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ダークナイツ・オブ・スティール #1-2

ダークナイツ・オブ・スティール#1-2
(作:トム・テイラー、画:ヤスミン・プットリ)

星々の遥か彼方に存在する惑星クリプトン。その崩壊を予見した科学者は、最愛の息子を守るため脱出ロケットを建造した。
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遂に訪れたクリプトンの崩壊の日、爆発する惑星から飛び立つロケット。
やがてロケットは緑豊かな惑星、地球に着陸する。

ロケットから現れたのは、科学者ジョー=エルと、着陸の衝撃で産気づいた身重の妻のラーラ。
そして彼らがたどり着いた地球は、剣と魔法、合戦と権謀が渦巻くファンタジー世界であった!
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……ということで、半年ぶりの更新となる今回は、今をときめく人気ライター、トム・テイラーとヤスミン・プットリによるファンタジー版ジャスティスリーグの紹介です。
以降はこの世界における3つの大国とその住人たちを紹介していきます。

【キングダム・オブ・エル】
クリプトン人であるジョー=エルが治める王国。

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元々はウェイン王家が治める国であったが、先王トーマスとその妻マーサが正嫡の子を残さないまま暗殺されたため、その遺言に従いトーマスが最も信頼し、半ば崇拝していた側近であったジョー=エルが新たな国王となった。
魔法に弱いという王族の体質上、国内では魔法が禁止されている。


[ブルース卿]
先代の女王マーサ・ウェインの私生児。
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先王トーマスとの間にできたのではない不義の子であるため継承権はなく、両親の死後はジョー=エルが後見人となり、王の近衛となった。
王家の人々の守護を誓っており、そのためには汚れ仕事をこなすことも厭わない。

そんな危険な任務をこなす日々の中で、たびたび絶体絶命の危機を経験するが、どんな状況であっても致命傷を負わない自分の悪運に疑問を抱いている。

[カル=エル王子]
エル王国の王子。宮廷のなかで屈託なく育ち、一緒に育ったブルース卿を兄弟のように慕っている。
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しかしブルース卿は、そんなカル=エルのことを命に代えても守るべき主君として、一歩引いた態度を崩さない。

[ロビンズ]
ブルース卿の従者である少年少女たち。隠密行動に特化した特殊な訓練を受けており、ブルースとその家臣であるアルフレッドの諜報活動をサポートする。

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左からリチャード、デューク、ジェイソン、ステファニー。
ティムは嵐の王国にて潜入活動中。

[ブルース卿の秘密]
そんなある日、ジョー=エル国王に呼び出され、人払いされた城のバルコニーを訪れたたブルース卿は、国王よりある秘密を打ち明けられる。その秘密とは、自身の出生についてであった。
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マーサの密通の相手、つまりブルースの父の正体とは、ジョー=エル国王その人であったのだ。
ジョー=エル国王は、自身の過ちによりマーサの名誉を傷つけ、ブルースに恥辱にまみれた少年期を与えてしまったことを謝罪。国民に全てを打ち明け、ブルースを第一位王位継承者とする腹積もりであることを打ち明ける。

自身の生まれとともに、自分がどんな致命的な状況でも傷一つ負わない理由を知り、狼狽するブルース卿。
しかし、その瞬間、何者かの手で放たれた"緑色の矢"がジョー=エルを射抜く。

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崩れ落ちる国王……父の身体を支えながらブルース卿は気が付いていた。
自分が今回も肉親の命を護れなかったことを、そして自分がジョー=エルの子であり正式な王位継承者であることを知る者は、自分以外にはもういないということを。

【アマゾニア】
女王ヒッポリタが治めるアマゾンたちの王国。
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その勇猛さで世界に知られ、魔法大国である嵐の王国とは、同盟関係にある。

[ダイアナ]
女王ヒッポリタの娘。
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平和を愛する博愛主義者でジョー=エル国王の暗殺によって大戦への道を歩み始めた世界に平和をもたらす道を模索する。

[ロイス・レーン]
アマゾニアに使える密偵。世界中を旅し、そこで集めた周辺諸国の動向をヒッポリタに伝えることを使命とする。

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ジョー=エル国王暗殺の報を伝えるために、アマゾニアに緊急帰還する。

[ザーラ]
ジョー=エルの娘。エル王国の王女だが、見聞を広げるために客人としてアマゾニアの宮廷に迎え入れられている。

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ダイアナ王女の恋人でもある。
(正史世界に於けるスーパーガール(カーラ)。正史世界とは異なりカル=エルの従姉ではなく妹であるため、名前が微妙に変わっているものと思われる。)

