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DCヴィラン月間

以前にこのブログでも取り上げましたが、DC編集部はNew52の2周年と、リランチ後初の大型クロスオーバー「フォーエバー・イービル」開幕を記念して、2013年10月を“ヴィラン月間”と銘打ち、New52レーベルの全ての作品の刊行をストップ。
かわりに、各タイトルの悪役が主人公のワンショット(読み切り作品)を52冊刊行する運びとなりました。

※昨年10月には各タイトルの過去話を行う“ゼロ月間”を行っていたので、今後も毎年10月はなにがしかのイベントをやっていくのではないかと予想。

ヴィラン好きの管理人としては、気になるヴィランの活躍を読み切りで読める今回の企画は大歓迎だったのですが、大歓迎過ぎて、どれも読みたくなってしまったため、デジコミでの購読は最低限に抑えて、残りは12月発売のヴィラン月間全部入りの合本で読むことにしました。
(それにしても10月発売のリーフが、12月に合本として発売なんてすごいスピード。)

そんなわけで、今回は管理人が読んだ(数少ない)ヴィラン月間のタイトルを簡単に紹介。ちなみに10月第3週発売分まで。第4週分はまたそのうち。(第4週に発売したSecret Sorciety誌が凄いんだ、ホント。)


カウント・ヴァーティゴ
(作:ジェフ・レミーア、画:アンドレア・ソレンティノ)
グリーンアローの宿敵カウント・ヴァーティゴのオリジン(誕生譚)。
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非常にベタなストーリーなのですが、ソレンティーノのアートが醸し出す陰鬱な雰囲気のおかげで楽しく読めました。


ブラックマンタ
(作:トニー・ベダード、ジェフ・ジョーンズ、画:クラウディ・St.オービン)
Forever Evilによる世界的な混乱のさなか、アクアマンの宿敵であるブラックマンタがいかにしてアクアマンへの恨みを昇華し、その激情をクライム・シンジケートに向けるようになったかを描く。
そういう意味ではForever Evilのタイインですね。ブラックマンタと同じく、ベラ・ルーベに投獄されていたオーシャンマスターもちらりと登場します。
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レリック
(作:ロバート・ヴェンディッティ、画:ラグ・モラレス)
来月から始まるグリーンランタン系タイトルのクロスオーバー『Lights Out』の敵と目される新キャラ“レリック”のオリジン。
7つの感情が司る7色の光の力を基盤とした高度な文明を築きながら、光の力の枯渇により滅亡したビッグバン前の世界。その生き残りであるレリックは同じ悲劇をこの世界でも繰り返さないために、感情の力を無為に浪費する存在――7つのランタン・コァに挑戦する!
……って、この人、いい人じゃん。みんな話を聞いてやれよ!
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リバース・フラッシュ
(作:フランシス・マナプル、ブライアン・ブセラート、画:スコット・ヘプバーン)
前号でのリバース・フラッシュの正体判明を引き継ぎ、今号ではそのオリジンを紹介。
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ローグス
(作:ブライアン・ブセラート、画:パトリック・ザーチャー)
こちらも、ブラックマンタと同じく、Forever Evilのタイインっぽい内容。
ローグスについては、Foreve Evilのタイインとしてミニシリーズ「」が刊行されますので、今作はその導入的な内容。お互い悪態をつきながらも、その実仲のいいローグスの日常が楽しめます。
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リランチで大幅な設定変更があった彼らですが、本誌でもあるメンバーの設定がちょろっと変更される事件が起きます。

ロボ
(作:マーガレット・ベネット、画:ベン・オリバー)
ある意味ヴィラン月間の中で一番の話題作。
話題の発端は、発売の1ヶ月ほど前にニュースサイトが公開した新しいロボの設定画。
(左が新デザイン、右が従来のデザイン)
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……イケメン過ぎる!

