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【ネタバレあり】「JLA:逆転世界」を勝手に解説

先日の記事で「JLA:逆転世界」の事を
『物語の要素の意図的な省略や、メタ要素バリバリのヒーロー観など、モリソンらしさ爆発』
と表現したところ、『もう少し詳しく解説してほしい』とのコメントをいただきました。

これに対して、無い頭を振り絞ってあれこれまとめたのですが、筆の重い自分としてはコメント欄に書くだけでは惜しい分量となったので、独立した記事としてまとめさせてもらいました。
ちなみにネタバレ全開ですので、ご注意ください。


20130430_01.jpg

まず「意図的な省略」の部分ですが、モリソンは「物語の重要な要素をあえて描写せずに読者の想像に任せる」という手法をよく使い、これによって「作劇にスピード感を出す」「読者に"読み解く楽しさ"を提供する」という効果を狙ってるふしがあります。(すいません、予想です。)

「逆転世界」における前者の例を挙げると、冒頭の「正義ルーサーによる、悪ルーサーの地位の乗っ取り」や、クライマックスでの「CSAのメンバーによる正史世界の侵略」の過程がサクッと省略されているのがこれに当たり、それぞれ、その後のセリフから何が起こったかを想像させる構成になっています。

後者の例で顕著なのは、ゴッサム警察署長とオウルマンの関係でしょうか。
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翻訳版では解説にあっさりと答えが書いてあるので、そう感じない人が多いかもしれませんが、基本的に読者は、一読しただけではこの2人(とバットマン)の関係がよくわからず混乱するように書かれています。
顕著な例でいえば、署長がオウルマンを呼ぶときに使う"トーマス"という呼び方でしょうか。
(自然な流れでいえば"トーマス"ではなく"ジュニア"ですよね?)
また警察署長が常に名字か愛称でしか呼ばれないのも、同様です。

この部分を読者に推理させることで「自分は2人の秘密に気が付いた」という満足感をあたえ、オウルマンの墓前での失意や、最後の活き活きした態度が、より感慨深いものとなるような仕組みとなっています。

また「メタ要素」ですが、これは読まれた方に語るのはいまさらなのですが、逆転世界における"逆転"とは、単純にヒーローが悪人になっているという「善人と悪人の逆転」でもなければ、SF短編でたまにある"善行が悪徳、悪行が美徳"という「倫理の逆転」でもなく、世界の基本理念が"勧善懲悪"ではなく"勧悪懲善"になっているという「物語のルールの逆転」となっている部分です。

そのせいで、CSAの世界ではヒーローであるルーサーが立てた計画にはいつも穴があり、それに漬け込まれてルーサーは失敗ばかりしているのですが、これって裏を返すと「普段のコミックで最後にヒーローが勝つのは、そういう物語世界だからだ」っていうことですよね。

そんなこんなで、「悪のJLA登場」というキャッチーなあらすじの割に、本作品はちょっとクセのある、好き嫌いの別れる作品となっております。
ですので、あまり好みに合わなかったとしても、あまり気にせず、次の作品に行ってしまってもよいのではと思います。
(王道展開の「バベルの塔」は、その点でクセがなく万人受けするものだと思います。)

【宣伝】(使い回し)
遂に小プロからJLAの翻訳本2冊が発売されました。
「バベルの塔」は王道好きのマーク・ウェイドらしい直球展開で万人におすすめ。
「逆転世界」もよくある"異世界物"と思わせておきながら、物語の要素の意図的な省略や、メタ要素バリバリのヒーロー観など、モリソンらしさ爆発の快作となっています。(モリソンといえば、スーパーゴッズを読むと、彼のちょっとキ○○イじみたヒーロー観がよくわかります。)
ところで今回紹介した「バベルの塔」を読んでいて、なんとなく今回紹介したジャスティスリーグを思い出しました。ホントにあの人は懲りないんだから...



