Throne of Atlantis その2
アクアマンとジャスティス・リーグのクロスオーバー「スローン・オブ・アトランティス」紹介の2回目です。
アクアマン #16
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:ポール・ペルティエ)
ニュースキャスター:リーグが消息を絶つ直前、アクアマンが彼らと争っていることが確認されています。
:あの場で何が起ったのか?我々には推測しかできません。
:しかしアクアマンが、アトランティス側に付いていることは明白でしょう。
:リーグに迎え入れられた当初から、アクアマンの計画は既に始まっていたのです!

ニュースでは、アクアマンがアトランティス軍を退かせるために仕方なくとったリーグへの敵対行動が、大々的に報道されていた。
一方、アトランティス軍に捕まったリーグのメンバー。
彼らは「罪人の苦しみが少しでも続くように」と水圧対策がされた棺桶に閉じ込められ、深海の底に沈められていた。
水棲人であるアクアマンは何とか棺桶を脱出することに成功するが、まわりの状況を見て絶句する。
彼らが沈められた先は、以前戦った肉食半漁人"トレンチ"の棲み処であったのだ。

決死の覚悟で"トレンチ"の群れと戦い勝利するアクアマン。しかし彼はあることに気がつく。
アクアマン:おかしい奴らの数が少なすぎる、もしここにいないとしたら、奴らは何処へ行ったのか。。。
そのころ、突如地表に現れアトランティスと地上人の区別なく襲いかかる、トレンチの群れ。
彼らはアトランティス最強の秘宝"王錫"によって操られていたのだ。
王錫に操られたトレンチがアトランティス軍も襲う。つまりは王錫はオーシャンマスターは持っていなかったのだ。
(ちょっと補足すると、アクアマンの宿敵ブラックマンタは何者かに雇われた上で王錫を探しだしており、アクアマンはそれが弟のオーシャンマスターことオームでないかと疑っていました。)
その時、A.R.G.U.S.のコンピュータがこの戦争の引き金となった、ミサイル誤射事件の犯人を割り出す。
『ミサイルの誤射によってアトランティスと地上を争わせ、両軍をトレンチで一網打尽とする。』
今回の事件の全てを裏から操っていた人物、それは。
アクアマンの忠臣ヴォルコであった!
(って、あまりこのブログでこの人についてフォローしてないですね。
まぁそういう人がずっと出てたんです。)
ジャスティス・リーグ #17
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:アイヴァン・レイス)

ザターナ:ファイヤーストーム!いったい何をしてるの。
ファイヤーストーム:水を水蒸気に変えているんだ。
ブラックキャナリー:そのせいで視界は狭まるし、こっちは窒息する寸前よ!
ファイヤーストーム:ごめん!そんなつもりじゃ...
アトランティスvsジャスティスリーグ(の候補者たち)との戦いは、突如乱入したトレンチたちにより混乱の極みにあった。
アトランティス兵:王よ!「肉喰らい」どもが海溝より這い上がってきた模様です。
オーシャンマスター:兄上め、他の海生動物同様、彼らを操る術も見つけたのか。
:しかし幸いなことに、兄上の地上での同盟軍は、錬度が低く連携も全くできていない。
:Eデヴァイス(大陸破壊爆弾)の設置準備さえできれば...
そんななか、ブームチューブの閃光と共に援軍に現れたジャスティスリーグ本隊とアクアマン。
アクアマンは、そのままオーシャンマスターに襲いかかり、一騎打ちに持ちこむ。

オーシャンマスター:あの深海を脱し、トレンチを支配下に置くとは、さすが兄上。
:私個人は兄上の生還を喜んでいる。がしかし、私には王としての義務がある。
:兄上を地上人同様、敵として扱わねばならんのです。
アクアマン :ミサイルをアトランティスへ撃ち込んだのは人類ではない、ヴォルコの仕業だ!
:一緒に立ち向かえば、トレンチを退散させることができる。
:良き王として、兵に休戦を命令するんだ!