この発表を受けてネットが否定的な反応を沸いたり、それに対してライターが「あれはあくまでデザイン原案。作中のロボはよりデカくて、醜くて、嫌ったらしい。」と火消しに入ったりと騒動に発展。
またロボの登場は今回がリランチ後初ではなく既にデスストローク誌にて従来の外見で登場済みなことも、混乱に拍車をかけました。

そんなこんなで、実際に発売されたロボの姿がこれ。
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ロカビリー風。確かにイケメンではない。

でもって発売当日にそわそわしながら読んだのですが、面白いですね。
上記のとおりイケメンというわけではなく、性格も下品で極悪で従来のロボのイメージからそこまで離れているわけではないでっし、何よりもセリフ回しが良い!
物語は、ロカビリー・ロボがデスストローク誌にでていた従来のバイカー・ロボの居所を突き止め地球に向かうシーンで幕をとじますが、これは続きが読みたいですね。(ちなみにロカビリー・ロボとバイカー・ロボの関係は微妙に伏せられたまま)


【宣伝】
冒頭に書いたように、今回のヴィラン月間の内容は12月に早くも合本としてまとめられます。
基本的に1話完結で、登場キャラもバラエティに富んでいるので、普段は原書で読んでいない方もカタログ感覚で読めると思います。(多少、値は張りますが。)
また、昨年の企画「ゼロイヤー」も合本として纏められています。こちらも1話完結が多いので、気になる方は是非。



ちなみに似たような企画の本として、リランチ後の第一話を纏めた本も出ていますが、こちらはヴィレッジブックスから翻訳本が刊行中ですので、そちらを読む方が良いと思います。


また、めぼしい翻訳本は以下の通りです。
個人的に気になるのは、桑田次郎のバットマンをまとめた「バットマン The BatManga」。キワモノと侮ることなかれ、彼の描いた日本のバットマンはDCの正史世界にも組み込まれ、Batman Inc.に登場しています。
スパイダーマンの翻訳が再開されるのも、DC一辺倒になってしまった自分にはうれしいところ。


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ライアン・ベンジャミン氏のライブ・ペインティング・イベントについて

10月20日に開催される第2回海外マンガフェスタ。
当ブログでは、このイベントに参加し物販を行う予定のアーティスト(の一部)を紹介するとともに、事前コミッションの受付をさせていただきました。

当初の不安もよそに、順調に依頼をいただき、アーティストの方々も安心して来日していただくことができそうです。
そんななか、来日予定のアーティストのひとりライアン・ベンジャミン氏より、「来日の後押しをしてくださった日本のファンのために、別途、ファン交流を行いたい」という嬉しい申し出がありました。

そこで、10月19日(土)(マンガフェスタの前日)コミッションの依頼を頂いた方を対象にした、ライアン氏のライブ・ペインティング・イベントを開催させていただきます。

日時・場所など細かい情報は、ライアン氏にコミッションを依頼された方に個別で御声掛けさせていただいておりますので、よろしくお願いします。

大変申し訳ありませんが、会場の関係上、今回のイベントは招待制とさせていただきます。
招待リストに記載されていない方は、当日会場に来られても入場できませんので、ご了承ください。


ジャスティス・リーグ #23 (トリニティ・ウォー #6)

Justice League #23(Trinity War #6)
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:アイヴァン・レイス)

パンドラの箱を持って逃避行を続ける、コンスタンティンとザターナ。
そんな二人の前に、バットマン陣営のヒーローが現れる。

コンスタンティン:この箱に触らない方がいいぜ。
バットマン:そう言っておけば、このまま貴様は箱を持ち去ることができると...
コンスタンティン:こいつは触れた物を堕落させようとする。おまえらマントのお歴々は、こういったブツをどう取り扱えばいいか皆目見当つかないだろ?お前もこいつらに何とか言ってくれ、ザターナ。
ザターナ:・・・
コンスタンティン:ズィー(ザターナの愛称)?
ザターナ:もしパパが生きていて、あなたが私にやってきた仕打ちを知ったら、あなたは今頃死んでたはずよ...
コンスタンティン:ザターナ、お前もやられたか。
・・・いや、全員か。

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コンスタンティンの目に映ったのは、箱の力に魅入られた全ヒーローたちの姿であった。
箱の所有者をめぐって、最後の乱闘が始まる。

【乱戦の中で】
パンドラの箱がヒーローたちを堕落させる中、とりわけカッコ悪かったのがこの2人。

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グリーンランタン(バズ):バットマンが箱を確保した!これでスーパーマンを救えるぞ!
トレバー大佐:どうしてスーパーマンの事を気にしなきゃならん?奴は俺からダイアナを奪ったんだぞ!

