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最近のDCユニバース(ビーストワールド、グリーンアロー)

最近のDCユニバース(ビーストワールド、グリーンアロー)

【ビーストワールド誕生】
解散したジャスティスリーグに代わり地球の守護者の中心となったタイタンズ。
次世代ヒーローである彼らの資質が試される時は、ある日突然訪れた。
星々を喰らう宇宙生物ネクロスターが、地球に襲来したのだ。

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タイタンズの指示の下でこれを迎撃に出るヒーローたちであったが、ネクロスターはスターファイアの故郷タマラン星の歴史書で"征服者"として怖れられてきた伝説の魔獣。さしものヒーローたちも苦戦を強いられる。

しかしそんな中、タイタンズのムードメイカー、ビーストボーイが起死回生の作戦を決行する。
あらゆる動物に変身可能なその能力を使い、ネクロスターの天敵、タマラン星の歴史書に刻まれたもう一匹の"征服者"スターロに変身を試みたのだ。

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大陸サイズの巨体の隅々にいきわたるように、自身の精神をギリギリの状態まで引き延ばしながらスターロへと変身したビーストボーイは、見事ネクロスターを撃退。こうしてタイタンズは、自分たちがジャスティスリーグの穴を埋める存在であることを証明したのだ。
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しかしその瞬間、ビーストボーイの前に予想だにしなかった敵が現れる。その敵とは『ラザラスプラネット』事件で現れた謎の魔術師Dr.ヘイト。

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彼は、極限までに薄まったビーストボーイの精神に最後の一押しを加え、ビーストボーイの精神を消し去る。
そして、そのあとに残されたのは、理性の消え去った緑色の巨大なスターロであった。

本能に従い世界中に幼体をばらまくスターロ。人々の精神を乗っ取るスターロと、あらゆる獣に変身するビーストボーイの能力が奇妙に融合したその幼体に襲われた人々は次々と獣人へと変貌していく。
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そして誕生する、ライオン・ブラックアダムや
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狼バットマン。
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かくして、一夜にしてこの世界は獣人たちが闊歩する世界"ビーストワールド"となったのだ……


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というわけで、今回はイベント『ビーストワールド』をきっかけに大きく動き出した最近のDCユニバースの状況を、説明していきます。
(と、この普段ではいれないであろうタイミングで注釈を入れているのは、この後はいきなりビーストワールドが終わった時点に話が跳ぶから。)

【ビーストワールド解決】
タイタンズたちの活躍により、世界は多数の犠牲を出しながら辛くも平穏を取り戻した。
しかし、この状況を快く思わない人物がいた。アマンダ・ウォラーである。
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兼ねてより、何の権限も信任プロセスも経ていない超人たちが、自らの力だけを根拠に気ままに"ヒーロー活動"を行うことに強い不満を抱いていた彼女にとって、今回の一件は彼女の疑念の証左であり、その活動を次の段階に進める格好の機会であったのだ。

全世界に中継をつないでカメラの前に立ったアマンダ・ウォーラーは、世界中の人々に語り掛ける。
彼女のメッセージは明確。
・今回の事件は全てタイタンズのビーストボーイが引き起こしたこと
・経験豊かなジャスティスリーグと違い、タイタンズは無軌道な若者たちの集団であること
・事件の対処のために各国が派遣したドローン部隊はサイボーグによって破壊されたこと
 (この場合の"対処"とは獣人化した市民の殺害です)
の3点。
つまりアマンダ・ウォラーは、タイタンズが地球を守る能力を持たないばかりか、
自分たちの意に沿わない世界のリーダーたちの決定を、力で反故にするならず者集団であることを世間に説いたのだ。

世界中の人々にヒーローたちへの疑念を吹き込んだ彼女は、返す刀で地球の主導権を再び人民の手に取り戻すことを約束、その中心となる組織B.O.S.の立ち上げを宣言する。
かくしてかつてヒーローたちの正義の象徴であった建造物、ホール・オブ・ジャスティスは、アマンダ・ウォラーの権力の象徴"ホール・オブ・オーダー"となったのだ。
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【グリーンアロー潜入】
そんなある日、誕生したばかりのアマンダ・ウォラーの鉄壁の城に、密かに潜入する影があった。
直前のジャスティスリーグの主要メンバーであったグリーンアローである。
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彼の目的はもちろんこの施設の主、アマンダ・ウォラーであった。
生き別れとなったロイが、アマンダ・ウォラーの手駒となっていると聞いたオリーは、真実を確かめるためにウォラーとの直接対決に出たのだ。