後外せないのが、ヴィレッジブックスから先日発売された「ニューアベンジャーズ:トラスト」。
遂に私がMarvelで好きなヴィラン、フッドの登場です。私のフッドへの熱い思いはこちらの記事を参照。




後は、映画「マン・オブ・スティール」の公開に合わせて、スーパーマンの翻訳が盛んになってきました。
管理人は未読ですが、「フォーオールシーズン」は名作と名高いので楽しみです。
後は「アースワン」と「レッドサン」はそれぞれ別世界を舞台にした作品ですが、それゆえにDC世界に馴染が無い方にもお勧めできます。何気に「レッドサン」はバットマン/ワンダーウーマン/グリーンランタンなど、ジャスティスリーグのヒーローが総登場だったりします。
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ジャスティス・リーグ #19

Justice League #19
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:アイヴァン・レイス)

**********
バットケイブに新たに設置された陳列ケース。先日、殉職したダミアンの衣装を安置するために置かれたそれを前に、アルフレッドとジェイソンが語り合っている。
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ジェイソン:今回はブルースだって、こんなことを望んでないんじゃないのか?
アルフレッド:それをいうなら、ジェイソン様の時もブルース様はユニフォームを飾ることを望んでおられませんでした。わたくしはブルース様に、悲しみを胸の奥に押し込め全てに背を向けるという、安易な道を選んでほしくないのです。
ジェイソン:俺の時とは違うだろ。実の子が死んだんだぞ?俺は所詮"もうひとりのロビン"に過ぎなかった...
アルフレッド:自分の事を"もうひとりのロビン"と思い込むのはあなたの悪い癖です。ブルース様は、他の方々同様、あなたの事を実の息子のように思っておられますし、僭越ながらわたくしもジェイソン様を息子のように感じております。
ジェイソン様がジョーカーに殺された時、わたくしとウェイン様はどんなに...
…うぅ、ダミアン様だってまだ幼い少年だというのに、神よ...
ジェイソン:アルフレッド、少し休んだ方がいい。そうだな。俺だって奴が恋しいさ...


アルフレッドを慰めるジェイソンの背に、突如テーザー(電気銃)が突き刺さる。
たまらず昏倒するジェイソン。
謎の男が人知れずバットケイブに侵入してきていたのだ。
20130428_02.jpg

謎の男はアルフレッドをガラス製のケースに投げつけたのち、厳重なセキュリティをものともせず、ケイブ最深部の保管庫へと進んでいく。
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男の目的は、そこ保管庫に置かれている6つのケースの1つであった。

一方、スーパーマンとワンダーウーマンは、中東の紛争地域カンダークで起った武闘派勢力(※)による立てこもり事件を解決したところであった。
※武闘派勢力の名前は"アダムの子ら"、「何故、イスラム教なのにアダム?」と思いきや、カンダークは"悪のシャザム"であるところのブラックアダムの生まれ故郷でした。

砂漠の夕焼けの臨み、ワンダーウーマンはスーパーマンに語りかける。
20130428_05.jpg

ワンダーウーマン:綺麗な所ね。それなのにこの地に生きる人々は、長年、暴力によって押さえつけられている。私たちならさっきの人質だけじゃなくて、この国全体を救えるのよ。
スーパーマン:それは、僕たちの役目じゃない。
僕はずっと前に決めたんだ「自分の力は人々を勇気づけるためだけに使おう、社会を直接改革するのは無しだ」とね。

ワンダーウーマン:直接的な改革が必要な場面だってあるはずよ。
スーパーマン:そんなことをしても、ひどい結果になるだけだよ。
ワンダーウーマン:飢餓に苦しむ国に食料を運ぶことが?国際社会による制裁決議のせいで、誰もこの国の人々に物資を届けることができない。私たちを除いてはね。私たちの行動を制止できるものは何もないわ。
バットマン:まるでスーパーヴィランのような台詞だな。


突如2人の前に姿を現したバットマン。
彼はスーパーマンとワンダーウーマンによるカンダークでの活動が、国際社会で物議を醸していることを伝え、2人の軽率な行動をいさめる。
20130428_06.jpg

ワンダーウーマン:人の命がかかっていたの。他に方法は無かったわ!
バットマン:私に相談してくれれば、いくらでも方法は用意できた。ただでさえリーグに対する世論が微妙なこの時期。これ以上世間の風向きが悪くなればリーグの活動自体に問題をきたすことになる。
スーパーマン:あれはリーグと関係のない、ダイアナと私の個人的活動だよ。
バットマン:世間はそうは見てくれない。それともう一つ、君たちに言っておきたいことがある。
君たちは今、チームメイト以上の関係だな?

