フラッシュ #21(ザ・ボタン第二話)

フラッシュ #21(ザ・ボタン第二話)
(作:ジョシュア・ウィリアムソン、画:ハワード・ポーター)

【科学捜査官バリー・アレン】
第一話にて、バットケイブに現れ、「神を見た」という言葉を残し死亡したリバースフラッシュ。
その現場に遅れて到着したフラッシュは、リバースフラッシュ死亡の瞬間に何があったかを探るために、綿密な科学捜査を開始していた。
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リバースフラッシュの遺体に残されたスピードフォースを検査したバリーは不思議なことに気が付く。
遺体から検出されたスピードフォースの一部が、リバースフラッシュのものではなく、自分のものであることが判明したのだ。

つまり、リバースフラッシュは死の直前に自分と合っていた。という事は事件の第一容疑者は自分自身…

【遺失物預かり所】
捜査に行き詰まりを感じたバリーが向かった場所、それはジャスティスリーグが様々な事件で手に入れたアイテムの保管庫、通称"遺失物預かり所"であった。
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(こちらが保管庫の全景。アワーマンの時舟や、ブースターゴールドの相棒スキーツなど、New52での存在があやふやだったアイテムが多数)

バリーがここに来たのは、自身のスピードフォースを増幅しその力で時空を超えることを可能にする宇宙的ルームランナー、コズミック・トレッドミルを使い、リバースフラッシュの身体から検出されたスピードフォースの痕跡を追うためであった。
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かくしてバリーは(バリーの後をつけてきた)ブルースと共に、時間流の中に身を投じる!

【失われた時間】
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バットマン:クラブか協会をつくろう。
フラッシュ:悪と戦うためのリーグだね!


バリーとフラッシュが時間流の中で見たもの、それは身に覚えのないリーグ誕生の瞬間であった。

バットマン:これは別の次元の出来事か?
フラッシュ:いや僕にはそうとは思えない。これは僕らの世界での出来事。これこそウォリーの言っていた"奪われた歴史"に違いない。


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見知らぬ歴史の中をひた走る2人。
そんな2人を突如謎の衝撃波が襲う。

トレッドミルから投げ出された2人が降り立ったのは、最新機器が一切存在しない不思議なバットケイブ。
そして戸惑うバットマンの前に現れたのは…
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自分の事を"息子"と呼ぶ、初老のバットマン。
フラッシュポイント世界のバットマン、トーマス・ウェインであった!

*****************************
というわけで、ザ・ボタンの2話目の紹介でした。

New52世界創立の切っ掛けとなったクロスオーバー『フラッシュポイント』から6年越しの対面を果たした父と子。
2人が語り合ったその内容は、バットマンのみならずDC世界全体に大きな変革をもたらすことになります。

そして、DCは全四話のザ・ボタンの完結と同時に新たなイベントを発表。
その名は『ドゥームズデイ・クロック』。
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『DCユニバース:リバース』で始まった一連のストーリーの"終わりの始まり"となることが明言された本シリーズは、そのロゴマークが示す通り、ウォッチメンとスーパーマンの両方に焦点があたるシリーズとなる見込みです。
紋切り型の結びですが、DCの歴史が大きく動いている今、皆さんも歴史の目撃者となるべく、ぜひ本作をリアルタイムで読んで盛り上がりましょう!
(余談ですが、『ドゥームズデイ・クロック』のライターであるジェフ・ジョーンズは、本当に簡単な英語を使うことでも有名なので、そういう面でもお勧めです!)

【宣伝】
近日発売のアメコミでお勧めしたいのは、なんといっても『DCユニバース:リバース』!
その内容の素晴らしさは、当ブログでも繰り返し述べてきたのでいまさら書くことはしませんが、とにかくこの数年の業界のありようを1冊のコミックで変えてしまった傑作ですので、未読の方はぜひ!
そして、この作品に続くDCの新時代"DCリバース"傘下のタイトルも、続々と翻訳が決定。
『スーパーマン:サン・オブ・スーパーマン』は"父としてのスーパーマン"という新機軸を打ち出した作品で、管理人のお勧めです。(というか単純にスーパーボーイ、ジョン・ケントが可愛い!)
そして『ワンダーウーマン:ザ・ライズ』は、ヒーローとしてのワンダーウーマンの有り様に迫った作品で、ハードボイルド作家としても有名なグレッグ・ルッカの硬質なライティングがかっこいい作品です。
また『バットマン:エターナル』の下巻も今月発売。
ヒーロー/ヴィランが総登場のお祭り的な企画ですが、New52のバットマン誌のテーマである"バットマンの永続性"に深く切り込んだ作品のため、『バットマン:エピローグ』を読まれた方はこちらもぜひ!