リーグ在籍時代にバットマンのやり口を見習い、密かに基地に作ったセキュリティホールを用いて、ホール・オブ・オーダーの最深部へと突立つしたオリーは、だがしかし、ウォラーが別アースを巡って集めた彼女の側近たちにつかまってしまう。
バットマンによって設計された尋問室でウォラーの面前に立つオリー。
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ウォラー:私に会いたいのならば、事務所に電話してアポを取ればいいだけなのに
あっさりとオリーの拘束を解くウォラー。
意外な行動に驚き立ち尽くすオリーに対して、ウォラーは彼とロイの放免を報酬にある仕事を持ち掛ける。

仕事の内容は、サンクチュアリへの侵入とデータの奪取。
つまりウォラーは、ヒーローたちのメンタルケア施設に蓄えられた、彼らのトラウマの記録の取得をオリーに依頼したのだ!
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というわけで、今回はここまで。
このように現在のDC世界では、『インフィニットフロンティア』以降、暗躍し続けていたアマンダ・ウォラーがついに本格的な活動を開始。
ヒーローたちの善性を信じず、世界の防衛構造を超人から一般人へと取り戻そうと画策する彼女が、ヒーローたちが自分の弱さや傷を吐き出す場所であるサンクチュアリを狙い、そこで得た秘密を使いヒーローたちを神のように妄信する市民の目を覚まさせようとするのは、かなり納得感があります。
(というか正直、超大好きな『ヒーローズ・イン・クライシス』の設定が再び取り上げられるのがシンプルにうれしいです)


また、一連のアマンダ・ウォラーの物語は、夏の大型イベント『アブソリュート・パワー』へとつながっていることが予告されています。
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『アブソリュート・パワー』は、アマンダ・ウォーラー、クイーン・ブレイニアック、ズー・イン・アールの3人の同盟が物語の中心となるらしいのですが、クイーン・ブレイニアックといえば現在の『スーパーマン』誌のメインヴィラン、ズーインアールは『バットマン』誌のメインヴィラン。
そういう意味でこのイベントは、現在のDC世界全体を巻き込む大きなイベントになることは間違いないでしょう。

正直イベント『デスメタル』以降、世界全体の大きなストーリーラインがなくなり活力を失っていたDC世界ですが、ここにようやく"大きな流れ"が生まれてきたように思えます。

本当か嘘か、「DCが"DC版アルティメットユニバース"を企画しており、スコット・スナイダーがその立ち上げに関与する※」という噂もあったりしますし、しばらくはこの流れに乗っかってみようかなと思っています。

※本当に噂ですが、"根も葉もない"とはいえない証言もあったりします。
ここら辺については、
 ポッドキャスト版アメコミ放浪記:第29回.「DCが世界を一新する?」事実ベースで噂を解説
で紹介していたりするのでよろしければどうぞ(はい。宣伝です。)

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最近のバットマン

最近のバットマン
(作:チップ・ズダスキー、画:ホルヘ・ヒメネス他)

久しぶりの更新になります。
最近は、ポッドキャストの方に手いっぱいで、ブログの方の更新がおろそかになっていました。

今回は、『【第23回】最近のバットマンの紹介、左利きのアメコミキャラっている?』で話した内容をベースに、新展開を迎えたバットマン誌の現状を整理します。


【ゴッサムウォー終結】
先日完結したイベント『ゴッサムウォー』。
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このイベントの中で、キャットウーマンは刑務所にて築いた人脈を元に犯罪者ギルドを設立。
自らの泥棒の技術と高い職業倫理をゴッサムのチンピラたちに叩き込むことで、強盗やヴィランの手下など、他人と自分の命を危険にさらすことしか生きる術を知らない貧者たちを、大富豪や美術館などを専門にした"怪盗"に仕立て上げ、ゴッサムから流血沙汰を伴う凶悪犯罪を一掃することに成功する。

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("手下"がいなくなったことで、大物ヴィランたちの犯罪も激減。こちらはその対策会議の様子)

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ナイトウィングやバットガールらゴッサムの守護者たちは、"凶悪犯罪発生件数の激減"という圧倒的なファクトを突き付けられた結果、口座に唸るほど資産を持つ大富豪の家財を狙う元チンピラたちと戦うことを躊躇。消極的にキャットウーマンの行為を是認する形になってしまう。
とりわけ自らも犯罪しか生活の術のない少年期を送ったレッドフードは、ゴッサムの食い詰め者たちに強く共感を示し、自らも教官として組織に参加することになる。

