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フォーエバー・イービル #2-3 その2

Forever Evil #2-3 その2
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:デビッド・フィンチ)

【ヒーロー紹介】
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前回の記事で予告したように、今回はクライム・シンジケートに立ち向かう"ヒーロー"達の紹介です。
(……が、クライム・シンジケートに比べるとこいつらはあまり紹介することないですね。)

(1)レックス・ルーサー(右)とビザロ(左)
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ヒーロー不在の世界で、いち早くクライムシンジケートに対抗する動きを見せたのは、日ごろから「ヒーロー達のせいで、人類は自分たちの力で道を切り開くことを止めてしまった。」と独自のヒーロー不要論を展開し、来るべき日に備えて"道を切り開く術"を磨き続けていた男、レックス・ルーサーであった。

そんな彼の隠し玉の一つが、一滴のクリプトン人の血から彼が作り上げた、ビザロこと実験体"B-0"(ビーゼロ)。
困った時は「RRR...」と可愛らしく(?)誤魔化すのが得意。

(2)ブラックマンタ
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アクアマンの宿敵であるトレジャーハンター。
父の仇であるアクアマンをシンジケートに殺されたブラックマンタは、生きる目的を失い抜け殻のようになっていたが、とある切っ掛けで、今までアクアマンに向けられていた破壊衝動と憎しみの矛先をシンジケートに向けるようになり、ルーサー達に合流する。

(3)ブラックアダム
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シャザムとの戦いに敗れ、一度は、生まれ故郷カーンダックに遺灰を撒かれたブラックアダム。
しかしとある姉弟が唱えた呪文により、彼は再び復活することとなる。
「虐げられし者の代理人」としてあらゆる権力を否定するブラックアダムの次なる標的は、世界の所有者を標榜するシンジケート達であった。

(4)キャプテンコールド
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一度はシンジケートの勧誘にのり、シークレット・ソサエティのメンバーとなったローグス。
しかし自分たちに下った「見せしめのためにセントラル・シティを壊滅させよ」という指令に、「クライム・シンジケートの命令より、"掟"の方が大事だ。」とあっさりと脱退し、シンジケートに反旗を翻す形に。

ちなみにNew52のローグスは「遺伝子組み換え装置の爆発に巻き込まれ、遺伝子が自分の武器と混じってしまった」というシルバーエイジの大らかさをリスペクトした設定となっているのですが、キャプテンコールドだけデスストームにより、冷凍銃の遺伝子を分離させられ、常人となりました。


【その他小ネタ】
多くの人が読む大型イベントだけあって、今後のDCの展開を匂わす小ネタが端々に出てくるのも、この作品の見どころです。以下は管理人が見つけた2つの小ネタの紹介。

(1)ドゥーム・パトロール登場
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グリッドが世界中の監視カメラを駆使して、地球に残された抵抗勢力を調査するシーンに、ドゥーム・パトロールが映っています。

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ドゥーム・パトロールといえば『生けるダダイズムの権化』とか『"相手が思いつかない全ての能力"を操る日本人』、『意識を持った街並み』のような、奇矯で概念的なキャラたちで知られた、復活を望む声が非常に多いタイトルです。
が、どうも今回再登場したキャラたちはそんなドゥーム・パトロールの独自性が花開いたモリソン担当以後ではなく、ファンから一番人気のない70年代バージョンを元にしているらしく、早くも世界中からブーイングが上がっている模様(笑)

(2)あの人も登場?
シンジケートに対抗するために、対スーパーマン用に開発したパワードスーツを装着するルーサー。
その時にルーサーが聞き逃せないことを呟きます。
ルーサー:このスーツを開発する為に32の企業を買収したが、まだ完成とは言い難い。
本来ならば"コード社"を買収して、そのフラッシュガンを兵装に組み込みたかったのだが……