ロイスより父の訃報を聞いたザーラはショックを隠せず、何処かへと飛び立つ。

【嵐の国】
賢王ジェファーソンが治める魔法大国。
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[ジェファーソン国王]
嵐の国の国王。魔法の力で雷を自在に操り、才能あふれる2人の子供を溺愛している。

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参謀である予言者が下した「星々からやってきた我々によく似た姿の悪魔が、この世界を支配する」という予言が、エル家のことだと確信しており、暗殺者にジョー=エルの暗殺を密かに依頼。

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(こちらがジョー=エルの暗殺を指揮した男。その指輪と全身を包む光の色から"緑の男"と呼ばれている)

[コンスタンティン]
ジェファーソン王の参謀。ジョー=エルの宇宙船が飛来した日に、星から飛来する悪魔に関する予言を下したが、本人は「予言は予言。エル家のお歴々もそこまで悪い奴らじゃなさそう」と、暗殺には懐疑的。
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ジェファーソン国王に対して、臣下としての忠誠心以上の感情を密かに抱いている。

[報復]
ジョー=エル暗殺から数日後。ジェファーソン国王は、寝室を揺るがす爆音で目を覚ます。
音の出どころである、息子ジェニファーの寝室に駆け込むジェファーソン。
そこで彼が見たものは、息子を襲う1つの影、エル家の王女ザーラであった。

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ジェファーソン:息子から手を放すのだ、ザーラ。
ザーラ:それはいいアイデアだ、人間よ。

邪悪な笑みを浮かべてジェニファー王子を高空へと吊り上げたザーラは、そこから幼い王子を突き落とす。

息子が落下するさまもなす術もなく見つめるだけであったジェファーソンは、怒りに燃えて稲妻をザーラへと叩きつける。
しかし、ジェファーソンの渾身の魔法はザーラには何の手傷も負わすことはできなかった。
嘲りの笑みと共に飛び去って行くザーラの後に残されたのは、命を失った少年の亡骸と、最愛の息子を失った父のみ。

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この時、ジェファーソン国王の心はすでに決まっていた。
やはりエル家は人の皮をかぶった悪魔であった。今こそ古の同盟に頼り、アマゾニアと共にエル王国への進軍を開始する時がきたのだ。

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今回紹介した作品はこちら。
(3つ目は22年9月に発売予定の単行本)
新たに本作の前日譚となるスピンオフも発表されるなど、本国での人気ぶりもうかがえる本作。
ファンタジーながら非常に読みやすい現代英語なので、気になる方は是非。



続いては邦訳作品の紹介。
(久しぶりの更新のため、既刊、新刊問わず目についた商品から)
まずはDisney+のドラマが待たれるシーハルクを主人公とした『シーハルク:シングル・グリーン・フィメール』。マーベルのトップライターとして今をときめくダン・スロットの出世作であるとともに、シーハルクのキャラクターを新たな次元に押し上げた名作です。第4の壁を破ることができるシーハルクによる法廷コメディ!
次は可愛い絵柄が人気の日本人アーティスト、グリヒルによる『ソー&ロキ:ダブル・トラブル』。
ソーとロキがわちゃわちゃと喧嘩をしながら繰り広げるスラップスティックコメディである本作は『ダブル・トラブル』シリーズとして人気を博しており、『スパイダーマン&ヴェノム:ダブル・トラブル』も邦訳済み。



DCですが、こちらは映画『ブラックアダム』での登場が予定されているJSAを主人公とした『JLA/JSA:欲望と希望の狂宴』が発売済み。
ジャスティスリーグの先輩チームであるJSAがメインの作品が邦訳されるのは、おそらくこれが初めて。
ライターも、デイビッド・S・ゴイヤーとジェフ・ジョーンズという、今の時代に見ると信じられないような組み合わせです。
続いておすすめなのが、『バットマン:ザ・ワールド』。世界中のコミック作家とバットマンの共演という面白い趣向のコミックですが、キム・ジョンギやパコ・ロカといったコミックファンなら一度は名前を聞いたであろう大御所たちが参加しており、この1冊で日本とアメリカのみならぬ、世界中の様々なコミック文化に触れることができる面白い一冊です。
(日本からは時代劇系の劇画誌で活躍中の崗田屋愉一が参加)

