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「バットマン:エターナル」予告画像の謎に迫る!

2013年夏に開かれたサンディエゴ・コミコンにて、DCコミックスはバットマン生誕75周年のメモリアルイヤーとなる2015年に、新たな週刊タイトル「Batman:Eternal」を刊行することを発表しました。

その発表以後、このタイトルの内容については一切明かされていなかったのですが、先日DCは公式サイトにてこのタイトルの予告画像を公開しました。
その画像がこちら。
20131125_01.jpg

(クリックすると大きくなります)
一見、よくある集合画ですが、今回はこの画に隠された謎を読み解いていきます。
※ちなみに、全て断言口調で書いていますが、実際のところ「そうなんじゃない?」という程度の話としてお聞きください(笑)

①判りづらいキャラの解説
まずはこの画に描かれている登場キャラの紹介
(バットマンやレッドフードなどメジャーなキャラは割愛します)
初めはこの2人。
20131125_02.jpg
左から、カーマイン・ファルコーネ、タイガーシャークとなります。

続いて、レッドロビンの隣にいるこの女性。
20131125_03.jpg
こちらは「梟の夜」に登場したパンクガールで天才的電気工であるハーパー・ロウ。

最後にこの褐色の女性。
20131125_04.jpg
こちらはバットマンの支援者ルシアス・フォックスの娘にして、現バットウィングであるルーク・フォックスの妹であるタム・フォックスです。
(13/11/25訂正)このキャラについては、編集者が「ルシアスとは関係ない」と明言してますね。
となると、リランチ前は2代目クエスチョンも襲名したゴッサム市警のレニー・モントーヤとか?


②紫の人影
ティムやハーパー・ロウの隣に座っている紫のフードをかぶった人影。
20131125_05.jpg
こちらは4代目ロビン、4代目バットガールを襲名しながらも、リランチ後には"無かった事"とされ、ファンの間でカムバックが叫ばれていたステファニー・ブラウンだと思われます。

20131125_13.jpg
(画像はステファニーの登場当初の姿プラウラー)
リランチ当初から復帰が渇望されていた3大キャラの一角が遂に崩れるといったところでしょうか?
(ちなみに残りの二人は、ウォリー・ウェスト、ドナ・トロイ)

③ゴードンの手に……
バットマン達の背後にうつむき気味に佇んでいるゴードン署長。
20131125_06.jpg
よく見るとその腕には縄がかけられています。またひとたびその事実に気がつけば、背後にいるハーベイ警部はゴードンを護送しているようにも見えます。

④アルフレッドの手も……
20131125_07.jpg
バットマンに料理を手渡すアルフレッド。よく見れば拘束着を着ています。


⑤バットウーマンの手には……
20131125_12.jpg
恋人であるマギー・ソウヤーと並んでいるバットウーマンの右手には指輪が光っています。
米国の同性愛者の間では、左手の薬指ではなく右手の薬指に結婚指輪をはめる習慣があるそうなので、これは2人の結婚を暗示しています。

※ちなみに、バットウーマン誌担当ライターのJ.H.ウィリアムス三世が、バットウーマン誌上で2人を結婚させてようとしたところ、編集部より「まだ早い」と止められ、すったもんだの挙句ウィリアムスがライターを降板する事態にまで発展したのは記憶に新しいです。

⑥ディックの不在?
この画像、よく見るとナイトウィングこと、ディック・グレイソンがいません。
この件について、この企画の編集を務めるMike Martsは「ノーコメント。ただこの画に描かれていないキャラクターについては、描かれていないだけの理由がある」といって、言葉を濁しています。

現在、フォーエバー・イービルの中で、ディックはクライムシンジケートの虜囚となった上に、世界中にその正体を公開されています。
このことを考えると、どうしてもディックの今後の運命が気になるのがファンという物なのですがこれにはいくつかの説があります。

(説1)ティムの隣に座っている金髪の男こそがディックだという説
20131125_08.jpg
つまり、世界中に正体を知られたディックが、髪の毛を金髪に染め、新しいアイデンティティを獲得するという説ですね。