マーベルでは映画『スパイダーマン:ホームカミング』の公開に合わせて、大スパイダーマン祭りが開催。
映画同様スパイダーマンの学生時代の活躍を現代の視点で描いた2016年の作品『スパイディ:ファースト・デイ』や、
マーベルの生ける伝説スタン・リーが担当したスパイダーマンの初期の作品を集めた『マーベルマスターワークス:アメイジング・スパイダーマン』、
そしてスパイダーマンとデッドプールの友情譚(?)を集めた『スパイダーマン/デッドプール:プロローグ』などが立て続けに刊行されます。
また、マーベルユニバースの巨悪サノスの地球侵攻を真正面から扱ったアベンジャーズ系のクロスオーバー『インフィニティ』も、早くも第二巻の予約が開始されています。


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バットマン#21 (ザ・ボタン第一話)

バットマン#21
(作:トム・キング、画:ジェイソン・ファボック)


バットマンと彼の率いるバットマン版スーサイドスクワッドによるサンタ・プリスカ侵入作戦『アイ・アム・スーサイド』とそれに続くベインとの最終決戦『アイ・アム・ベイン』を終えたバットマンは、兼ねてからフラッシュと2人で取り組んでいた謎"ウォーリー復活と共に残された血塗りのスマイルマーク"の調査を行っていた。
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世界最高の探偵と世界最速の検視官の手にかかっても「この世界の外からやってきた」ということ以外ことはわからないスマイルバッジであったが、その日は違った。
たまたま検査台の上に出しておいたサイコパイレートの仮面が、血塗りのスマイルバッジに反応を示したのだ。

新たな手掛かりの発見を報告すべく、フラッシュを呼び出すバットマン。
しかし、その直後バットケイブに現れた閃光は、フラッシュではなく彼の宿敵リバース・フラッシュ(イオバード・ソーン)であった。
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その超スピードで反撃する隙も与えずにバットマンを圧倒するリバース・フラッシュ。
悠然とバットマンを見下ろす彼は、ふとバットケイブに飾られた一枚の手紙を見つける。

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リバース・フラッシュ:おや、トーマス。俺様を殺した後でこんな手紙を書いていたのか。さぞや誇らしい気持ちだったろうな!

New52終盤でのフラッシュとの対決に敗れ超人用収容所に収監されたリバース・フラッシュは、なぜかNew52世界が誕生する前の記憶を取り戻し、『フラッシュポイント』事件でトーマス・ウェインに殺された復讐を果たすためにトーマスの息子であるブルースの下に現れたのだ。

バットケイブに置かれた手紙は、フラッシュポイントのトーマスが最愛の息子に向けてしたためた、バットマンにとって何にも代えがたい宝物。それを無残に破り捨てたリバース・フラッシュは続いて血塗りのスマイルマークを手に取る。

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青い閃光を残しスマイルマークと共に消えるリバース・フラッシュ。
その数瞬後に再び現れたリバース・フラッシュは…

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リバース・フラッシュ:神だ。俺は神を見た・・・

*****************************
というわけで始まった『ザ・ボタン』。全4話(バットマン誌とフラッシュ誌の#21-22)で、タイインなども一切ないごく小規模のイベントながら、『DCユニバース:リバース』の直接の続編ということでその重要度は極大。
『DCユニバース:リバース』と翻訳の出ている『フラッシュポイント』以外、前提知識は一切いらない独立性の高い物語ですので、バットマン誌とフラッシュ誌を読んでいない方もぜひ!