また、長らく手に入らずプレミアがついていたミニョーラの『バットマン:ゴッサム・バイ・ガスライト』が再び発売するのもうれしいニュース。
19世紀末のゴッサムを舞台にバットマンと切り裂きジャックの対決を描いた本作ですが、なんと今回はその続編にあたる『マスータ・オブ・ザ・フューチャー』も初邦訳の上で、収録される予定です。

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最近のジョン・ケント(スーパーマン:サン・オブ・カル=エル#1-4)

最近のジョン・ケント(スーパーマン:サン・オブ・カル=エル#1-4)
(作:トム・テイラー、画:ジョン・ティムス)

今回は、キスシーンの画像が出回り話題となった『スーパーマン:サン・オブ・カル=エル』誌の紹介を通して、最近のジョン・ケントの状況を紹介していこうと思います。
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【なんでジョン・ケントって大人になってるの?】
まずジョンの件が話題になったときに、SNS上のアメコミ好きな人の間で一番多かった疑問がこちら。
『スーパーサンズ』など翻訳が多数出ていることもあり、ジョン・ケントといえば、10代前半くらいのイメージを抱いている人も多いですが、実は今の彼は18才程度。

何が起こったかというと、すべての原因はDCリバース期に謎の怪人Mr.オズとして暗躍していたジョンの祖父ジョー・エルです。
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彼は、自分の孫であるジョンにクリプトン人の生き残りにふさわしい見識を授けようと、自らの宇宙船で旅に出ることをジョンに提案。
クラークも、「息子の見聞を広げるためならば」とこの申し出を了承し、ジョンは祖父とともに宇宙旅行へと旅立つことに。

しかし、旅行中に巻き込まれた騒動により、ジョンは善悪逆転世界であるアース3に流れ着き、"悪のスーパーマン"であるウルトラマンによって監禁されてしまいます。そこで数年間を過ごした結果、ジョンは成人間近の青年となって正史世界に帰ってきたのです。

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(こちら帰還後初のダミアンとの再会シーン。ダミアンの「ずるいぞ」というセリフが面白い)

ちなみに、ジョンはこの後で未来へ赴きリージョン・オブ・スーパーヒーローズとしても活動しているので、こう見えてかなりの手練れです。

【ジョンの決意】
地球を離れる父に代わりにスーパーマンとなる事を決意したジョン。
 ※スーパーマンが地球を離れることになった経緯は、前回の記事を参照
しかし、世界最高のヒーローである父の名を継ぐことは容易な事ではなかった。
自身の活動について悩み始めたジョンは、この問題を相談できる唯一の友人、自分と同じく“世界最高のヒーロー”を父に持つダミアンの元を訪ねる。

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折しもダミアンは忍者軍団と格闘中。
しかし2人のスーパーサンズは、忍者との戦いを片手間にこなしつつ、ジョンの悩みについて語り合う。

ダミアン:忍者をパンチする事は簡単だ。
だが拳を振るう相手が気候変動や貧困、報道の自由の侵害となると……ちと面倒だ。

ただ言えることは、現状を全肯定して体制に使役する事は“ヒロイック”とは言い難い。ロイス・レーンの息子であるお前ならわかるだろ?
俺がヴィジランテをやっている理由もそれだ。
ジョン:でも、やり過ぎてみんなを怒らせたく無いんだ。


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ダミアン:あのなぁ世の中には何をやったって怒らずにはいられない奴らがいるんだよ。
問題はおまえ自身が、「何をやりたいか?」だろ?
もう、対症療法としてのスーパーマンはお終いだ。ジョン、お前は世界を根治するんだ。

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【ジェイ・ナカムラ】
というわけで、地球生まれのスーパーマンとして、新たな道を模索し始めたジョン・ケント。
そんなジョンは大学の初登校の日に、同じ大学に通う青年ジェイ・ナカムラの命を救い、友人となる。
(ちなみにこの事件のせいで、「カツラで正体を隠して大学へ通おう」というジョンの計画は、初日で失敗)
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ロイス・レーンを心の師と仰ぐジャーナリスト志望の青年であるナカムラは、世の不正を暴く独自の調査報道を仮面を被って配信するWebサイト“Truth”を運営者であった。