一方バットマンだけは「あらゆる犯罪は犯罪である」とかたくなにキャットウーマンの活動を断固拒否。
代替案なくキャットウーマンの組織を止めることが無辜の市民の流血や死に繋がるとわかりながら、ゴッサムを自分の下に取り戻すために独り自警活動を続け、結果的に自らのファミリーと対立することとなる。

とりわけレッドフードとは激しく対立。
「ジェイソンに犯罪や自警行為と距離を置いたよりよい人生を与えるため」を口実に、拉致したレッドフードの精神操作を敢行。
レッドフードが荒事などで興奮した際、激しい恐怖に見舞われ身がすくむよう暗示をかけたのである。
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しかしジェイソンは、我が身がどのような状態であれ人々を護ることをやめるような男ではない。結局バットマンが埋め込んだ暗示は、彼を荒事から遠ざける役には立たず、ただ危険な状態に陥った時にジェイソンのパフォーマンスを下げ彼の命を危険にさらすだけの行為であったのだ。

この非人道的とすら言える行いに、ファミリーとバットマンの関係は完全に破綻。
ヴァンダルサベッジの介入によりキャットウーマンの企てが破綻した後も、関係が修復されることはなかった。
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しかし、バットマンはそんな状況を意に介した様子はなかった。むしろ、これで再びゴッサムが自分だけの街なったといわんばかりに、孤独な自警活動に没頭していく。

【ズー・イン・アールのバットマン軍団】
バットマンのこのようなかたくなで酷薄な態度には理由があった。
ゴッサム・ウォー以前から、ブルース・ウェインの心の中ではある戦いが繰り広げられていたのである。
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戦いの相手はズー・イン・アールのバットマン。ブルースが自分が精神攻撃を受けたときに備えて自ら生み出した、第二の人格である。

本来は通常のバットマンと同様の性格となるはずだったズー・イン・アール。しかしその人格にはブルースが想定していなかった異物が混在していた。その異物とはジョーカー。第二人格を生み出すための瞑想期間中にジョーカーと戦いその狂気にさらされたことにより、バットマンより暴力的で、バットマンより強迫観念にかられたズー・イン・アールのバットマンが誕生したのである。

バットマンに不測の事態があった時のバックアップとして、ブルース・ウェインの心の中で眠り続けていたズー・イン・アールに転機が訪れる。
フェイルセーフとの戦いに敗れたバットマンが多次元宇宙に跳ばされた際、ズー・イン・アールはブルース・ウェインの知覚を通して初めて多次元世界のバットマンたちに触れたのだ。
多次元世界の中で新たなバットマンと出会う度に分裂していくズー・イン・アール。

誰よりも奇天烈なガジェットを駆使するアダム・ウエスト版ズー・イン・アール、強酸などダークな武器を使うことをいとわないキートン版ズー・イン・アール……
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かくしてブルース・ウェインの精神世界には、マルチバースのズー・イン・アール軍団が形成されたのだ。
数の力を得たズー・イン・アールたちの次なる目標。それは、ファミリーの絆や犯罪者への同情といった無駄な感情にうつつを抜かすブルース・ウェインの肉体を乗っ取り、バットマンの唯一にして無二の目的"犯罪の消えたゴッサム"にまい進することである。


【新たな仲間】
ズー・イン・アール軍団に半ば肉体を乗っ取られ、ファミリーとの絆を失ったバットマン。
しかし、彼には犯罪と戦う新たな仲間がいた。

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その仲間とはリドラー。
ゴッサム裏社会のライバルたちの一掃を目論むリドラーと、リドラーからもたらされる情報を必要とするバットマン。いつか相手の寝首をかくことを目論み、相手も同じことを目論んでいることを知っている二人の奇妙な共闘関係は、いびつながら一定の成果を見せていた。

そんなある日、リドラーはバットマンにとっておきの情報をもたらす。
"ジョーカーは実は3人いる"。
もったいぶったリドラーの態度とは裏腹に、バットマンは「そんなことは既に知っている」とすげない反応。
そう、ジョーカーの正体が3人いるという情報は既に"神の椅子"メビウスチェアの力によってバットマンは知っているのだ。
そんな中、しばらく世界中を飛び回っていたジョーカーが、再びゴッサムへと帰還する…
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(ちなみにジョーカーが3人いることをバットマンが知ったのはイベント『ダークサイドウォー』でのこと。ここら辺の記事を参照)