オーシャンマスター:兄上の忠実なる従者であったヴォルコが、兄上を裏切ったとでも?
:私を見くびらないでいただこう。
:仮にそれが事実であれ、それは地上世界が害毒そのものであることの証左に過ぎない。
:地上世界の穢れが、ヴォルコと兄上の精神を冒したのだ。
:思い返せば私の人生の目的は、常に兄上を救うことだった。
:子供のころ、地上人に囚われた兄上がいると知った時、
:地上世界の恐ろしさを聞かされて育った私は、兄上の事を思いむせび泣いた。
:私は守護兵に「兄上を助けてあげて」と懇願したが、彼らを地上へあがることをためらい、私の願いを拒否した。
:私が王位を継いだ理由、それは精強な軍を作り上げ、兄上を地上世界から助け出すためだった。
:しかし、計画を実行に移す前に、兄上は自らアトランティスに戻ってきた。
:あの晩、私は再び泣いた。なぜなら兄上を愛していたからだ。
:にも関わらず、兄上の愛は常に地上世界に対してのみ注がれている。
:それが、貴方の弟や母上、全ての臣民を裏切ることだとしても!
:(部下に向かって)さあ、爆弾を軌道しろ!
しかし、爆弾は起動しない。リーグのメンバーがいち早く爆弾を確保していたのだ。
アクアマン:弟の存在を知った私は、自分が孤独ではないと知り嬉しかった。
:にもかかわらず私は孤独だった。真のリーダーとは常に孤独でなければならない。
:それこそが私は王冠を求めぬ理由なのだ!
:しかし、そういっている場合ではなさそうだ。さぁ!私に王座を譲るんだ!
オーシャンマスターを打ち負かし王権の委譲をせまるアクアマンと、それをビルの屋上から満足そうに見下ろすヴォルコ。
オーシャンマスター:…わかった、譲る。
アトランティス兵 :王が倒された!アクアマンを殺せ!
アクアマン:私を殺す?オーム(オーシャンマスターの本名)は王座を退いた。つまり...

アクアマン:私こそが、アトランティスの王だ!
新たな王の威光にひざまずくアトランティスの兵たち。
そんな兵たちに新王アクアマンは命令を下す。
アクアマン:地上人は敵ではない。今こそ彼らと協力しトレンチに立ち向かうのだ。
:我に続け!

アトランティス軍と協力し、トレンチに立ち向かうリーグの面々。
オーシャンマスター:今となっては、兄上は私の王でもあります。
オームも自らの矛でアクアマンに加勢する。
しかし、凶暴なうえに数の多いトレンチに連合軍は徐々に押されていく。
そんななか、戦争の引き金をひいた張本人であるヴォルコが、アクアマンの前に進み出て恭しく王錫を差し出す。
ヴォルコ:奴らを手なずけるためにお使いください。
:お許しいただけないのは判っております。
:しかし、こうでもしなければ、貴方は王になることを決心しなかった。。
アクアマン:全ては私を玉座に戻すための行いだというのか。何人死んだと思っている!
ヴォルコを叩きのめしたアクアマンは、王錫の力を用いトレンチを海溝へと押し戻す。
見事トレンチを撃退したアトランティスとジャスティスリーグの連合軍。
しかし、彼らに待っていたのはつらい決断であった。
アクアマン:ヴォルコを王宮につれていき尋問しろ。
アトランティス兵:判りました。そして、王...ではなくオームの処遇は?
アクアマン;奴は地上に残らなければならない。
オーシャンマスター:何故ですか?私は王位を兄上に譲ったのに...
アクアマン:すまない。お前が王位を譲ったせいで、お前は"外交特権をもつ他国の指導者"ではなくなってしまったのだ。
:よってこの国の法で裁かざるをえない...

オーシャンマスター:私はただ我らの臣民を守っただけです。それでも私をこの地上に残すというのですか!
アクアマン:本当にすまない...
数日後、超人犯罪者収容所ベルレーヴの独房。
そこに収監されたオーシャンマスターが呟く。
オーシャンマスター:外に誰かいるのか?すまないがまた喉が乾いてしまった。
:それと兄上を呼んでくれ...
しかし、その声にこたえる者はいない。
オーシャンマスター:頼む。兄上と話をさせてくれ。
:私はこの世界では生きられない...
場所は変わって、アクアマンの家。
アクアマンが荷造りをしている。妻のメラはその様子を寂しげに見つめている。
メラ :お願い。行かないで。
アクアマン:すまない。どうしても行かなければならないんだ。
:2度とアトランティスと地上の衝突を起こさないためにも、王としての責務を放棄することはできないんだ。
:君の方こそ、一緒に来てはくれないのか?
メラ :私が戻れない理由は知っているでしょ...