ナカムラは、ジョンが自ら救った難民の処遇改善を求めて抗議活動を行ったことで留置所に拘留された際、解放のために八方手を尽くす。
そのお礼のためにクラーク・ケント本人にケント家に招かれたナカムラだが、彼はケント家の玄関で急に固まってしまう。
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ナカムラ:君の母さんがロイス・レーンだってことを忘れてた……
恐れ多い!穴があったら入りたい!むしろ自らシャベルで穴を掘りたい!
ジョン:普通の人は父さんの前でそうなるんだけど。
ナカムラ:確かにクラーク・ケントは悪くない記者だ。でもロイスと比べてしまうと……
僕の部屋には彼女の写真が飾ってあるんだ。変な意味じゃなく。




ちなみに余談ですが、ニュースなどでは日系人と扱われがちなジェイ・ナカムラですが、厳密にいえば彼の出自は日本ではなく架空の独裁国家ガモラ出身となります。
イメージコミックス(ワイルドストーム)の伝統的悪役であるガモラ国ですが、今回気になって調べたところ、どうも90年代に初登場した時から日本系の文化の国として設定されていたようです。
当時の設定資料を見ると、九州と沖縄の間(!)に存在する島国で、地名にも"ITAMI Jungle"、 "DARAKU Mountain"、 "SHITAMACHI Ridge"など、いかにも(笑)な名前が並んでいます。
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そして、今回、ガモラ国からの難民を救助したジョンは、以前から国際社会で見て見ぬふりをされてきたガモラ国の圧政を社会問題化してしまったことで、ガモラの独裁者を真っ向から敵に回してしまったのだ。

その独裁者の名は、ヘンリー・ベンディックス!

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(いちおうここら辺の流れは、
ワイルドストームのファンに対しては「ガモラ国ってことでカイゼン・ガモラが出てくると思った?残念、ベンディックスでした!」
というどんでん返しになっているのですが、薄いファンである管理人には全くピンと来ず…)


****************************
というわけで、今回は新たな時代のスーパーマン像として、世界を積極的に変えていこうとする今どきの若者らしい方向性が与えられたジョンくんの近況紹介でした。

売れっ子ライター、トム・テイラーらしい読みやすくファン心理を突いた描写の多い新シリーズ。
まだ始まって間もないので、追いかけるならば今ですよ。


といつもならここで終わりにするのですが、今回は最後にジョンの恋人が男性であったことについての管理人の感想も一応書いておきます。

もう20年以上スーパーマンのコミックを読み続けている立場から言わせてもらえば、今回の展開について違和感や拒否感は、まったくありません。
長年コミックを含む娯楽業界から無視されてきたマイノリティ属性のキャラクターを積極的に起用することは最近の流行りですし、そうして生まれたLGBTQのキャラクターもジョン・ケントが最初でも最後でもありません。
管理人としては、そうして今までにない新たな観点で描かれた物語たちが、硬直しがちなユニバース制のアメコミに新風を吹き入れていることについては、諸手を挙げて歓迎です。

一方で、今回の発表で世間に起こった論争、それも普段コミックに縁のなさそうな人たちの間で起こったそれを見ていると、
グリーンランタンでもロビンでもなく、"スーパーマン"という名を継いだキャラがLGBTQであることの意義や必然性を深く感じます。

そして、こうしてスーパーマンが現実世界に与える影響力の強さを目の当たりにすると、まるでジョンが目指す「世界をインスパイアする象徴としてのスーパーマン」という存在が現実に表れたような、現実社会とDCユニバースが融合したような感覚に陥り、感動すらします。
いずれにせよ、ジョン・ケントのスーパーマンとしての物語はまだ始まったばかり。今後、ジョンの活躍が2つの世界をどう変えていくのか、楽しみでなりません。
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【宣伝】
今回紹介したお話はここら辺になります。


ちなみにジョンとナカムラのキスシーンは#5になりますので、気になる方はそこだけでもどうぞ。


(以降は前回の使いまわし)
続いて最近の翻訳ですが、マーベルは何といっても『ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・X』!
最近、アベンジャーズ系列に押され気味だったX-MENを、この1作でトップフランチャイズに返り咲かせた傑作なのでぜひ!
当ブログでの紹介記事はこのあたり
また、マーベルのウルトラマンの第二作となる『ザ・トライアル・オブ・ウルトラマン』も翻訳決定。どうも契約の関係で再販がないらしいので、気になる方は早めにどうぞ。
他にも『オールニュー・キャプテン・アメリカ:ヒドラの逆襲(仮)』や『ドクター・ストレンジ:ゴッド・オブ・マジック』が翻訳決定。MCU様様です。