*****************
というわけで、今回はバットマンの現状の紹介でした。
今後、この"3人のジョーカー"が1つの話のポイントとなりそうなのですが、ご存じの通りこの話はジェフ・ジョーンズの『スリージョーカーズ』によって解決済み。ただ、どうもDCはブラックレーベルで発売された『スリージョーカーズ』を正史外の物語としたうえで、改めて正史世界でこの謎に取り組むつもりのようです。
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かなりの力技であることは否めませんが、個人的には割と竜頭蛇尾で終わってしまった感のある"3人のジョーカー"の物語を、仕切り直してくれるのは嬉しかったりして……

【宣伝】
マーベルの近刊でおすすめなのは『X-MEN:ヘルファイア・ガラ』。『ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・X』の大ヒット以降、再びマーベルのトップフランチャイズに返り咲いたX-MEN系列の隆盛を誇るかのような、クラコアの国を挙げてのお祭り騒ぎを描いた本作。今後のX-MEN系列の転機となる物語でもあるので必見です。
また同じくX-MEN系列の転機となる作品が『インフェルノ』。こちらはモイラが久しぶりに登場し、クラコア建国の真実が明かされる『ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・X』の直接の続編となります。
また『アイアンマン2020:ロボット・レボリューション』は、トニー・スタークが自身がある意味アンドロイドであることを世間に明かしたことに端を発するマーベル界のロボット総登場イベントの翻訳。ここら辺の記事で紹介しています。


DCは『ダークナイツ:デスメタル』に続くDCの大型イベント『インフィニット・フロンティア』が発売。
あと知らなかったんですけれど、インターブックス社による『サンドマン』の再販って、アマゾンでも買えるんですね。
アメコミ界だけにとどまらない、この50年の幻想文学の歴史を語るうえでも欠かせないド名作。今回は最後まで翻訳されてほしいものです。

ワンダーウーマン#800

ワンダーウーマン#800
(作:トム・キング他、画:ダニエル・サンペーレ他)

今から20年後の未来。
アマゾン達の暮らすパラダイス、セミッシラの浜辺に、2人のヒーローはいた。
スーパーマンことジョン・ケントと、バットマンことダミアン・ウェインである。

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偉大なる父の名前のみならず、父たちが果たしていたヒーローコミュニティの中心としての役割を担うまでに成長した2人は、何をするでもなく、浜辺に佇んでいた。

ダミアン:遅いな
ジョン:彼女が遅いのはいつものことだろ。いま月面まで確認したけど何処にいるのやら……


???:やらなきゃいけないことは山積みなのに、なんで空を眺めてぼさっとしてるの?
まったく、男の子に何かさせるのって、これだから大変。

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突然の現れたのは19歳になるワンダーウーマンの娘、トリニティ。
あっけにとられるジョンとダミアンを尻目に、トリニティはつかつかと先を進み始める。

トリニティ:目的地の洞窟は、太陽の光の反射で開く魔法がかけられてるの。
2人が知ってるか知らないけれど、実は太陽ってのは動いてて、そうなると時間は限られているってこと。
それとも、そうやって浜辺で待ってる?
別に怖気づいても恥じゃないよ? ただ2人が隠れるための穴を掘ってあげる時間はないから、それは自分たちでお願いね。
大丈夫!2人ならそれくらい自分でできるって。


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息つく間もなくまくしたてるトリニティにあっけを取られ、顔を見合わせる"ワールドファイネスト"。
ダミアンはやっとの思いで愚痴をこぼす。

ダミアン:彼女がこうなったのは、お前が甘やかしたからだからな。
ジョン:キラークロックとの戦いに5歳の彼女を連れて行くのを止めたことをいってるならば、それは"甘やかし"じゃない。
ダミアン:じゃあ何か? 一晩中、家でベビーシッターをするべきだったって言いたいのか?
ジョン:それがまさに、君の父さんとの約束だっただろ!