そのまま、独り寂しく海へと去っていくアクアマン。
地上から彼を見送るのは最愛の妻メラと1匹の犬のみ。
【エピローグ】
バットマン:新メンバーを加えるべき時が来たようだ。
グリーンランタンに続き、2人目の脱退者をだした現状に、遂にバットマンがメンバーの前で宣言する。
そのころ、リーグのこれまでにない弱体化を狙い、2つの勢力が動き出しつつあった。
勢力の1つは米国政府。政府高官であるアマンダはトレバー大佐に話しかける。
アマンダ・ウォラー:アトランティスの攻撃は、私たちの計画を勧めるうえで格好の援護射撃になったわ。
:世間はリーグを疑いつつある。彼らは新たなチームを望んでいるのよ。

一方...
謎の男 :…機は熟した。
:早速メンバーをあつめなければ...
:まずはスケアクロウに声をかけるとしようか。

******************
…ってアクアマン酷くないですか?
散々「アトランティスの法は地上では通じない!」と言っておきながら、最終的にはオーシャンマスターを地上の法で裁くところに、なんというか矛盾を感じてしまいます。
おそらくこれをきっかけに、オーシャンマスターはアクアマンの宿敵への道を歩み始めるのだと思いますが、ブラックマンタの時と同じくそれって結局はアクアマンの自業自得なのでは?
まぁそれはそれとして、今回のオーシャンマスターのキャラは、単に権力欲に取りつかれているわけではなく、あくまで「アトランティスの民のため」という気持ちを行動原理の根幹にしていて、非常にかっこいいですね。
自分は彼やシネストロのような「一本筋の通った」ヴィランが好きなので、すっかり気に入ってしまいました。
(それだけにラストのアクアマンの行動は…)
そしてDCの夏のイベント"トリニティ・ウォー"を控え、"トリニティ"が何を意味するのかもだんだん見えてきましたね。
ただ、パンドラ、ファントムストレンジャー、クエスチョンのいわゆる"トリニティ・オブ・シン"の動きがまだよく見えないのですが、彼らが今回のイベントで果たす役割も気になります。
(ファントムストレンジャー誌を読んだらもうちょっと何かわかるのかな?)
【宣伝】
前にも書きましたが、リランチ後のアクアマンは、ホントに面白いです。
多くのアーティストが「いまストーリーと画が一番ノッている作品」とあげるだけあります。
今回のクロスオーバーででてきた"トレンチ"との戦いを描いたのが、TPBの1巻、キーアイテム"王錫"をめぐる攻防がTPBの2巻になります。
目に付く翻訳本は以下の通り。
個人的には、「スーパーヒーローが現実にいたとしたら」をテーマにしたアースワンシリーズが気になります。
アクアマン #16
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:ポール・ペルティエ)
ニュースキャスター:リーグが消息を絶つ直前、アクアマンが彼らと争っていることが確認されています。
:あの場で何が起ったのか?我々には推測しかできません。
:しかしアクアマンが、アトランティス側に付いていることは明白でしょう。
:リーグに迎え入れられた当初から、アクアマンの計画は既に始まっていたのです!

ニュースでは、アクアマンがアトランティス軍を退かせるために仕方なくとったリーグへの敵対行動が、大々的に報道されていた。
一方、アトランティス軍に捕まったリーグのメンバー。
彼らは「罪人の苦しみが少しでも続くように」と水圧対策がされた棺桶に閉じ込められ、深海の底に沈められていた。
水棲人であるアクアマンは何とか棺桶を脱出することに成功するが、まわりの状況を見て絶句する。
彼らが沈められた先は、以前戦った肉食半漁人"トレンチ"の棲み処であったのだ。

決死の覚悟で"トレンチ"の群れと戦い勝利するアクアマン。しかし彼はあることに気がつく。
アクアマン:おかしい奴らの数が少なすぎる、もしここにいないとしたら、奴らは何処へ行ったのか。。。
そのころ、突如地表に現れアトランティスと地上人の区別なく襲いかかる、トレンチの群れ。
彼らはアトランティス最強の秘宝"王錫"によって操られていたのだ。
王錫に操られたトレンチがアトランティス軍も襲う。つまりは王錫はオーシャンマスターは持っていなかったのだ。
(ちょっと補足すると、アクアマンの宿敵ブラックマンタは何者かに雇われた上で王錫を探しだしており、アクアマンはそれが弟のオーシャンマスターことオームでないかと疑っていました。)
その時、A.R.G.U.S.のコンピュータがこの戦争の引き金となった、ミサイル誤射事件の犯人を割り出す。
『ミサイルの誤射によってアトランティスと地上を争わせ、両軍をトレンチで一網打尽とする。』
今回の事件の全てを裏から操っていた人物、それは。
アクアマンの忠臣ヴォルコであった!
(って、あまりこのブログでこの人についてフォローしてないですね。
まぁそういう人がずっと出てたんです。)
ジャスティス・リーグ #17
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:アイヴァン・レイス)