コード社といえば、リランチ前に独特の"ゆるさ"で人気キャラのあった2代目ブルービートルの経営する会社。
相方のブースターゴールドも、「スーパーマンとロイスの子孫ではないか?」なんていう伏線が張られたまま、現在、存在が消滅したままとなっているので、2人そろっての登場が期待されます。

(ちなみに英Wikipediaの"ブロマンス"の項目では、ブロマンスの典型としてブースターゴールド&ブルービートルのコンビが例示されています。誰が載せたんだ(笑))
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【宣伝】
「バットマン:アンダー・ザ・レッドフード」を読みました。真相も結末も知っているのに大満足の内容。
特に最後のレッドフードの独白にはグッと来てしまいました。再び彼に脚光があたる「バトル・フォー・ザ・カウル」も楽しみです。


また、原書でいえば10月のヴィラン月間の合本が遂に出ました。Forever Evilの前日譚となるお話も多いですし、基本的に短編集で読みやすいので、アメコミの悪役に魅力を感じている人は良いかもしれません。

フォーエバー・イービル #2-3

Forever Evil #2-3
(作:ジェフ・ジョーンズ、画:デビッド・フィンチ)

次元跳躍器「パンドラの箱」より現れ、あっという間に世界を掌握した"悪のジャスティス・リーグ"クライム・シンジケートに対して、ジャスティス・リーグ不在という状況の中、必死に抵抗を続けるヒーロー達。
しかし、世界を護るために立ち上がったのは"ヒーロー"だけではなかった!!
……というわけで、今回はフォーエバー・イービル本誌の紹介です。

【クライム・シンジケートメンバー紹介】
初めに、クライム・シンジケートのメンバー紹介を軽く。
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(前回前々回で紹介したウルトラマンとオウルマンは割愛。)

(1)デスストーム(左)とパワーリング(右)
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まずは悪のグリーンランタンであるパワーリングから。
ハル・ジョーダンの悪の鏡像であるパワーリングは、"恐れを知らぬ男"である元の世界のハルの性格を(いびつな形で)反映してか、なんと"宇宙一の臆病者"。
始終何かに脅え、その恐怖を排除するためにリングの強力なパワーを使います。
また、彼が操る指輪は一種の寄生生物で、ハルの指に食い込み彼の精神と肉体を蝕んでいる模様。

そんな彼の主治医を務めるのが、悪のファイアストームであるところのデスストーム。
主治医といっても、ハルを治療する気はさらさらないらしく、
「ゆっ指輪が何かしてきてる…… おねがいだよ。何とかしてこいつを外してくれよ!」と懇願するパワーリングをおざなりに調べた後、
「ふむ。とりあえず一週間待って経過を観察しよう」
と気の無い返事(笑)

(2)ジョニー・クイック(右)とアトミカ(左)
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スーパーヴィラン界のボニー&クライドとも言うべき2人組。
明るく能天気で残虐な"悪のフラッシュ"であるジョニーは、そんな彼にベタ惚れなアトミカと共に、気ままに街を破壊していきます。
頭の悪そうにいちゃつく普段の行動とは裏腹にその実力は凶悪そのもの。
シンジケートに捕まったナイトウィングを助けるために現れたティーン・タイタンズもこんな感じでひと捻り。
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(3)グリッド
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"悪のサイボーグ"グリッドは、アース3からきた他のシンジケートの面々と異なりこちらの世界出身。
元々は単なるコンピュータウィルスであったグリッドだが、いつしか「いつまでも電子ファイルを相手にするだけではなくもっと大きな物を破壊したい」という欲望を持つようになる。
やがて密かにサイボーグのコンピュータに侵入することに成功した彼は、サイボーグの身体を完全に占拠。
より強い個体であるためには無用の長物である人間部分を切り離し、現在では完全な機械生物と化している。
元々はサイボーグの能力であったネットワーク干渉機能は健在で、現在はその力で世界中の通信とエネルギーの流れを占有している。