3人が集まった目的、それはセミッシラに存在するアマゾンたちの監獄であった。
痛み、技、名誉。侵入者を拒むための3つの試練を、1つずつ乗り越えていく、3人の新世代ヒーロー。

その最深にたどり着いたトリニティは、この監獄の唯一の囚人との面会を果たす。
"陛下"と呼ばれるその男に、話しかけるトリニティ。
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トリニティ「あなたが、良いことを知っているって聞いたんだけど。」
謎の男「余は確かにあの場にいた。戦争のさなか、軍隊に囲まれ、そなたの母君と……そして父君もいた。そなたが生まれるまさにその瞬間に。」
トリニティ「話しなさい。もう謎や仄めかしにはうんざり。母さんは私には決して話さないと決めてる。だからあなたに話させることにしたの」
謎の男「そうしゃちほこ張るな、トリニティよ。そなたの母君には恨みがある。この悲劇を話すこと以上の復讐が他にあろうか?」
謎の男「それでは始めるとしよう。アメリカが死に、驚異(Wonder)が生まれる物語……すなわち彼女が私を打ち倒す物語を」
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*********************************
というわけで、久しぶりの更新は今度始まるトム・キングの『ワンダーウーマン』誌のプロローグとなる物語の紹介でした。
トム・キングの談話によれば、今回の物語は、DC世界の"現在"から20年後の物語で、この時点でトリニティは19歳になっているとのこと。
つまり、トム・キングの『ワンダーウーマン』は、ダイアナの妊娠と出産に関する物語といえそうです。
(とはいえ、トリニティがダイアナの実子ではなかったり、聖なる泥をこねて作られた存在の可能性も十分にありますが)

またSNSでの同氏の投稿から察するに、大人になったジョンやダミアンの出番もこれだけではなさそうなので、物語は現在と20年後を行き来するような形式になりそうで、かなり"いい性格"に育ったトリニティの活躍もまだまだ読めそうなので一安心です。

既に明かされている『ワンダーウーマン』の粗筋によれば、物語は謎のアマゾン族が起こした大事件が原因で、アメリカ国内でのアマゾン排斥運動が高まっていくとのこと。
その流れの中で、ダイアナ以外のアマゾンの戦いを描くスピンオフ『アマゾンズ・アタック』も予告されています。
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物語がアメリカvsアマゾンの構図になるとすると気になってくるのが、プロローグに登場した謎の男の正体ですよね。

アメリカという存在自体の象徴として登場した彼のことをトリニティが"陛下(Your Majesty)"と呼んだときは、冗談めかして大仰な言葉遣いを選んだだけで、その正体は大統領となったルーサーやトレバーあたりなのかなと思っていたのですが、この記事を書くために再読していると、そうではないことに気が付きました。
この男性は一人称として”I”ではなく"We"、いわゆるRoyal Weを使っており、自らも王であることを自認してるんですよね。

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(他はともかく、ここで"We see."と発言するのは、Royal We以外ではありえない。……と私は理解しました)

そうなると、サンドマンにも登場した実在の(自称)アメリカ初代皇帝ジョシュア・ノートンくらいしか思い浮かばないのですが……
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いずれにせよ、元CIAの対テロ担当としてイラク入りをした経験を持ち、『シェリフ・オブ・バビロン』や『オメガメン』などでアメリカによる力の支配、いわゆるパクス・アメリカーナの裏側を描くような物語を書いてきたトム・キングの本領を発揮するような物語になる予感がビンビンしますね。


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前回、前々回の更新でも書きましたが、最近ポッドキャストを始めました。
大体、毎週更新で、その週の新刊やアメコミ関連のニュースをネタに15分前後の雑談をしていますので、よければ聞いてみてください。


邦訳の紹介ですが、マーベルでは『スパイダーマン:フルサークル』が刊行。様々なクリエーター陣がリレー形式で話をつないでいくお祭り企画なのですが、特筆すべきはその作家陣。
ライターで言えば、ジョナサン・ヒックマン(ハウス・オブ・X)、ニック・スペンサー(ヒドラキャップ)、ジェリー・ダガン(X-MEN)、アーティストでいばクリス・バチャロ、グレッグ・スモールウッド(ヒューマンターゲット)など、綺羅星のようなスターたちが参加しています。
また他には、最近はすっかりDCの顔となった感のあるトム・テイラーが描いた、電力を失い科学技術の基盤を失ったマーベル世界を描く『マーベル:ダークエイジス』や、名作との呼び声も高いチップ・ズダースキーの『デアデビル:ノウ・フィアー』なども販売予定です。



続いてDC関連では、ジョーカーウォー後の世界を描くバットマンの最新作『バットマン:カワードリー・ロット』と、ジェイソン・トッド率いるスーサイドスクワッドによるジョーカー狩りを描いた『スーサイド・スクワッド:ゲット・ジョーカー!』が発売。後者は英語がとにかく難しいブライアン・アザレロがライターという事で、原書で読むのをためらっていたので、ちょうどいい機会ですね。




プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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