続いてDC関係では、DCリバース期クライマックスである『バットマン・デスメタル』の本編および短編集が翻訳。
DCの全ユニバースのヒーローとヴィランが一丸となって、DCユニバースの破壊を目論む存在と戦うという、とにかくスケールのでかい作品です。
短編が傑作ぞろいなので、そちらのほうもぜひ一緒に読んでください。
そしてアラン・ムーアによるクトゥルー神話『ネオノミコン』が翻訳。以前、発売直前になって企画がぽしゃった作品だけに個人的にうれしいタイトルですね。



最近のクラーク・ケント(アクションコミックス#1029-1035)

最近のクラーク・ケント(アクションコミックス#1029-1035)
(作:フィリップ・K・ジョンソン、画:ダニエル・サンピア他)

【スーパーマンの老い】
きっかけは簡単な事件であった。
STARSラボの実験の失敗により開いた次元の裂け目。この裂け目の中に飛び込んだスーパーマンは、見事裂け目を塞ぐ事に成功。かくしてこの世界は次元崩壊の危機を脱したのであった。
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そしてそれはスーパーマンに取って、ありふれた日常的事件であった。

しかしこの事件はスーパーマンと彼を取り巻く世界に、大きな変化をもたらす。
この事件以降、スーパーマンが“老い”始めたのだ。
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(スーパーマンの身体状態の検査をするバットマンとアトム)

異次元世界で曝された放射線のせいなのか、それとも単なる時期的な偶然なのかはわからない。ただ僅かに、だが確実に衰えていくスーパーマンの能力。
しかし、自身の衰えはクラークにとってスーパーマンとしての活動を控える理由にはならなかった。
クラークがスーパーマンとして活動している理由は、「自分が無敵の超人だから」ではなく、常に「そこに助けを求める人々がいるから」なのだから。

【ウォーワールドの難民】
そんなある日、スーパーマンは宇宙からやってきた難民の少女を保護する。
スーパーマンの宿敵モンガルの手下たちに追われながら、ボロボロの宇宙船で地球にやってきた少女。
彼女を助けたスーパーマンの目を惹いたもの。それは、鎖でぐるぐる巻きにされた彼女の手と、その手に焼き印されたエル家の紋章――スーパーマンの"S"の字であった。
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彼女の名前はツァオ・ラ、モンガルが支配する機械惑星ウォーワールドのスラムで育った少女である。
宇宙一の暴君モンガルによる苛烈な支配の下で育った彼女には、幼い頃からのヒーローがいた。
そのヒーローとはスーパーマン。彼女の部族の語り部が語るスーパーマンの物語を、おとぎ話のように聞きながら育った彼女にとって「いつかスーパーマンが助けに来てくれる」と夢想する瞬間だけが、暴力によって虐げられるつらい現実を忘れられる時であったのだ。
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「支配だけがこの世の全てであり、闘技場で相手を殺すたびモンガル本人から増やされる手枷の重さこそが自らの存在理由」というウォーワールドの歪んだ価値観。
その文化を生来のものと受け入れながら、それでもスーパーマンによる救いを願い続ける人々を知ったスーパーマンは、彼らを解放するためにウォーワールドとの戦いを決意する。
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【ジャスティスリーグ脱退と新チーム結成】
奴隷の解放のための協力を求めるためにウォーワールドの惨状をジャスティスリーグに伝えるスーパーマン。
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しかし、リーグのヒーローたちからは色よい返事は得られない。
地球には地球の問題が山積みであり、遠い世界の人々の苦境にたとえ心を痛めたとしても、彼らを救っている暇や余裕はないのだ。

それは確かに妥当な判断なのかもしれない。しかしクラークは、そこに確かに存在し助けを求めている人々を見捨てることはできなかった。
かくしてクラークはリーグを脱退。ウォーワールドの人々を救うため、独自のチームを結成することを決意する。

そしてクラークが新チームのメンバー集めを任せたのは、意外な男であった。
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男の名前はマンチェスター・ブラック。かつて、ジャスティスリーグを"オジサン向けのヒーロー"と切って捨て、新しい"過激なチーム"であるエリートを率いてスーパーマンに挑戦した男である。

そんなスーパーマンとは正反対の男は、今回の自殺的ミッションに向けてスーパーマンのために、リーグとは一味違うメンバーを集め、"オーソリティ"を結成する。
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クラークはこの曲者ぞろいのメンバーとともに、ウォーワールドへと向かうのだ。

