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DC Comics 4月の新刊

2011年10月から始まったDCのリランチプロジェクトNew52
その成功(1冊あたりの売上およそ1.5倍)に気を良くしたDC Comicsは次なる一手として、New52初の大型クロスオーバー『フォーエバー・イービル』が終了する2014年4月以降を『New 52 second Phase』と名付け、新規タイトルを大量投入することを決定しました。
以下は4月の開始タイトルの紹介。

【バットマン:エターナル】
バットマンの生誕75周年を記念した週刊タイトル。
詳細はこちら
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ナイトウィング誌、ティーンタイタンズ誌と2人のロビンが活躍すタイトルが4月にて終了となるので、そういう意味でも同行が気になるタイトルです。

【ジャスティス・リーグ・ユナイテッド】
以前は『ジャスティス・リーグ・カナダ』としてアナウンスされていたタイトルが、名称変更。
カナダを本拠地にした宇宙系ヒーローチームとなります。
ライターを務めるジェフ・レミーアは最近の管理人のお気に入りライターなので、非常に楽しみ。
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#1の表紙に描かれたメンバーはマーシャン・マンハンター、スターガール、グリーンアローのJLA組に加えて、スーパーガールにアダムストレンジと宇宙が似合うヒーローが参加。
また、ライターのジェフ・レミーアのNew52での出世作『Animal man』よりアニマルマンも参加しています。


【シークレット・オリジンズ】
New52の開始当初にあった「DCユニバース・プレゼンツ」誌のように、様々なヒーローを紹介するオムニバス誌。
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数か月かけて特定のキャラにスポットをあてる「DCユニバース~」と対象的に、シークレット・オリジン誌は1号の中にショートショート形式の話を複数で載せ、1冊で色々なヒーローを楽しめる形式になりそう。
DCユニバースの入門用に是非!

【シネストロ】
なんとグリーンランタン#20にて、部下ともども深宇宙に姿を消したシネストロが個人誌を持つことに!
少しホラーテイストの話になるとのこと。
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【アクアマン・アンド・ジ・アザーズ】
個人的には今回一番の驚き!
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New52開始当初は「ジャスティス・リーグいちの不人気キャラ」と、作中でもネタにされていたアクアマンが、なんと2つ目の個人誌を獲得。
1人で複数の個人誌を持つキャラクターは、現在、スーパーマン、バットマン、おまけでワンダーウーマンだけなことを考えると大出世です。
「~アンド・ジ・アザーズ」誌では名前の通り、アトランティスの秘宝の継承者によって形成されたヒーローチーム、アザーズに焦点が当たります。
アザーズはリランチ前から登場していたキャラクターが1人もいないという、アメコミの世界では稀有な完全新規のチームなので、管理人は密かに応援してます。
(各メンバーを近日中に紹介予定)

【遂に帰ってきた!】
以前お伝えしたように、New52世界への復帰が渇望されていたキッド・フラッシュことウォリー・ウェストが遂にフラッシュ誌に帰ってきます!
その雄姿がこちら!
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背景などを見ていると次元を超えてきそうな佇まいですが、どういった形で復帰するのか、目が離せません。


【宣伝】
年末年始で新刊が少なかったせいか、今月来月の翻訳は凄いことになっています。
まずはバットマンからは、人気ライター、グラント・モリソンの作品が翻訳されます。
ブルース・ウェインの死亡に端を発する後継者争い「バトル・フォー・ザ・カウル」と、新バットマンの活躍を描く「バットマン&ロビン」


また、映画「キックアス:ジャスティス・フォーエバー」の公開に合わせて、原作であるキックアス2と、スピン・オフ「ヒットガール」が翻訳されます。両タイトルともマーク・ミラー本人がライティングを担当。


これだけではありません。"犬溶接マン"で一世を風靡した(?)ヒットマンの新刊に加え、DC Comicsの伝説的レーベル「Vertigo Comics」から刊行され、アイズナー賞受賞など様々な栄誉を欲しいままにしたファンタジックなヒューマンドラマ「デイトリッパー」も刊行されます。
どうなってしまうんだ、俺の財布は!


