DCユニバースの今後
前回の更新で軽く予告したとおり、今回はDCユニバースの今後の展開を予想も交えながら紹介します。
【フューチャーズエンド月間】
2011年9月に行われたリランチを記念し、DCが毎年9月に実施している特殊月間。
この期間中はNew52レーベルから販売されている全てのタイトルはいったんそれまでの話をお休みし、年ごとに決められたテーマにそった特別編を行うこととなります。

2012年は「#0月間」として過去のお話を、2013年は「ヴィラン月間」としてヴィランが主人公の話を行い、すっかり年中行事として定着した感のあるこの特殊月間ですが、今年は「フューチャーズエンド月間」として、週刊タイトル「フューチャーズエンド」の舞台である”5年後の世界”を舞台にした話を各誌行うようです。
(個人的には、独立した短編として楽しめて他タイトルを読むいいきっかけになっていた過去のテーマと比べ、今回はフューチャーズエンド誌を追っていない人には手を出しづらい雰囲気になりそうなのが心配です。)

ちなみに去年のヴィラン月間で好評であった3D表紙を、今年もやるようです。
【World's End開始】
そんなわけで、出版社挙げての大プッシュが始まった週刊タイトル「フューチャーズエンド」ですが、10月からはその姉妹タイトルである週刊タイトル「Earth2:World's End」も開始します。

なぜ、この2つが姉妹タイトルなのか?
実は前回紹介した通りフューチャーズエンド誌が「アポカリプス軍との大戦で破滅したアース2と融合を果たした世界」が舞台の作品なのに対して、その「アース2とアポカリプス軍の大戦」を描いた作品がワールズエンド誌なのです。
5年前に起こった最初のアポカリプス軍の侵攻において、「ジャスティスリーグ:誕生」で描かれたように見事ヒーローたちが勝利した世界がプライムアース(New52のメイン世界)なのに対して、スーパーマン/バットマン/ワンダーウーマンの自己犠牲によって辛くも切り抜けた世界であるアース2。
ワールズエンド誌では、そのアース2を再びアポカリプス軍が襲うことになります。しかも今回は最強の戦闘兵器"スーパーマン"を引き連れて!

【週刊タイトルの終わり】
実は「フューチャーズエンド」と「ワールズエンド」の2タイトルは両方とも2015年3月末に終わることがアナウンスされています。
(しかも、フューチャーズエンドの方は当初の発表よりも号数を削って、終了時期を合わせています)
この一致に対してDC編集部は「もちろん。意図的だ。」と述べていますが、それではその"意図"とはなんでしょうか?
(ちなみに「DC事務所の引っ越しを前に身軽になりたかったから」という説もあります(笑))
そのヒントは、先日終了した大型クロスオーバー『フォーエバーイービル』のラストにありました。
【アース3を滅ぼしたのは…】
別世界アース3よりやってきたクライムシンジケートと、ルーサー率いるヴィラン連合との戦いをテーマにしたフォーエバーイービル。
その作中で、クライムシンジケートの面々は何物からか逃げ出してアース3にやってきたことが繰返し述べられます。
そして迎えたエピローグ…
[廃墟となったアース3のメトロポリスにて]
謎の声:この世界のエネルギーを喰らいつくされましたか…
心配無用、直ぐに次の世界を用意させていただきます、アンチモニター様。
アンチモニター:うむ。さすればいずれダークサイドも我が手に落ちん・・・

アンチモニターといえば1985年にDCが行った"初代リランチ"ともいえる歴史的イベント「クライシス・オン・インファナイト・アース」事件を引き起こし、当時のDCのメイン世界であったアース1とアース2を融合させる原因となった超大物ヴィラン。
そのヴィランがNew52の世界に復活し、なおかつアポカリプスとの関係まで仄めかされる…
この状況で、こいつが今回のアポカリプス軍の侵攻に絡まないと考えるのは難しいでしょう。
しかも、両週刊タイトルが終了する来年2015年4月は「クライシス・オン・インファナイト・アース」刊行から30周年にあたる記念月なのです!
【何が起こるのか?】
(この項で述べている内容は、ネットの噂に管理人の妄想を加えた完全なる予想です)
ここまでくると、2015年4月になにがおこるのかが、見えてきたのではないでしょうか?
つまり、プライムアースとアース2の連合軍とアポカリプスとの戦いにアンチモニターが介入し、再び"クライシス"が起こるのです!