(4)スーパーウーマン
そして最後がこのお方。
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もうこの人は凄いの一言。自分が『クリプトニアンの精子を受け止められる唯一の女性』であることを利用してウルトラマンを籠絡し、返す刀でオウルマンも蕩らし込む。
どうやら妊娠しているようだけど、父親について両者に「あなたの子供よ」と伝えている様子で本当のところは不明。
そのせいかクライムシンジケートの内部はけして一枚岩ではなく、ウルトラマン/オウルマン/スーパーウーマンの3人を軸にした危うい緊張関係にあります。

【そんな彼らに対抗するのは…】
通信、ライフラインなど各種インフラを掌握し、地球を意のままにするシンジケート。
(なんと太陽が苦手なウルトラマンは、米国に陽が射さないように月を動かすことまでやっています!)
頼みの綱のジャスティスリーグどこかに行ったまま。
そんな絶望的な状況で、彼らが立ち上がる!!
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……ということで、次回はクライム・シンジケートに立ち向かう"ヒーロー"達を紹介します。
(ごめんなさい。途中で力尽きました。)

【宣伝】
気になる翻訳本の近刊は以下の通り。
個人的に一番楽しみなのは、2代目ロビン―ジェイソン・トッドの復活を描いた「バットマン:アンダー・ザ・レッドフード」と、「ファイナルクライシス」にて死亡したバットマンの後継者を巡る騒動を描いた「バットマン:バトル・フォー・ザ・カウル」。
「バトル~」については、事前に「アンダー~」と「バットマン・アンド・サン」から始まるモリソン・バットマンを読んでおくと、バットマンの後継者たちを取り巻く状況は理解しやすいのではと思います。


また、マーベルではその過激な内容で名前だけは有名であった「パニッシャー・キルズ・ザ・マーベルユニバース」と「デッドプール・キルズ・ザ・マーベルユニバース」が、1冊の合本となって翻訳されます。
こちらは自分も粗筋しか知らなかったので、実際に読むのが楽しみです。

シークレット・ソサエティ#1

Justice League #23.4 Featuring Secret Society
(作:ジェフ・ジョーンズ&スターリング・ゲイツ、画:シモン・クドランスキー)

今回は個人的にヴィラン月間で一番面白かったシークレット・ソサエティ誌の紹介。

【安らかに眠れコッパーヘッド…】
ネットでヴィラン月間の情報と共に、シークレット・ソサエティ誌の表紙を見た自分が最初に思ったこと、それは「なにこの"小物臭"漂う表紙?」でした。
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何処となく「ド○ンジョ、ボ○ッキー、ト○ズラー」を彷彿とさせる表紙

唯でさえForever Evilの中でシークレット・ソサエティに大幅な増員がなされオリジナルメンバーの存在感が薄れているうえに、コンピューターゲーム『Batman Arkham Origins』にてセクシーでスタイリッシュなコッパーヘッドの画像が世間を騒がしている状況から、管理人は
「今号がオリジナルメンバーが活躍する最初で最後の花道。とりわけコッパーヘッドは今号で無残な最期を遂げ、バットマン関連誌で2代目コッパーヘッド(勿論エロイお姉さん)が登場する布石となるだろう」
と全てを察した上で、今号を読み始めました。

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ちなみにこちらが、近日発売のゲーム「バットマン:アーカム・ビギンズ」に登場する"エロイ方の"コッパーヘッド。上と比べると差は歴然...

そして驚きました。今号でコッパーヘッドを襲った"死ぬより辛い運命"とは
……登場しないこと!!
なんと、今号は「アース3での"悪のバットマン"オウルマンの活躍を、彼の忠実な執事であるアウトサイダーが述懐する」という内容で、シークレット・ソサエティのオリジナルメンバーはアウトサイダーを除いて一切登場しません。(あの表紙は何だったんだ!)