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小ネタ集

最近、週末が(遊びの予定で)忙しくて、更新の時間が取れないので、今週はツイッターで呟いたひとこと感想の再利用でお茶を濁させてください。

【アクアマン #26】
2年間にわたるジェフ・ジョーンズ期を終え、ライターとして『X-men ファーストクラス:明日への架け橋』のジェフ・パーカーを迎えた新体制での第一回。
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「大“西”洋の海底にできた裂け目」
「街を襲う大怪獣」
「異次元世界へのポータル」
って、それパシフィックリムじゃないですか!

まだ始まったばかりなので、なんとも言えませんが、台詞回しとかは好みかも。
(ところでジェフ・ジョーンズはまだまだアクアマンで書きたいことが残っていたようで、アクアマン誌の続きをジャスティスリーグ誌で続けそうな雰囲気。)

【フォーエバー・イービル:アルゴス】
ヒーロー不在の世界に残された人類最後の希望。それはヒーロー達が現れるずっと前から、世界の平和を陰ながら守ってきたスペシャリストたち、諜報組織アルゴスであった!
…と銘打ちながらも、その実、トレバー大佐無双ともいえるシリーズ。
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ジャスティスリーグでの情けなさが嘘のように、トレバー大佐がかっこいいですね。

デスストームの目的、ARGUSの創設者を自称する謎の男Mr.Green、暗躍する新組織など、気になる要素も盛り沢山でフォーエバー・イービルのタイイン誌で一番楽しいかも。
このシリーズのトレバー大佐を見ていると、腕もたち、国からの信頼も厚く、いつでもユーモアを忘れない人生の主役街道まっしぐらだったトレバー大佐は、突然のヒーローブーム到来で自分が“富樫/虎丸ポジション”をやる羽目になるとは夢にも思ってなかったんだろうなと思い、涙が止まりません。

ところで、バットマンのバットケイヴ、スーパーマンの孤独の要塞に代表されるように、一流ヒーローとなれば戦いで手に入れた様々な記念品を補完するトロフィールームがつきものですが、このシリーズにてワンダーウーマンのそれも公開されました。
その名も『驚異の部屋(ワンダールーム)』!!
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なのですが、実はこの部屋、ワンダーウーマン本人が作ったわけではなく、彼女に一方的に(?)惚れていたトレバー大佐が「2人が手掛けた事件の記念品を残していこう」と思い立ち作ったもの。
女々しすぎるぜトレバー大佐!!
(そして所蔵する記念品に比べて広すぎる部屋がまた涙をそそる)

【フォーエバー・イービル:アーカム・ウォー】
スケアクロウ率いるアーカム軍と、ベイン率いるブラックゲート軍の抗争を描いた作品。
現在のゴッサムにおける最強戦力であるタロン軍団の支配権をめぐり、激化するアーカム軍とブラックゲート軍の戦い。ゴッサムの悪人たちに恐怖を植え付けるためには、単なる暴力では足りない事を悟り、バットベインとなったベインは最強のタロン(ディックの曾祖父)を蘇らせ、Diabolic Duoを結成することに。
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ちなみにバットベインの持つガジェットは"バット鈍器"(笑)

【宣伝】
今月注目のアメコミ翻訳は「バットマン:バトル・フォー・ザ・カウル」。小プロはこれを皮切りに、モリソン期のバットマンの翻訳を再開するようです。楽しみ。
また、来月にはガース・エニスのヒットマンの2巻が発売されます。1巻はオフビートなユーモアを湛えたクライム物、ハードボイルド物として非常に面白かったので2巻にも期待。タランティーノや「男たちの挽歌」のノリが好きな人は是非!