【ジョン・ケントの成長】
着々とウォーワールドへの潜入準備を進めるクラーク。
その様子を見ながら、息子のクラークは気が気ではなかった。
それは、今まで不死身と信じていた父の"老い"だけが理由ではない。
リージョン・オブ・スーパーヒーローズのメンバーとして、31世紀の未来で活動した際に、ジョンは知ってしまったのだ。
父スーパーマンの活動に関する記録は、ある時期を境に完全に消えることを、そしてその時期とはまさに今年であることを。
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スーパーマンがどのような運命を辿ったのかは記録に残っていない。ただ近日中に父は歴史の表舞台から姿を消すのだ。

そのことを父に伝え、ウォーワールドへの潜入を見合わせるように懇願するジョン。
しかし、ジョンの言葉を聞いてもクラークの決心は揺るがない。
なぜなら未来に何が待っていようと、そこに助けを求める人々がいるのだから。

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この時ジョンは、普通であれば誰しも幼いころにとっくに学んでいることを、ここに来て初めて学ぶ。
それは「自分の親は不死身の存在ではないこと」、そして「自分もいつの日か両親の庇護を失い、自らの手で人生を切り開いていかなければならないこと」。
そしてそのことに気が付いたとき、ジョンの少年期は遂に終わりを迎えたのだ……

*****************************
というわけで、今回は『ダークナイツ:デスメタル』終了後、いわゆる"インフィニットフロンティア期"のスーパーマンの状況を紹介してみました。

少しだけ補足すると、今回スーパーマンが結成したオーソリティは、元々はイメージコミックス社の人気ヒーローチーム。
今回のDC版チームには、オリジナルチームからは"ワイルドストーム版スーパーマン"と"ワイルドストーム版バットマン"である、アポロ&ミッドナイターが参戦しています。
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お付き合いさせていただいているアメコミ仙人ロヒキアさんによれば、元々オーソリティはワイルドストーム世界におけるジャスティスリーグのパロディであるストームウォッチの裏部隊として結成され人気を博したチームで、そのオーソリティをDC側がパロディしたのがマンチェスター・ブラック率いるエリート。
今回、ジャスティスリーグの裏部隊として結成されたオーソリティを、マンチェスター・ブラックが組織するのは、2重3重にもオマージュが積み重なった結果と言えますね。

というわけで、クラーク・ケントたちは遂にウォーワールドへ向かうのですが、この戦いがどうなるのかについては、すでに答えが出ています。
その答えとは、DCが本作の開始前の発売した、『スーパーマン:ワールド・オブ・ウォー』です。

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DC世界の"実現しなかった未来"を描いたイベント『フューチャーステイト』の一環として発売された本作は、スーパーマンのウォーワールドでの戦いと、スーパーマンを失った地球の様子を非常にエモーショナルな筆致で描く快作です。

管理人的には今年のベストに上げたい作品なので、また機会があればこちらのほうも紹介したいですね。


【宣伝】
今回紹介したのはここら辺の内容(リンクはキンドル版)


丁度#1029からライターが変わって新章スタートで、読み初めに丁度良い内容となっています。
また、先ほど"2021年のベスト"に上げさせてもらった『スーパーマン:ワールド・オブ・ウォー』は独立した作品なので、これだけ読むのもおすすめです。



続いて最近の翻訳ですが、マーベルは何といっても『ハウス・オブ・X/パワーズ・オブ・X』!
最近、アベンジャーズ系列に押され気味だったX-MENを、この1作でトップフランチャイズに返り咲かせた傑作なのでぜひ!
当ブログでの紹介記事はこのあたり
また、マーベルのウルトラマンの第二作となる『ザ・トライアル・オブ・ウルトラマン』も翻訳決定。どうも契約の関係で再販がないらしいので、気になる方は早めにどうぞ。
他にも『オールニュー・キャプテン・アメリカ:ヒドラの逆襲(仮)』や『ドクター・ストレンジ:ゴッド・オブ・マジック』が翻訳決定。MCU様様です。


続いてDC関係では、DCリバース期クライマックスである『バットマン・デスメタル』の本編および短編集が翻訳。
DCの全ユニバースのヒーローとヴィランが一丸となって、DCユニバースの破壊を目論む存在と戦うという、とにかくスケールのでかい作品です。
短編が傑作ぞろいなので、そちらのほうもぜひ一緒に読んでください。
そしてアラン・ムーアによるクトゥルー神話『ネオノミコン』が翻訳。以前、発売直前になって企画がぽしゃった作品だけに個人的にうれしいタイトルですね。






プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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