それでは、今回のクライシス。30年前にアース1とアース2が融合したように、プライムアースとアース2が融合するのでしょうか?
管理人はそれだけではないと考えます。
第一、フューチャーズエンドで「アース2と融合した世界」を描き、ワールズエンドで「そのきっかけとなった大戦」を描いた結果が「予定通り2つの世界が融合しました」なんていう平凡な着地点であるわけがありません。
管理人はずばり今回の"クライシス"で「リランチ前の設定が一部、New52に帰ってくる」と予想します。
衝撃のリランチから3年。当初は口さがないファンから「物珍しさで寄ってきたご新規さんが去ったら、泣きながらリランチ前の世界に戻すさ」などと言われていましたが、New52レーベルのビジネス的成功を考えると、リランチ前の設定に世界がまるごと戻ることはまずないでしょう。
しかし
・DCの歴史の生き証人であるベテランヒーローチームとしてのJSA
・"一般市民の強さ/優しさ"の象徴であったケント夫婦
など、リランチによって消えてしまった魅力的な要素が多数あることも、また確か。

DC編集部は、今回の"クライシス"でプライムアースの過去を改変し、そういった要素の復活を狙っているのではないでしょうか?
実はこの予想を補強する要素として、同時期に連載を行うミニシリーズ「Multiversity」があります。

(上はMultiversity#2の表紙。どんな世界なんだこれ?)
この作品は人気ライター、グラント・モリソンが今年9月よりはじめるミニシリーズで、名前の通り"多次元世界"をテーマにしています。
毎月我々が知るDCユニバースとは少し異なった世界が舞台となり、やがて複数の世界で起こった事件が1つに集束していく、という趣向のお話しなのですが、なんと舞台となる世界の中に、リランチ前のDC世界ニューアースが含まれているのです。
リランチ後にリランチ前の世界を舞台にしたコミックが発売されるのは、実はこれが初めてという訳ではないのですが、このタイミングでしかも多次元宇宙に焦点を当てた作品がでる…
ここにも、DCの"意図"があるように思えてなりません。
というわけで、とりとめもなく書いてしまいましたが、どうでしょうか?
いずれにせよフォーエバーイービルという大型イベントが終わった後もDCユニバースは盛り上がる一方。
みなさんもこのお祭り騒ぎに是非参加しましょう!
【宣伝】
まだまだ続く、翻訳ラッシュ。
まずは、快進撃を続けるスコット・スナイダーによるバットマン誌のクロスオーバー「バットマン:喪われた絆」。
リランチ後世界でのジョーカーの復活を扱った作品であり、ジョーカーとバットマンの歴史の総決算となっています。
続いてはアラン・ムーアの出世作でありながら、権利関係のごたごたによって長らく本国でも"幻の傑作"扱いだった「ミラクルマン」が、ごたごたの決着と同時に、本国と先を争うかのように邦訳決定!
(予断ですがこのタイトルのアマゾンの商品紹介。完全に遊んでますね。)
また、ティム・セール、ジェフ・ローブの黄金タッグによる「スパイダーマン:ブルー」も今月発売。
スパイダーマンの青春時代を描いたこのタイトルを翻訳した直後に、その青春の幕切れとなる「スパイダーマン:デス・オブ・ザ・ステイシー」をだすあたり、小プロさんも相当腹黒い(笑)
また、小プロからは他にもデッドプールの新刊「デッドプール:スーサイドキングス」や、映画で八面六臂の活躍を見せたホークアイのタフでしまらない日常を描き、各賞を総なめにした「ホークアイ」など、さまざまなタイトルが発表。
最近、翻訳が少ない印象であったマーベルが一気に活気付いてきました。
【フューチャーズエンド月間】
2011年9月に行われたリランチを記念し、DCが毎年9月に実施している特殊月間。
この期間中はNew52レーベルから販売されている全てのタイトルはいったんそれまでの話をお休みし、年ごとに決められたテーマにそった特別編を行うこととなります。