(説2)「ディックは実は登場している。ちょっと判りずらいけど…」という説
その"判りずらい"ディックの雄姿はこちら。
20131125_09.jpg
……この説をとる場合、上記の金髪男はタロン誌の主人公であるカルヴィンくんとなります。
ちなみに、この中央に散らばる人骨について編集者は「良い観察力だ。もちろん意味がある。」とコメントしています。
少なくとも3人の人骨が転がっているように見えますが、これは「今作では3人の死者がでる」という、編集部からのメッセージですね。

⑦正体不明な人々
この項では正体がよくわかっていないキャラを紹介します。

1人目はタム・フォックスの隣にいる赤毛の女性。
20131125_10.jpg
こちらはジャーナリストのヴィッキー・ベイルではないかと目されています。(バートン版「バットマン」のヒロインですね。)

もう1人はこちら。
20131125_11.jpg
この黒人とも、ヒスパニックとも、"日陰にいる白人"ともとれる眼鏡の男性。
彼については、ジェイムス・ゴードンJr.、ルシアス・フォックスなど様々な説が出ています。
が、管理人はアルバート・ファルコーネに一票。


⑧その他の象徴
この画には、上記のような明示的な情報だけでなく、象徴を用いた暗示も数多く散りばめられています。
以下はそれを紹介。

まず、一番に目を引くのが、木の上から目を光らせる梟の姿。
20131125_14.jpg
これはもちろん、梟の法廷の介入を示しています。
だれも梟の存在に気がついていなない中、レッドフードだけは1人、梟を見つめていることにも注目です。

次に目を引くのは中央にいる犬。
20131125_15.jpg
この犬は今は亡きダミアンの飼い犬タイタスですが、その背中にひっそりと駒鳥(ロビン)が乗っかっています。
これは今回の物語に、何らかの形でダミアンが関わってくることを暗示しています。


続いて画面右はじでペンギンと密談を交わすプロフェッサー・ピグ。
20131125_16.jpg
ピグは列車の玩具をいじっていますが、これは今作でピグが巻き起こす騒動の計画を練っていると考えるのが自然でしょう。

最後に右の家に注目。
右の家に巻きつく蔦漆はポイズン・アイヴィーの登場を示唆しています。

***************

以上、駆け足でまとめさせてもらいましたがいかがでしょうか?
こうしてみると、謎のベールに包まれていた「バットマン:エターナル」の正体が見えてきたのではないでしょうか(笑)
なお、このページ書いたことはあくまでも管理人がネットから集めてきた噂に、独自の解釈を加えた物ですので、信じるか信じないかは(以下略)

【宣伝】
先日、小学館プロダクションより「バットマン:アンダー・ザ・レッドフード」の販売がアナウンスされました!
アニメ化もされ、バットマンの歴史を語る上で外せないエピソードなので、いつか読みたかったんですよね。
ちなみに、直接の続きという訳ではありませんが、この作品を読む前に「バットマン:ハッシュ」を読んでおくと、より楽しめるそうです。
また、来月はコンピュータゲーム「バットマン:アーカム・ビギンズ」が発売されます。
正直、管理人のXBOX360はここ数年バットマン専用機となっているので、楽しみですね。


その他でめぼしい翻訳本は以下の通りでしょうか?
久々にヘルボーイの新刊が出ることもさることながら、管理人的にはサンドマンの名コンビであるニール・ゲイマン&デイヴ・マッキーンによる長編「バイオレント・ケース」が外せません。
というか、どこかサンドマンの翻訳を出してくれないかな……

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フィリピン台風チャリティコミッションについて

この募集は既に終了しました。当選者の抽選結果はまた追って連絡させていただきます。
たくさんのご応募ありがとうございました。


11月8日、フィリピン中部を襲った台風30号。
いまさら私ごときが実感の薄いアレコレを書くのははばかられますが、
その猛威はすさまじく、当局の発表では被災者は980万人に達し、現地では支援が必要な人々が溢れている状況です。

「今回の台風禍について、遠く離れた我々が何かできることはないか?」と感じていたところ、先日開催された海外マンガフェスタに参加されたアメコミ・アーティストの方々が中心となってチャリティコミッションを行う旨を伺い、当ブログにて賛同者を募らせていただきます。