フォーエーバー・イービル:ブライト その1

Forever Evil : Blight

今回は、フォーエバー・イービルのタイインでありながら、「クライム・シンジケートによるプライムアース(NEW52のメイン世界)侵攻」という本筋から少し距離を置いて、独自のストーリーラインを展開している「フォーエバー・イービル:ブライト」の紹介です。

簡単にクロスオーバーの構造を紹介すると、「フォーエバー・イービル:ブライト」は、DCのホラー系作品(いわゆるダーク枠)を横断して行われているクロスオーバーで、参加タイトルは以下の通り。

・ジャスティス・リーグ・ダーク(Justice League Dark)
・コンスタンティン(Constantine)
・パンドラ(Trinity of Sins:Pandra)
・ファントム・ストレンジャー(Trinity of Sins:Phantom Stranger)

これらのタイトルを順番に読む形式のイベントとなっています。

【アース3から来たもの……】
パンドラの箱の力により、開かれたプライムアースとアース3をつなぐポータル。
そこを通って、こちらの世界にやってきたものはウルトラマン達クライムシンジケートの面々だけではなかった。
人々の集合的無意識の中に潜み、彼らの心をほんの少し堕落させ、それによって引き起こされた悲劇を食べることでさらに力を増す原罪の蛇——ブライトもまた、プライム・アースにやってきていたのだ。
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アース3を“全ての悪の源泉”たらしてめている原因ともいえるブライトの密かな侵攻によって、プライム・アースもまたアース3と同様に悪の世界となってしまうのか?

……というのが、今回の趣向。
(と書いたけど、もともとプライム・アースにいたブライトがアース3から流入した悪の気によって活性化されたのかも。)
何気にフォーエバー・イービル本編よりもスケールの大きな話が、展開されています。

【新ジャスティス・リーグ・ダーク】
そんなブライトと戦うのが、新生ジャスティス・リーグ・ダークの面々。
というか、ジャスティス・リーグ・ダークって、しょっちゅう"新生"されてる気も……

[コンスタンティン]
もちろん(?)ジャスティス・リーグ・ダークと冠するからには、この人も参加。
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クライム・シンジケートとヒーロー達の戦いの場に居合わせたものの、ちゃかりと生き残っていました。
コンスタンティンだけ助かった理由については、本人の記憶があいまいなため不明なのですが、コンスタンティン本人は「(いつも通り)ザターナを見捨てて、一人で逃げ出した」と決めつけて自分を責めています。

ザターナの居場所を探すために呪文を唱えたところ、人々の精神を覆い魔法による精神探査を阻む"悪の気"とその原因となっているブライトの存在に気が付く。

[ナイトメアナース]
"癒し手”を名乗る治療魔術の使い手。
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外見に反して相当な高齢で、かつて彼女に“ありとあらゆる房中術”を仕込まれたコンスタンティンはその経験をふまえてか、彼女のことを「ナイトメア」と呼ぶ。

[スワンプシング]
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ナイトメアナースが、スワンプシングから切り取った小枝を接木し密かに栽培していた「ナイトメアナース専属スワンプシング(女性型)」に対して、「そんなものを勝手に作られては叶わない」と現れたスワンプシング本人。
いつも通りコンスタンティンに丸め込まれて協力する流れに。

[パンドラ/ファントム・ストレンジャー]
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集合的無意識の中でブライトに戦いを挑むも、あっさりとやられるコンスタンティン達。
「奴と戦うには、もっと戦力が必要だ。」そう考えたコンスタンティンがとった方策、それはこの世の悪を知り尽くした3人Trinity of Sinを囚え、無理やり使役することであった。
(ちなみにクエスチョンはその後、逃走。)
初めはコンスタンティンに激しい敵意をいだく彼らもまた、コンスタンティンに丸めこまれ仲間に。

それにしても、『コンスタンティンが気安く召喚呪文で相手を呼び出す』→『相手がブチ切れる』って流れは、JLD誌ではすでにお約束のギャグの用になってますね。

【宣伝】
コンスタンティンを中心としたDC界の問題チーム、ジャスティス・リーグ・ダークの合本は既に3巻まで発売されています。
特にジェフ・レミーアがライターを担当する2巻以降は本当に面白い(かつ英語も解りやすい)ので是非!


今月発売のアメコミはいまのところ、「バットマン:バトル・フォー・ザ・カウル」だけなのかな?
バトル・フォー・ザ・カウルは、バットマンの後継者争いを巡ったストーリーとなっており、歴代ロビンをフューチャーした「アンダー・ザ・レッドフード」や、「バットマン・アンド・サン」、「ロビン:イヤーワン」あたりを読んでおくと感慨もまたひとしおなのではと予想。

プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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