【宣伝】

気になる邦訳作品、まずはDCですがなんといっても嬉しいのがスナイダーバットマンのつるべ打ち。
先日は発売されたばかりの『スーパーヘヴィ』とその続刊の『ブルーム』で、ゴードン本部長による"ロボバットバニー"版バットマン編は終了。
またバットマン75周年を記念したお祭り企画『バットマン:エターナル』の下巻も7月に発売され、その後の『エピローグ』でNew52を完走したスナイダーの物語の大団円と、スナイダーからバトンを受け渡されDCリバースでバットマンを描くこととなった2人の橋渡し的な物語が描かれます。
管理人的には、スコット・スナイダーのバットマンのテーマを理解するうえで重要な補助線となる『エターナル(下巻)』と『エピローグ』が特にお勧めです。


またマーベルでは今後のMCUの映画において重要な意味を持つことになるであろう作品「インフィニティ・ガントレット」、Dr.オクトパスが成りすましたピーターの物語『スーペリア・スパイダーマン:トラブル・マインド』、そして映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Remix』のスタッフロールにてはっきりと"原作"と明記された『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:レガシー』あたりが気になるところです。

今から飛び込め! 『スーパーマン:リボーン』直前講座

昨年春に刊行された『DCユニバース:リバース』とそれに続くDCの新時代DCリバースは、ファンに熱狂的に迎え入れられました。管理人の周囲でも多くの人がその展開を楽しみ、毎週水曜の新刊発売日には、SNSなどで様々な感想が飛び交っています。

しかし、そんな中、たまに漏れ聞く意見が「『DCユニバース:リバース』は読んだけれど、その続きがいろんな作品に散っていて、とても追いきれない」というもの。
じつはこの認識は大きな誤りです!
何を隠そう、DCリバースの本筋は『DCユニバース:リバース』以降ほとんど進んでいないのです!

確かに本ブログでは、DCリバース開始以降、定期的に各タイトルにて語られた"リバースの謎"に関する情報をまとめてきました。
(参考リンク1参考リンク2)

しかし、これらの情報は各タイトルの本編の隙間にかすかに匂わされたものを必死にかき集めた物であって、実際はDCリバースの本筋ともいえる「ウォッチメン世界のDCユニバースへの介入」に関する物語は殆ど進んでいません。

むしろその物語は今月から始まるのです!

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3月に『スーパーマン』誌と『アクションコミックス』誌にまたがって始まるクロスオーバー『スーパーマン:リボーン』ではヒーローたちを陰から監視する謎の男Mr.オズの正体が語られ、

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4月に『バットマン』誌と『フラッシュ』誌で始まるクロスオーバー『ザ・ボタン』では、2人のヒーローが遂にバットケイブに残された血染めのスマイルマークの謎の解明に乗り出します。

『DCユニバース:リバース』の続きを読みたい方は、これらのクロスオーバーを読めばそれだけで十分なのです!

ここで「あ、やっぱりスーパーマン、アクションコミックス、バットマン、フラッシュの4誌は最初から読まないのだめなのか」と思われた皆さん、それも誤解です。
『ザ・ボタン』を構成しているバットマン誌とフラッシュ誌は、New52の状況から大きな動きはないため、いきなりイベントの開始の号から読んでもおそらく問題はないでしょう。
(勿論まだ発売されていないので確約はできませんが…)

対して『スーパーマン:リバース』ですが、こちらは少しだけ問題があります。
第一に、当ブログでもお伝えしたようにリバース後のスーパーマンは、New52のスーパーマンとは異なる"リブート前のDC世界からやってきたスーパーマン"です。
ですがまぁ、ここら辺の事情につきましては、当ブログのこの記事この記事あたりを読んでいただければ大きな問題とはならないでしょう。

そして第二の問題は、『スーパーマン:リバース』のカギを握る人物の1人である"人間"クラーク・ケント、またの名を"ドッペルクラーク"の存在です。
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主にアクションコミックス誌にて語られた、ドッペル・クラーク。
彼がどんな人物であるかを知らずに、彼の正体が明らかになる物語である『スーパーマン:リバース』を100%楽しむことは難しいでしょう。

そこで今回は、『DCユニバース:リバース』を読んだ人が気兼ねなく、『スーパーマン:リバース』に飛び込めるよう、ドッペル・クラークに関して『スーパーマン:リバース』開始前に分かっていることを紹介していきたいと思います。


ドッペル・クラーク秘密その①
ドッペルクラークとはスーパーマンの死後突然現れたクラーク・ケントを名乗る人物。
スーパーマンの正体がクラークだと世間にばれたTruth事件は、取材中の悪徳企業から命を狙われたクラークを救うためにスーパーマンがやってくれた芝居だったと主張。