スーパーマン&ワンダーウーマン:!!
スーパーマン:…リーグの他のメンバーは知っているのか?
バットマン:いや、まだだ。しかし、だんだんと怪しみ始めてるようだ。私個人は君たちの新たな関係を嬉しく思っている。
ただ、これだけは肝に銘じておいてくれ。世間の大部分は君たちの関係を決して祝福しない。
君たちは地球上でもっとも強力な存在なんだ。奴らは既に君たちを狙っている。
スーパーマン:奴ら?誰の事だ。
バットマン:さあな。君たち2人の力を恐れる誰かだ。先日、バットケイブのセキュリティが破られた。しかしこれは私を狙ったものではない。
狙いは君だ。スーパーマン。
ワンダーウーマン:バットケイブにクラークを倒すための手段があったってこと?いったい何を企んでいたの?


そのころ、ジャスティスリーグの本拠地ウォッチタワーで居残りをしている新メンバー、ファイアストームとアトムは、ウォッチタワーへの侵入者と対峙していた。
その侵入者とは、
20130428_07.jpg
デスぺロ!
そしてその左手には...

**********

というわけで、新たなストーリーラインが始まりました。デスペロが直接、バットケイブに侵入したようには思えないのですが、これも「ジャスティスリーグ:誕生」の最後を飾ったSecret Society of Super-Villainsの企みの一環なのでしょうか?このまま、夏のイベント、トリニティ・ウォーになだれ込むのか気になるところです。

【和解】
謎の男の侵入を許したバットケイブでは、異変に気がついたバットマンが、アクアマン、サイボーグと犯人の痕跡を探している。そんななか、治療を終えたジェイソンがバットマンに近づく。

ジェイソン:アルフレッドはようやく眠ったよ。眠る直前まで自分の容態よりも、俺たちの昼食を心配していた。
すまない、ブルース。俺が奴の侵入に気が付いていれば...
俺に失望してるんだろ。俺だって自分の間抜けさにはうんざりだ。

バットマン:ジェイソン、私はただ2人の無事に胸をなでおろしてるだけだよ。


…冒頭のジェイソンとアルフレッドの会話といい、今回はジェイソン好きにはグッとくるシーンばかりですね。むしろ、ジャスティス・リーグ誌で済ませてしまうのが勿体ないくらいの名シーンですよ。


【分かりやす過ぎる】
今回、バットケイブから盗まれたクリプトナイト。バットマンはこのクリプトナイトをこんなアタッシュケースに入れていました。
20130428_04.jpg
ちょっと、直球すぎるのでは?(しかも自分用の対策を用意していないところが、これまた底意地悪い。)

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ところで今回紹介した「バベルの塔」を読んでいて、なんとなく今回紹介したジャスティスリーグを思い出しました。ホントにあの人は懲りないんだから...



後外せないのが、ヴィレッジブックスから先日発売された「ニューアベンジャーズ:トラスト」。
遂に私がMarvelで好きなヴィラン、フッドの登場です。私のフッドへの熱い思いはこちらの記事を参照。




後は、映画「マン・オブ・スティール」の公開に合わせて、スーパーマンの翻訳が盛んになってきました。
管理人は未読ですが、「フォーオールシーズン」は名作と名高いので楽しみです。
後は「アースワン」と「レッドサン」はそれぞれ別世界を舞台にした作品ですが、それゆえにDC世界に馴染が無い方にもお勧めできます。何気に「レッドサン」はバットマン/ワンダーウーマン/グリーンランタンなど、ジャスティスリーグのヒーローが総登場だったりします。

Justice League Dark #15-18

ジャスティス・リーグ・ダーク #15-18
(作:レイ・フォークス&ジェフ・レミール、画:マイケル・ジャナン)

いろいろあって最近紹介が滞っていたジャスティス・リーグ・ダークですが、今回は魔法が禁じられた世界を舞台にしたストーリーアーク「Death of the Magic」から気に入ったシーンを。

【前回までのおさらい】
前回の紹介からずいぶん時間が空いたので、簡単におさらい。
伝説のアーティファクトBooks of Magicを見事に奪還した一行、しかしBooks of Magicには魔術的な力は一切なく、地球とは別系統の科学によって作られた一種のテレポーターであることを知る。
Books of Magicの力で異世界に連れ去られたザターナとティム・ハンターを追い、自らもテレポーターを起動する一行。
一行が辿り着いたのは"エポック"と呼ばれる魔法が禁じられた世界であった。
エポックの地に降り立った一行は、自らの調子に違和感を覚える。
地球以上の魔力に溢れながらもその力を利用する物がいない世界エポックでは、行き場を失った魔力が暴走しており、地球からきたJLDのメンバーたちの魔力を捻じ曲げたのだ。

【捻じ曲げられた結果】

エポックの歪んだ魔力にさらされたその結果として、
ザターナの魔力をかつてないほど増大され、
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"永遠の貴婦人"マダム・ザナドゥは老いさらばえ、
20130414_02.jpg

ブラックオーキッドは怪物に変身し、
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フランケンシュタインはそのまま(フランケンシュタインの存在は魔法によるもではなく、異端の科学技術の結晶なので。)。
20130414_05.jpg

そして、その名の通り"死人"であったデッドマンは、自らに起きた異変に気付き思わず叫ぶ。
「生きてる」
20130414_04.jpg
と思ったらまた死んだ!

