりますが、今後このユリシーズを中心にどのように話が展開していくのか、非常に楽しみです。
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というか、ジョン・ロミータJr.はその圧倒的力感が真骨頂だと思っているので、そんな彼が力強いスーパーマンのアクションシーンを描いているだけでも大満足でした!

【宣伝】
"Mr.マーベル"ジョン・ロミータJr.の仕事を日本語で読みたい方にお勧めなのはここらへんでしょうか?
とにかく、力強いアートが持ち味ですので、全編にわたってハルクとウルヴァリンが暴れまわる「ワールド・ウォー・ハルク」と「ウルヴァリン:エネミー・オブ・ステイト」は必見です。
(それぞれ独立した作品として読めます)
また彼の父であるロミータSr.はスパイダーマンの人気の礎を、スタン・リーと共に築いた巨匠。
そういう経緯もあり、息子のロミータJr.にとってスパイダーマンは非常に思い入れのあるキャラクターらしく、彼が手がけたスパイダーマンは非常に評価が高いです。
また父の仕事は、近日発売の「スパイダーマン:デス・オブ・ザ・ステイシー」で読めます。


その他の翻訳はここらへんでしょうか?
「スパイダーマン:ブルー」はスパイダーマンの初期の活躍を、現代の大人気作家が再構成したもの。
またデッドプールとスパイダーマンの危険な(笑)絡みが気になる方は「デッドプール:スーサイドキングス」もお勧め。



またバットマン生誕75周年に合わせて、バットマンの翻訳本も多数刊行予定です。
「バットマン:喪われた絆」はバットマンとジョーカーの対決を扱った本編。「ジョーカー:喪われた絆」はナイトウィングやレッドフードなどバットマンを取り巻くヒーロー達とジョーカーの対決を扱っています。

アンチモニターについて

今回はちょっとした小ネタ

前回記事で紹介したNew52版アンチモニター。
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(これがNew52版)

一般的に知られているリランチ前のアンチモニターの姿とは大きく変わっており、「DCもまた冒険してきたな」と思われた方も多いと思います(実は管理人もその一人)。
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(こちらが一般的に知られるアンチモニターの姿)

が、管理人も最近知ったのですが、実はこの姿というかこのシーン全体が、「クライシス・オン・インフィニット・アース」のオマージュなんですよ!
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ちなみに、アンチモニターの隣に立っているのは、サイコパイレート。
このキャラクターに相当する存在はNew52の方にも登場しているのですが、声だけの登場で姿は見えず。
このキャラの正体も、これからのお楽しみですね。

【宣伝】(使い回し)
まだまだ続く、翻訳ラッシュ。
まずは、快進撃を続けるスコット・スナイダーによるバットマン誌のクロスオーバー「バットマン:喪われた絆」。
リランチ後世界でのジョーカーの復活を扱った作品であり、ジョーカーとバットマンの歴史の総決算となっています。


続いてはアラン・ムーアの出世作でありながら、権利関係のごたごたによって長らく本国でも"幻の傑作"扱いだった「ミラクルマン」が、ごたごたの決着と同時に、本国と先を争うかのように邦訳決定!
(予断ですがこのタイトルのアマゾンの商品紹介。完全に遊んでますね。)
また、ティム・セール、ジェフ・ローブの黄金タッグによる「スパイダーマン:ブルー」も今月発売。
スパイダーマンの青春時代を描いたこのタイトルを翻訳した直後に、その青春の幕切れとなる「スパイダーマン:デス・オブ・ザ・ステイシー」をだすあたり、小プロさんも相当腹黒い(笑)


また、小プロからは他にもデッドプールの新刊「デッドプール:スーサイドキングス」や、映画で八面六臂の活躍を見せたホークアイのタフでしまらない日常を描き、各賞を総なめにした「ホークアイ」など、さまざまなタイトルが発表。
最近、翻訳が少ない印象であったマーベルが一気に活気付いてきました。

プロフィール

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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