ザターナ:ファイヤーストーム!いったい何をしてるの。
ファイヤーストーム:水を水蒸気に変えているんだ。
ブラックキャナリー:そのせいで視界は狭まるし、こっちは窒息する寸前よ!
ファイヤーストーム:ごめん!そんなつもりじゃ...
アトランティスvsジャスティスリーグ(の候補者たち)との戦いは、突如乱入したトレンチたちにより混乱の極みにあった。
アトランティス兵:王よ!「肉喰らい」どもが海溝より這い上がってきた模様です。
オーシャンマスター:兄上め、他の海生動物同様、彼らを操る術も見つけたのか。
:しかし幸いなことに、兄上の地上での同盟軍は、錬度が低く連携も全くできていない。
:Eデヴァイス(大陸破壊爆弾)の設置準備さえできれば...
そんななか、ブームチューブの閃光と共に援軍に現れたジャスティスリーグ本隊とアクアマン。
アクアマンは、そのままオーシャンマスターに襲いかかり、一騎打ちに持ちこむ。

オーシャンマスター:あの深海を脱し、トレンチを支配下に置くとは、さすが兄上。
:私個人は兄上の生還を喜んでいる。がしかし、私には王としての義務がある。
:兄上を地上人同様、敵として扱わねばならんのです。
アクアマン :ミサイルをアトランティスへ撃ち込んだのは人類ではない、ヴォルコの仕業だ!
:一緒に立ち向かえば、トレンチを退散させることができる。
:良き王として、兵に休戦を命令するんだ!

オーシャンマスター:兄上の忠実なる従者であったヴォルコが、兄上を裏切ったとでも?
:私を見くびらないでいただこう。
:仮にそれが事実であれ、それは地上世界が害毒そのものであることの証左に過ぎない。
:地上世界の穢れが、ヴォルコと兄上の精神を冒したのだ。
:思い返せば私の人生の目的は、常に兄上を救うことだった。
:子供のころ、地上人に囚われた兄上がいると知った時、
:地上世界の恐ろしさを聞かされて育った私は、兄上の事を思いむせび泣いた。
:私は守護兵に「兄上を助けてあげて」と懇願したが、彼らを地上へあがることをためらい、私の願いを拒否した。
:私が王位を継いだ理由、それは精強な軍を作り上げ、兄上を地上世界から助け出すためだった。
:しかし、計画を実行に移す前に、兄上は自らアトランティスに戻ってきた。
:あの晩、私は再び泣いた。なぜなら兄上を愛していたからだ。
:にも関わらず、兄上の愛は常に地上世界に対してのみ注がれている。
:それが、貴方の弟や母上、全ての臣民を裏切ることだとしても!
:(部下に向かって)さあ、爆弾を軌道しろ!
しかし、爆弾は起動しない。リーグのメンバーがいち早く爆弾を確保していたのだ。
アクアマン:弟の存在を知った私は、自分が孤独ではないと知り嬉しかった。
:にもかかわらず私は孤独だった。真のリーダーとは常に孤独でなければならない。
:それこそが私は王冠を求めぬ理由なのだ!
:しかし、そういっている場合ではなさそうだ。さぁ!私に王座を譲るんだ!
オーシャンマスターを打ち負かし王権の委譲をせまるアクアマンと、それをビルの屋上から満足そうに見下ろすヴォルコ。
オーシャンマスター:…わかった、譲る。
アトランティス兵 :王が倒された!アクアマンを殺せ!
アクアマン:私を殺す?オーム(オーシャンマスターの本名)は王座を退いた。つまり...

アクアマン:私こそが、アトランティスの王だ!
新たな王の威光にひざまずくアトランティスの兵たち。
そんな兵たちに新王アクアマンは命令を下す。
アクアマン:地上人は敵ではない。今こそ彼らと協力しトレンチに立ち向かうのだ。
:我に続け!