と、一瞬肩透かしを食らったものの「オウルマンの秘密の過去」と「コッパーヘッドとブロックバスターの珍道中」のどちらを読みたいかといえば、勿論、前者なわけで、冷静に考えればこの肩透かしは願ったりかなったりですね。

【クライム・アレーにて】
数十年前、ゴッサムシティの路地裏にて1組の家族をある悲劇がみまう。
暗がりから現れた人物が、突然、彼らに銃口を向けたのだ。
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しかし、銃口を向けられた父母とその子供は、慌てず騒がず懐に手を入れて……
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……暴漢(というか警察)たちを撃ち始めた!!
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というオウルマンの仰天のオリジンから始まる今回の話。
ともすればさらっと読み流してしまいそうなこのシーンですが、実は意外に重要でして、アウトサイダーの独白と画を見比べると、ある伏線が張られているのがわかります。

【ジョーカー】
リランチ前の話になりますが、善悪の概念が逆転した世界アース3では、従来のヒーローたちが悪人として世界を牛耳る一方で、正史世界ではヴィランであった面々がヒーローとして活動していました。
もちろんバットマンのライバルであるジョーカーもご多分にもれずヒーロー化しており、"ジェスター"という名前で正義のために活躍していました。
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これがジェスター。見ての通りのトリックスターながら、ちゃんとヒーローしてます。

というわけで、今号でアース3のジョーカーが登場した時も"オウルマンの宿敵"ということで、正義の味方を期待して読んでいたのですが、どうも違和感が……
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このジョーカー、自分を狙った銃撃の流れ弾で人が死のうが、ロケットランチャーで少年(ちなみに名前はティム)が爆殺されようがどこ吹く風。
ようやく「今夜、あまりにも多くの命が"切り刻まれた"……」なんていう殊勝な台詞を吐いたと思ったら、単にいつもの凶悪なジョークの前ふりだったりで、その様子は普段のジョーカーそのもの。
極め付けがライバルであるオウルマンに、ジョーカーが送ったプレゼント。
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中身は読んでのお楽しみですが、Forever Evilの展開にも大きく関係しています。

どう考えても、ヒーローの所業ではありません。

これはつまり、どういうことかというと、ライターであるジェフ・ジョーンズはジョーカーという存在を単なる悪人ではなく「善悪を超越しあらゆる秩序を否定する究極のアナーキスト」として再定義しているわけです。
正史世界でジョーカーが犯罪を犯すのは、社会の秩序を破壊し全ての人間を混沌の渦に叩き落とすためで、そこに善と悪の区別はない。
なのでアース3におけるジョーカーも、攻撃の対象がオウルマンがゴッサムに築き上げた"悪の帝国"に置き変わっただけで、本人の行動にはなんの変化もない。
そういうことなんだと思います。

正直、このジョーカーの解釈には痺れました。なんといっても、DCユニバース最凶の悪役であるジョーカーを他の悪役とは一線を画した位置に置いたのが嬉しいですね。

*******
というわけで、本作品はジョーカー好きには堪らない内容であるばかりか、フォーエバー・イービル全体の展開を左右するような伏線が随所に散りばめられている、今後の展開を占う上でも外せない作品となっております。
最初に書いたとおり、個人的には今回のヴィラン月間で読んだ作品の中で一番面白かったので、まだ未見でフォーエバー・イービルを追いかけるつもりの方は是非どうぞ。

【宣伝】(使い回しです。)
今回のヴィラン月間の内容は12月に早くも合本としてまとめられます。
基本的に1話完結で、登場キャラもバラエティに富んでいるので、普段は原書で読んでいない方もカタログ感覚で読めると思います。(多少、値は張りますが。)
また、昨年の企画「ゼロイヤー」も合本として纏められています。こちらも1話完結が多いので、気になる方は是非。


また、今月の翻訳本は以下の通りです。「アイアンマン:エクストリミス」の続編「アイアンマン:ホーンテッド」が発売になりますが、あまりアイアンマンのコミックを読んでいない管理人は、結構、楽しみにしてます。
後は何と言っても「NEW52:スーパーマン/ヤング・ジャスティス」。普段翻訳ではお目にかかれない、ティーンタイタンズや、ブルービートルの活躍が読めるのは嬉しいところです。

プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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