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ワンダーウーマン:スーパーマン。もし、このままあなたが死んでしまったら...
スーパーマン:そうなったらトレバー大佐とよりを戻すつもりかい? それともバットマンの方が好みかな!


ふたりとも色ボケにも程が…とくにスーパーマンのなんて、根も葉もない単なるコンプレックスの発露なんじゃないかな。
ちなみにバットマンは、パンドラの箱の影響はあまり受けてない様子。やっぱりこの人もコンスタンティンと同じく、"悪い人"なんですかね。

【箱を開けたのは...】
そんなこんなで乱戦を征し、箱を手に入れた人はこの人。シークレットソサエティの首領ことアウトサイダー。
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ちなみに、ここに至るまでの間に、サイボーグはxxxするわ、xxxとんでもないタイミングでヒールターンするわで、既に大変なことになってます。

アウトサイダー:箱がこの世界に現れた時、この世界の神々は端からこれが魔法によるものだと決めつけになられた。
しかし違うのです。この箱は魔法ではなく科学の産物。そして"箱"ではなく"扉"だったのですよ。
そして扉を開けられるのは、扉の向こうで生まれたものだけ。
扉の向こうにあるのは──私の故郷――邪悪の発生源。

こういう時に、この世界の推理小説ではなんというのでしたかな?
そう『全て執事がやったんだ!』でしたね。


そう言うと、アウトサイダーはおもむろに箱をあやつり、世界と世界をつなぐ扉を開く。
その向こうから現れたのは…
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アクアマン!(しかも長髪・隻腕の90年代バージョン!)
・・・は死んでいて、

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こいつら!
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この世界と善悪が逆転した世界「アース3」におけるジャスティス・リーグであるクライム・シンジケート。
彼らは遂に、この世界への侵攻を開始する!


……というわけで、トリニティ・ウォーの紹介でした。
お話はこのまま、リランチ後初の大型クロスオーバーである「フォーエバー・イービル」へと続きます。
紹介ではかなり端折っていますが、今号の展開はまさに怒涛のような勢いで、管理人はドキドキし通しでした。
新たに登場したクライム・シンジケートの面々も、単に邪悪なだけではなく魅力的なキャラばかりで今後の展開が楽しみですね。
(個人的には、"悪のフラッシュ"ジョニー・ザ・クイックの朗らか系邪悪さと、上の画像には載っていないxxxがお気に入りです。)

後は何と言っても、今回のイベントで一番感心したのが、シークレット・ソサエティの正体。
登場点からずっと「なに?このジョーカー+アルフレッドみたいな奴(笑)」とか、「今月のJLAを読んでたら首領をアルフレッドと見間違えた(笑)」とかツイッター上で呟いていたのですが、まさか本当にアルフレッドだったとは。
他にも首領がアルフレッドであることを示す伏線は、あちこちに張られていたのですが、管理人はこういう「謎の答えは初めから読者に提示されていた!」というシチュエーションが大好きなんですよね。

(それと気になるのが、"悪のバットマン"であるオウルマン。登場しちゃったんですけれど、いいんですかね?
スナイダー怒ってない?)

【宣伝】
今回登場した"悪のジャスティス・リーグ"ことクライム・シンジケート。彼らの活躍が(日本語で)読みたい方はなんといっても『JLA:逆転世界』でしょう。
またトリニティ・ウォーの合本も発売はまだ先ですが、既に予約は開始しています。



また、近日発売の翻訳本で気になるのはここら辺でしょうか。
個人的にはジム・リーがペンシラーを担当し、彼のアートの一つの到達点として最高傑作に挙げる人も多い『HUSH』が新訳&豪華本で復刊したのが嬉しいです。バットマンの登場人物が次から次へと登場するので、バットマン入門にも最適な一冊です。
また、一部で異様な人気を誇るデッドプールが遂に翻訳初登場!!(厳密には2度目ですが)
デッドプールのコミックは、ジョークや時事ネタが多くて、管理人はなかなか手が出せなかったので、こちらも嬉しいかぎりです。

プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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