2012年は「#0月間」として過去のお話を、2013年は「ヴィラン月間」としてヴィランが主人公の話を行い、すっかり年中行事として定着した感のあるこの特殊月間ですが、今年は「フューチャーズエンド月間」として、週刊タイトル「フューチャーズエンド」の舞台である”5年後の世界”を舞台にした話を各誌行うようです。
(個人的には、独立した短編として楽しめて他タイトルを読むいいきっかけになっていた過去のテーマと比べ、今回はフューチャーズエンド誌を追っていない人には手を出しづらい雰囲気になりそうなのが心配です。)

ちなみに去年のヴィラン月間で好評であった3D表紙を、今年もやるようです。
【World's End開始】
そんなわけで、出版社挙げての大プッシュが始まった週刊タイトル「フューチャーズエンド」ですが、10月からはその姉妹タイトルである週刊タイトル「Earth2:World's End」も開始します。

なぜ、この2つが姉妹タイトルなのか?
実は前回紹介した通りフューチャーズエンド誌が「アポカリプス軍との大戦で破滅したアース2と融合を果たした世界」が舞台の作品なのに対して、その「アース2とアポカリプス軍の大戦」を描いた作品がワールズエンド誌なのです。
5年前に起こった最初のアポカリプス軍の侵攻において、「ジャスティスリーグ:誕生」で描かれたように見事ヒーローたちが勝利した世界がプライムアース(New52のメイン世界)なのに対して、スーパーマン/バットマン/ワンダーウーマンの自己犠牲によって辛くも切り抜けた世界であるアース2。
ワールズエンド誌では、そのアース2を再びアポカリプス軍が襲うことになります。しかも今回は最強の戦闘兵器"スーパーマン"を引き連れて!

【週刊タイトルの終わり】
実は「フューチャーズエンド」と「ワールズエンド」の2タイトルは両方とも2015年3月末に終わることがアナウンスされています。
(しかも、フューチャーズエンドの方は当初の発表よりも号数を削って、終了時期を合わせています)
この一致に対してDC編集部は「もちろん。意図的だ。」と述べていますが、それではその"意図"とはなんでしょうか?
(ちなみに「DC事務所の引っ越しを前に身軽になりたかったから」という説もあります(笑))
そのヒントは、先日終了した大型クロスオーバー『フォーエバーイービル』のラストにありました。
【アース3を滅ぼしたのは…】
別世界アース3よりやってきたクライムシンジケートと、ルーサー率いるヴィラン連合との戦いをテーマにしたフォーエバーイービル。
その作中で、クライムシンジケートの面々は何物からか逃げ出してアース3にやってきたことが繰返し述べられます。
そして迎えたエピローグ…
[廃墟となったアース3のメトロポリスにて]
謎の声:この世界のエネルギーを喰らいつくされましたか…
心配無用、直ぐに次の世界を用意させていただきます、アンチモニター様。
アンチモニター:うむ。さすればいずれダークサイドも我が手に落ちん・・・

アンチモニターといえば1985年にDCが行った"初代リランチ"ともいえる歴史的イベント「クライシス・オン・インファナイト・アース」事件を引き起こし、当時のDCのメイン世界であったアース1とアース2を融合させる原因となった超大物ヴィラン。
そのヴィランがNew52の世界に復活し、なおかつアポカリプスとの関係まで仄めかされる…
この状況で、こいつが今回のアポカリプス軍の侵攻に絡まないと考えるのは難しいでしょう。
しかも、両週刊タイトルが終了する来年2015年4月は「クライシス・オン・インファナイト・アース」刊行から30周年にあたる記念月なのです!
【何が起こるのか?】
(この項で述べている内容は、ネットの噂に管理人の妄想を加えた完全なる予想です)
ここまでくると、2015年4月になにがおこるのかが、見えてきたのではないでしょうか?
つまり、プライムアースとアース2の連合軍とアポカリプスとの戦いにアンチモニターが介入し、再び"クライシス"が起こるのです!