ドッペル・クラーク秘密その②
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ルーサー、バットマン、スーパーマンがそれぞれドッペル・クラークを調べたが、当人の言葉や記憶に嘘はなく、肉体的にも完全に人間。

ドッペル・クラーク秘密その③
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現在はデイリープラネットに復職。我々の知るクラークのように、“特ダネ”を理由に危険に飛び込んでいくが、人間なので普通に怪我する。

ドッペル・クラーク秘密その④
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最近、急に同僚のロイス(その正体はリブート前世界のロイス)への恋心に気づき、猛烈なアタックを始めるが、ロイスはつれない態度(結婚して子供までいるので当たり前)。

ドッペル・クラーク秘密その⑤
性格はクライシス前のクラークのように、大仰で芝居がかった道化者

ドッペル・クラーク秘密その⑥
住んでいると主張するマンションに部屋が無かったり色々と怪しいところも出てきた

ドッペル・クラーク秘密その⑦
ロイスとの関係について、先週発売のアクションコミックスであれこれあった(自主規制)

いかがでしょうか?
正直「だれだこいつは?」と言ったところではないでしょうか?
管理人も全く同じ感想です。しかし皆さんは多くの読者が1年近く焦らしに焦らされてきたこいつの正体が明かされる様子を、今週発売した『スーパーマン#18』(国内では来週発売)から読むことですぐ知ることができるのです。

さぁここまで読んだんだから、皆さん是非一緒に『スーパーマン:リボーン』を読みましょう。
何といってもここから本格的にDCリバースがはじまるんですから!

【宣伝(使いまわし)】
今回はマーベルから。
人気キャラ、デッドプールは引き続き翻訳予定がてんこ盛り。
一つ目はウルヴァリンと並んで90年代のX-MENの顔であったガンビットとのチームアップ誌『デッドプール VS. ガンビット』、つい最近の作品が早くも翻訳です。
またガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシーのチームアップ誌『ガーディアンズ:チームアップ 2』にもデッドプールが登場。
先日ケーブルとのチームアップ誌『デッドプール&ケーブル:スプリット・セカンド』も翻訳され、図らずもデッドプールのコンビものが一挙に翻訳です。


また、『ゴーストライダー:破滅への道』『イモータル・アイアンフィスト』『ムーンナイト/影』『スパイダーグウェン:モスト・ウォンテッド?』と、比較的マイナーキャラの翻訳が増えてきたこともうれしい限り。
特にアイアンフィストは非常に評価の高い作品なので、個人的に楽しみにしています。


DCについてもNew52の締めくくりとなる『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー 2』や、鬼才グラント・モリソンによるワンダーウーマンの誕生譚『ワンダーウーマン:アースワン』といった定番作品から、トニー・S・ダニエルの美麗アートが魅力の『デスストローク:ゴッド・キラー 』や、コメディタッチの『ハーレイ・クイン:キス・キス・バン・スタブ』といった変化球まで取り揃えており、特定の作品の翻訳にとどまっていた90年代のブームを知る身としては隔世の感が在ります。


そして今回のブームの凄いところは、その範囲がヒーロー物にとどまらないこと。
ジェフ・ダロウによるアイズナー賞受賞のゾンビコミック『少林カウボーイ SHEMP BUFFET』や、料理番組やエッセイなどでお馴染みの料理人アンソニー・ボーデンによるスシコミック『GET JIRO!』といった作家性が強い作品から、映画の脚本家本人によるコミック『バック・トゥ・ザ・フューチャー アントールド・テイルズ』や『スター・ウォーズ:ポー・ダメロン ブラックスコードロン』といった映画関連まで、ジャンルにとらわれない広範なジャンルの翻訳がコンスタントに出ており、"翻訳アメコミ"という世界そのものの円熟を感じます。

プロフィール

NOB-BON

Author:NOB-BON
X-men生まれSpawn育ちを地でいく、90年代アメコミバブルの残党。
しばらくの間、アメコミは翻訳本を買う程度だったのが、最近のデジタルコミックの手軽さにひかれ、本格的に復活しました。

基本的にMarvelメインですが、DCのリランチを機に自分の中でDCブームが来てるので、しばらくはDCの話題続くかも。
しばらくどころか完全にDC派に転びました。

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