アトランティス軍と協力し、トレンチに立ち向かうリーグの面々。
オーシャンマスター:今となっては、兄上は私の王でもあります。
オームも自らの矛でアクアマンに加勢する。
しかし、凶暴なうえに数の多いトレンチに連合軍は徐々に押されていく。
そんななか、戦争の引き金をひいた張本人であるヴォルコが、アクアマンの前に進み出て恭しく王錫を差し出す。
ヴォルコ:奴らを手なずけるためにお使いください。
:お許しいただけないのは判っております。
:しかし、こうでもしなければ、貴方は王になることを決心しなかった。。
アクアマン:全ては私を玉座に戻すための行いだというのか。何人死んだと思っている!
ヴォルコを叩きのめしたアクアマンは、王錫の力を用いトレンチを海溝へと押し戻す。
見事トレンチを撃退したアトランティスとジャスティスリーグの連合軍。
しかし、彼らに待っていたのはつらい決断であった。
アクアマン:ヴォルコを王宮につれていき尋問しろ。
アトランティス兵:判りました。そして、王...ではなくオームの処遇は?
アクアマン;奴は地上に残らなければならない。
オーシャンマスター:何故ですか?私は王位を兄上に譲ったのに...
アクアマン:すまない。お前が王位を譲ったせいで、お前は"外交特権をもつ他国の指導者"ではなくなってしまったのだ。
:よってこの国の法で裁かざるをえない...

オーシャンマスター:私はただ我らの臣民を守っただけです。それでも私をこの地上に残すというのですか!
アクアマン:本当にすまない...
数日後、超人犯罪者収容所ベルレーヴの独房。
そこに収監されたオーシャンマスターが呟く。
オーシャンマスター:外に誰かいるのか?すまないがまた喉が乾いてしまった。
:それと兄上を呼んでくれ...
しかし、その声にこたえる者はいない。
オーシャンマスター:頼む。兄上と話をさせてくれ。
:私はこの世界では生きられない...
場所は変わって、アクアマンの家。
アクアマンが荷造りをしている。妻のメラはその様子を寂しげに見つめている。
メラ :お願い。行かないで。
アクアマン:すまない。どうしても行かなければならないんだ。
:2度とアトランティスと地上の衝突を起こさないためにも、王としての責務を放棄することはできないんだ。
:君の方こそ、一緒に来てはくれないのか?
メラ :私が戻れない理由は知っているでしょ...

そのまま、独り寂しく海へと去っていくアクアマン。
地上から彼を見送るのは最愛の妻メラと1匹の犬のみ。
【エピローグ】
バットマン:新メンバーを加えるべき時が来たようだ。
グリーンランタンに続き、2人目の脱退者をだした現状に、遂にバットマンがメンバーの前で宣言する。
そのころ、リーグのこれまでにない弱体化を狙い、2つの勢力が動き出しつつあった。
勢力の1つは米国政府。政府高官であるアマンダはトレバー大佐に話しかける。
アマンダ・ウォラー:アトランティスの攻撃は、私たちの計画を勧めるうえで格好の援護射撃になったわ。
:世間はリーグを疑いつつある。彼らは新たなチームを望んでいるのよ。

一方...
謎の男 :…機は熟した。
:早速メンバーをあつめなければ...
:まずはスケアクロウに声をかけるとしようか。

******************
…ってアクアマン酷くないですか?
散々「アトランティスの法は地上では通じない!」と言っておきながら、最終的にはオーシャンマスターを地上の法で裁くところに、なんというか矛盾を感じてしまいます。
おそらくこれをきっかけに、オーシャンマスターはアクアマンの宿敵への道を歩み始めるのだと思いますが、ブラックマンタの時と同じくそれって結局はアクアマンの自業自得なのでは?
まぁそれはそれとして、今回のオーシャンマスターのキャラは、単に権力欲に取りつかれているわけではなく、あくまで「アトランティスの民のため」という気持ちを行動原理の根幹にしていて、非常にかっこいいですね。
自分は彼やシネストロのような「一本筋の通った」ヴィランが好きなので、すっかり気に入ってしまいました。
(それだけにラストのアクアマンの行動は…)
そしてDCの夏のイベント"トリニティ・ウォー"を控え、"トリニティ"が何を意味するのかもだんだん見えてきましたね。
ただ、パンドラ、ファントムストレンジャー、クエスチョンのいわゆる"トリニティ・オブ・シン"の動きがまだよく見えないのですが、彼らが今回のイベントで果たす役割も気になります。
(ファントムストレンジャー誌を読んだらもうちょっと何かわかるのかな?)
【宣伝】
前にも書きましたが、リランチ後のアクアマンは、ホントに面白いです。
多くのアーティストが「いまストーリーと画が一番ノッている作品」とあげるだけあります。
今回のクロスオーバーででてきた"トレンチ"との戦いを描いたのが、TPBの1巻、キーアイテム"王錫"をめぐる攻防がTPBの2巻になります。
目に付く翻訳本は以下の通り。
個人的には、「スーパーヒーローが現実にいたとしたら」をテーマにしたアースワンシリーズが気になります。
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