そして、我らがコンスタンティンは...
20130414_06.jpg
正直者になっていた。
コンスタンティン最大のピンチ(笑)!

【最後に】
全てを終えエポックから地球に帰還したJLDの面々。
コンスタンティンは待ちかまえていたARGUSの長官トレバー大佐(元々は彼からの依頼が全ての始まりでした)に声をかけます。

コンスタンティン:トレバー!お前とARGUSの"魔法使いごっこ"につきあうのはうんざりだ。好きなようにBooks of Magicをもっていけ!それでお前との関係はおしまいだ。
トレバー:ちょっと待ってくれ。話が...
コンスタンティン:さて、この世界の"本当の"ピンチに興味がある奴は、俺と一緒に来てくれ。来ない奴は、政府の手下になるなりなんなり勝手にするがいいさ。
トレバー:戻ってくるんだ!ジャスティス・リーグと敵対することになるんだぞ?
コンスタンティン:そうだな、俺たちがお前達といっしょにやらないってことは、俺たちは敵同士ってことになる。

20130414_08.jpg
コンスタンティン:…で、その結果どうなるって?


うーん、かっこいい。このシーンは最近一番のヒットですね。
正直、いきなりロード・オブ・ザ・リングみたいになってしまった今回のお話は、自分的にはいまいちでしたが、この最後のシーンはそれを帳消しにするくらいのかっこよさでした。

【Trinity War】
DCの夏の新作イベント"トリニティ・ウォー"の詳細が明かされました。

そのイメージイラストがこれ。
20130414_07.jpg
(クリックで大きくなります)

とりあえず現状分かっていることは、

・大イベントでは一般的な「メインストーリー用のミニシリーズを出す」という形式は取らず、Justice League /Justice League of America/Justice League Darkの3誌でメインストーリーを展開する。
(上の画像は3誌の表紙をつなげたもの)

・キャプテン・マーベルは3陣営の何処にも属さない。

・ジェフ・レミーアはフランケンシュタインがお気に入り(だから活躍する?)。

の3点のみです。

JL&JLAとJLDが同列に扱われて、ニュースサイトで「ジャスティスリーグ系3誌」とまとめられるのは、ファンとして非常に嬉しいのですが、JLDよりもずっと売れていながら「期待していたほど売れていない」という理由で、打ち切りになったJusetice League Internationalの事が頭をよぎり、不安にもなります(笑)。
が、まあJLD勢にも脚光があたりそうなので、楽しみは楽しみです。なによりも、リランチ後初の大型イベントですもんね!

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のっけからブログの記事と関係ないですが、アイアンマン:エクストリミス読みました。
読んでみて、有名なヴィランがでるわけでも、派手な展開があるわけでもないこの作品が何故「アイアンマンの近年随一の名作」といわれるかわかりました。
とにかく「トニー・スタークとはどんな男なのか?」「トニーにとってアイアンマンは何なのか?」ということに焦点があてた作品で、台詞の一つ一つが非常に読ませるものになっています。
(特にトニーが「軍需産業を非難するドキュメンタリー監督」と会話するシーンが気に入りました。地味ながらトニー・スタークという男を再定義する上で欠かせない、非常によくできた会話が繰り広げられます。)


JLDの関係者が多数説明しているサンドマンの翻訳本を、先日ブログにて紹介したところ、結構な人数の方が興味を持ってくださったみたいです。
2巻は品薄ですが、元々、続き物というよりは連作集といった感じの作品ですので、2巻を読まずに3巻を読んでも、おそらくほとんど問題ありませんので、未読の方は是非!


またクリス・バチャロが担当した「Death:High Cost of Living」にもコンスタンティンは登場しており、デスと共に"正しいコンドームの付け方"を実演してくれています。


発売日の迫ったJLAの翻訳2冊もどうぞ。
プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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