【コミッションについて】
ヘッドショット:\10,000+送料

今回は後述の参加アーティストに対して、ヘッドショットのコミッションをお願いする形で寄付金を募らせていただきます。

売上は全てフィリピン台風への寄付とさせていただき、アーティストの方への報酬や手数料などは発生しません。(送料除く)
また、今回のコミッションは各アーティストがコミコン等で受け付ける金額と比べると若干割高となっております。
これは今回のコミッションの趣旨を鑑みて価格ですので、ご理解のうえで参加よろしくお願いします。
また代わりといっては何ですが、今回の作品は全てホームスタジオで制作するため、コンベンション会場で描く当日コミッションよりも綺麗な仕上がりになります。

続いて送料ですが、送料はYokkun氏が米国で受けとったコミッションを国内から発送するケースと、アーティストが直接送付するケースで異なります。
各アーティストごとの送料は下記を参照ください。

【参加アーティスト】
ライアン・ベンジャミン(Ryan Benjamin)
 代表作:『バットマン:ラーズ・アル・グールの復活』/『ヒーローズ・リボーン:アイアンマン』
 送料:\1,500

ショーン・ギャロウェイ(Sean Galloway)
 代表作:『Teen Titans Go!』/『Mr.インクレティブル』
 送料:\1,500

クレイ・マン(Clay Mann)
 代表作:『Magneto: Not A Hero』/『Gumbit』
 送料:\1,500

ピーター・グウェン(Peter Nguyen)
 代表作:『Batman Beyond』/『Arkham Unhinged』
 送料:\1,500

ビリー・タン(Billy Tan)
20131117_01.jpg
 代表作:『Uncanny X-Men 』/『Green Lantern』
 送料:\3,500

ライアン・オダガワ(Ryan Odagawa)
20131117_02.jpg
 代表作:ストリートファイター等カプコン社のアートワーク多数
 送料:\3,000


【応募から現物受け取りまでの流れ】

今回は以下の流れで、お話しを進めさせていただきます。

①メールでの応募(11月30日必着)
 yoshimichicomicarttrade@gmail.com
 宛てに「チャリティーコミッション」という題名で下記の内容を送付お願いします。
 ・お名前
 ・希望するアーティストとキャラクター(複数の作家さんをリクエストしてもOKです)

②抽選(12月下旬)
 今回参加してくださるアーティストの方は、全て無報酬での仕事となるため、受けられる依頼に限りがございます。
 このため依頼者が多数となった場合は、抽選の上で最終的な依頼者を決定させていただきます。

③支払い(12月下旬)
 上記②の抽選後に寄付金の支払いをお願いさせていただきます。
 支払口座などは後日、当選者に連絡させていただきます。

④商品の受け取り
 アーティストによって、コミッションの完成時期は異なりますが、
 いまのところ3月のエメラルドコンのスケジュールに合わせての発送となりそうです。


【寄付金の取り扱い】
前述の通り、今回、集めさせていただいた寄付金は、全額フィリピン台風への寄付とさせていただきます。
また、最終的な寄付額、寄付先組織などは当ブログにて連絡させていただきます。

その他質問などがあれば、yoshimichicomicarttrade@gmail.comまでお願いします。

グリーンランタン:ライツ・アウト

Green Lantern:Lights Out

Green Lantern #20にて"完全な"フィナーレを迎え、制作陣を再編成したうえで仕切り直しとなったグリーンランタン系列誌。ジェフ・ジョーンズの描いたエンティングがあまりに見事であったため、管理人もすっかり「グリーンランタンは完結した!」という気持ちになってしまい、続きを読む気力がわかなくなってしまっていました。

が、読まれた方の高評価を聞くうちに次第にモチベーションが回復。ようやく復帰し最新号まで追いつきました。
というわけで、今回はグリーンランタン系5誌の内、『ラフリーズ』誌を除いた4誌で行われたクロスオーバー『Lights Out』の紹介です。(あっさり目ですが)
まずは各メンバーの状況を説明。

【ジョン・スチュワートの場合】
20131110_08.jpg
この人は割と今まで通り。ハルの副官として、ガーディアンズなきグリーン・ランタン・コァの実務を担当。
リーダーであるハルが割と思いつきで行動するタイプなので、この人の生真面目さは貴重。


【カイル・レイナーの場合】
"生命"を司るホワイトランタンがすっかり板についてきた模様。
20131110_07.jpg
現在は、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの分派であり、遥か昔ヴォルソームを監視するためにヴォルソームと共に自らを封印していたテンプル・ガーディアンズの諸国漫遊に帯同。