それでは、今回のクライシス。30年前にアース1とアース2が融合したように、プライムアースとアース2が融合するのでしょうか?
管理人はそれだけではないと考えます。
第一、フューチャーズエンドで「アース2と融合した世界」を描き、ワールズエンドで「そのきっかけとなった大戦」を描いた結果が「予定通り2つの世界が融合しました」なんていう平凡な着地点であるわけがありません。
管理人はずばり今回の"クライシス"で「リランチ前の設定が一部、New52に帰ってくる」と予想します。
衝撃のリランチから3年。当初は口さがないファンから「物珍しさで寄ってきたご新規さんが去ったら、泣きながらリランチ前の世界に戻すさ」などと言われていましたが、New52レーベルのビジネス的成功を考えると、リランチ前の設定に世界がまるごと戻ることはまずないでしょう。
しかし
・DCの歴史の生き証人であるベテランヒーローチームとしてのJSA
・"一般市民の強さ/優しさ"の象徴であったケント夫婦
など、リランチによって消えてしまった魅力的な要素が多数あることも、また確か。

DC編集部は、今回の"クライシス"でプライムアースの過去を改変し、そういった要素の復活を狙っているのではないでしょうか?
実はこの予想を補強する要素として、同時期に連載を行うミニシリーズ「Multiversity」があります。

(上はMultiversity#2の表紙。どんな世界なんだこれ?)
この作品は人気ライター、グラント・モリソンが今年9月よりはじめるミニシリーズで、名前の通り"多次元世界"をテーマにしています。
毎月我々が知るDCユニバースとは少し異なった世界が舞台となり、やがて複数の世界で起こった事件が1つに集束していく、という趣向のお話しなのですが、なんと舞台となる世界の中に、リランチ前のDC世界ニューアースが含まれているのです。
リランチ後にリランチ前の世界を舞台にしたコミックが発売されるのは、実はこれが初めてという訳ではないのですが、このタイミングでしかも多次元宇宙に焦点を当てた作品がでる…
ここにも、DCの"意図"があるように思えてなりません。
というわけで、とりとめもなく書いてしまいましたが、どうでしょうか?
いずれにせよフォーエバーイービルという大型イベントが終わった後もDCユニバースは盛り上がる一方。
みなさんもこのお祭り騒ぎに是非参加しましょう!
【宣伝】
まだまだ続く、翻訳ラッシュ。
まずは、快進撃を続けるスコット・スナイダーによるバットマン誌のクロスオーバー「バットマン:喪われた絆」。
リランチ後世界でのジョーカーの復活を扱った作品であり、ジョーカーとバットマンの歴史の総決算となっています。
続いてはアラン・ムーアの出世作でありながら、権利関係のごたごたによって長らく本国でも"幻の傑作"扱いだった「ミラクルマン」が、ごたごたの決着と同時に、本国と先を争うかのように邦訳決定!
(予断ですがこのタイトルのアマゾンの商品紹介。完全に遊んでますね。)
また、ティム・セール、ジェフ・ローブの黄金タッグによる「スパイダーマン:ブルー」も今月発売。
スパイダーマンの青春時代を描いたこのタイトルを翻訳した直後に、その青春の幕切れとなる「スパイダーマン:デス・オブ・ザ・ステイシー」をだすあたり、小プロさんも相当腹黒い(笑)
また、小プロからは他にもデッドプールの新刊「デッドプール:スーサイドキングス」や、映画で八面六臂の活躍を見せたホークアイのタフでしまらない日常を描き、各賞を総なめにした「ホークアイ」など、さまざまなタイトルが発表。
最近、翻訳が少ない印象であったマーベルが一気に活気付いてきました。