【ガイ・ガードナーの場合】
シネストロ率いるイエローランタン達が闇に消え、グリーン・ランタン・コァの一番の脅威となったレッドランタン達を監視するため、ハルの依頼でレッドランタンに潜入中。
20131110_04.jpg

しかし本人はレッドランタンの水が合うらしく、リーダーであるアトロシタスを放逐したり、自らその地位に収まったりとやりたい放題。協力を求めてきたハルに対して、見返りとして「グリーンランタンが手出ししないレッドランタンの直轄領」をもとめるなど、既にグリーンランタンに対しての忠誠心は無いそぶりは見せているが、真意は不明。


【ハル・ジョーダンの場合】
ヴォルソームとの戦いが評価され、ガーディアン亡き後のグリーン・ランタン・コァのリーダーを務めることに。
20131110_06.jpg
「Rise of Third Army」事件、「Wrath of the First Lantern」事件を潜り抜けたことによる深刻な人員不足や、その穴を埋めるために採用した新人ランタン達の対応など、ボロボロになったコァを再建するのにてんてこ舞い。


【感情エネルギーの枯渇】
そんなある日、かつてなく弱体化したグリーンランタン達を狙い"エージェントオレンジ"ラフリーズが惑星オアに襲来する。
ハルたちは新人ランタン達を護りながらの苦しい防衛戦を強いられるが、戦いの最中に、ラフリーズやハル、スターファイアなどその場に居合わせたランタンは、全色のパワーリングが突然動かなくなる謎の現象に遭遇する。
実はランタン達が扱う感情エネルギーには限りがあり、度重なるランタン達の戦いの結果、宇宙全体から感情エネルギーが枯渇しつつあったのだ…

というのが、今回のクロスオーバーの導入部分。
今作は、今までのクロスオーバーのような"クライマックスとしてのクロスオーバー"ではなく、今後のグリーンランタン系列の方向性を指し示すプロローグとしての役割が強いようです。
多大な犠牲を払いながらも、何とか枯渇の危機をしのいだハル達ですが、あくまで問題を先送りにしただけ。既に隊員の一部は、今まで通り自由に指輪の力を使うことに疑問を抱き始めていますし、それに対してハルの出した「グリーンランタン以外の感情エネルギーを使う輩を、宇宙の警察として取り締まる」という結論も、すんなりと隊員たちに受け入れられそうにありません。

カイルも、宇宙に渦巻く感情エネルギーの"貯蔵庫"について、何か発見した雰囲気ですし、今後のグリーンランタン系列はこの「有限な資源としての感情エネルギー」を軸として進んでいくようです。


【おまけ】
今回、一番気に行ったシーン。
ガイに放逐され、宇宙を彷徨うレッドランタンの前リーダーであるアトロシタスと、その忠実な部下デクスター(猫)。
そんな彼らの前に突如現れたカイルは、アトロシタスの身体から"怒り"を司る感情エネルギーの化身――ブッチャーを連れ去ろうとする。
20131110_02.jpg
ブッチャーを引き戻そうと、必死に頑張るデクスター、しかし……

アトロシタス:戻ってこい、デクスター……息が…
デクスター:ごしゅじんさま~

20131110_03.jpg

(ブッチャーを諦め、アトロシタスを助けるデクスター)
20131110_05.jpg
デクスター:ごしゅじんさま、ぼく、一生懸命やったんだけど…
アトロシタス判ってる。デクスター、お前は頑張った。


デクスター健気!
……つーか、なにこれ(笑)

【宣伝】
近年のグリーンランタンの人気の立役者ジェフ・ジョーンズによるストーリーの完結編が遂にTPBででました!
アメコミでは滅多に観られない"完全な"フィナーレですので、読み逃している方は是非!
(もっとも、フィナーレの後もこうしてストーリーは続いてるわけですが。)



最後に近刊予定のめぼしい翻訳本は以下の通り。
個人的にはニール・ゲイマン&デイブ・マッキーンのサンドマンコンビが描く「バイオレントケース」と、「絶対に翻訳されるだろう」と、原書を買わずに待っていた「ビフォア・ウォッチメン」が今月の目玉です。


プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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