インフィニット・フロンティア:シークレット・ファイルズ #6
インフィニット・フロンティア:シークレット・ファイルズ #6
(作:ダン・ワターズ、ヨシュア・ウィリアムソン、画:クリストファー・ミトン)
もしオマエが絶大な力を欲するならば"孤独な男"を訪ねよ。
その男は、とある廃墟の奇妙に立体感を失った2次元の家に住むという。

今日もまた、"孤独な男"の噂を聞きつけた男が一人。
男は、漫然と生まれやがて漫然と死んでいくことに疑問すら持たない人々の群れに馴染むことができず、この世界の真の姿を求めて"孤独な男"の下へとやってきたのだ。
"孤独な男"サイコパイレートは彼にマスクを差し出し、質問を投げかける。

サイコパイレートの世界の実存に関する哲学的な質問に対し、迷いなく自らの意見を述べる男。世界の在りようについて考え続け、それがゆえに世間に居場所を見つけられなかった彼にとって、自らの考えを他者と分かち合うことは、喜びですらあった。

サイコパイレート:最後の質問だ。「お前は何者だ?」
男:ただのつまらない人間だ。名もない町に生まれ育ち、やがて忘れられていく……
サイコパイレート:“生まれ育ち”だと!?
男の言葉を聞き、突如激高するサイコパイレート。
サイコパイレート:お前は自分が“生まれ”、“育った”と思っているのか?
数ヶ月前にリランチされたばかりのこの世界には、“生まれ”た者も“育った”者も存在しない!
やはりお前は私とは違う。他の奴らと同じく白い枠に囚われた存在に過ぎない。
男:白い枠?

サイコパイレート:白い枠だ!

見えるか?この世界の裏側が。あらゆる世界はこの白い構造物(fabric≒繊維)の上に築かれ、壊され、忘れられ、そしてまた築かれるのだ。
世界の秘密を知り正気を失う男。
その様子に寂しげに一瞥をくれたサイコパイレートは、ため息とともに男の顔からこぼれ落ちた仮面を拾う。
全てのクライシス、フラッシュポイント、デスメタルを外から傍観し、世界の再構築から取り残された唯一の存在である彼は永遠に“孤独な男”なのだ。
サイコパイレート:そういうお前は何者なんだ?

全ての世界の外側で自分の行動を描写する声に気がつくサイコパイレート。
彼は知らない。彼が“世界の外側”と信じる世界のさらに外側に立つ存在に。

本当の外側に、ダークサイドはいる。
***********************
というわけで、今回は『ダークナイツ:デスメタル』で新時代を迎えたDC世界の秘密に迫る大型クロスオーバー『インフィニット・フロンティア』から、その主要登場人物を紹介する連作『シークレットファイルズ』の紹介でした。
以前、この記事で予想したように、新しいDC世界の巨悪はやはり、ダークサイド様。
そこに「クライシスによる世界改変の影響を受けない」という、特異な能力を持つサイコパイレートがどう絡むのか!?
近日中にここら辺の部分も含めて『インフィニット・フロンティア』の紹介もしたいなと思う管理人でした。
【宣伝(使いまわし)】
邦訳の宣伝はマーベルから。
先ず一番の衝撃がマーベルコミックスによる『ザ・ライズ・オブ・ウルトラマン』。
自分も原書で読みましたが、ウルトラQから始まるウルトラマンシリーズの美味しいところをつまみながら、現代的な視点で起承転結を付けた作品で、まるで"MCU版ウルトラマン"を観ているような読み心地の快作です。
ちなみに本作は諸事情により再販の予定が無いらしいので、気になる方は早めに手に入れておいた方がよさそうです。
『ウエスト・コースト・アベンジャーズ:怒りのサンダードーム』は、グウェンプールやアメリカ・チャベスなど最新の人気キャラを集めたウエスト・コースト・アベンジャーズの最新刊。
若手ヒーローばかりのノリのいい作品です。
『マーベル:レガシー』は、「紀元前百万年前の地球に既にアベンジャーズが存在した」という衝撃の暴露から始まった現行の『アベンジャーズ』の序章となる物語。最新のマーベルコミックのカタログ的な役割も持つ作品なので、今のマーベルユニバースの状況を大まかに把握したい人にもおすすめです。
続いてDCのお勧めは『スーサイド・スクワッド:バッド・ブラッド』。今のDCのトップライターであるトム・テイラーの作品。
具体的な紹介はこの記事に譲りますが、とにかくおすすめです。またこの1冊で物語が完結しているのも嬉しいところ。
また現行のバットマン系列の最初のイベント『ジョーカーウォー』と、その関連誌を集めた『ジョーカー・ウォー:コラテラル・ダメージ』も予約開始。
ナイトウィングやバットガール、パンチラインなど、今のバットマン系列各誌の展開は全てここから始まったといっても過言ではないイベントですので、これまた必見です。
(作:ダン・ワターズ、ヨシュア・ウィリアムソン、画:クリストファー・ミトン)
もしオマエが絶大な力を欲するならば"孤独な男"を訪ねよ。
その男は、とある廃墟の奇妙に立体感を失った2次元の家に住むという。

今日もまた、"孤独な男"の噂を聞きつけた男が一人。
男は、漫然と生まれやがて漫然と死んでいくことに疑問すら持たない人々の群れに馴染むことができず、この世界の真の姿を求めて"孤独な男"の下へとやってきたのだ。
"孤独な男"サイコパイレートは彼にマスクを差し出し、質問を投げかける。

サイコパイレートの世界の実存に関する哲学的な質問に対し、迷いなく自らの意見を述べる男。世界の在りようについて考え続け、それがゆえに世間に居場所を見つけられなかった彼にとって、自らの考えを他者と分かち合うことは、喜びですらあった。

サイコパイレート:最後の質問だ。「お前は何者だ?」
男:ただのつまらない人間だ。名もない町に生まれ育ち、やがて忘れられていく……
サイコパイレート:“生まれ育ち”だと!?
男の言葉を聞き、突如激高するサイコパイレート。
サイコパイレート:お前は自分が“生まれ”、“育った”と思っているのか?
数ヶ月前にリランチされたばかりのこの世界には、“生まれ”た者も“育った”者も存在しない!
やはりお前は私とは違う。他の奴らと同じく白い枠に囚われた存在に過ぎない。
男:白い枠?

サイコパイレート:白い枠だ!

見えるか?この世界の裏側が。あらゆる世界はこの白い構造物(fabric≒繊維)の上に築かれ、壊され、忘れられ、そしてまた築かれるのだ。
世界の秘密を知り正気を失う男。
その様子に寂しげに一瞥をくれたサイコパイレートは、ため息とともに男の顔からこぼれ落ちた仮面を拾う。
全てのクライシス、フラッシュポイント、デスメタルを外から傍観し、世界の再構築から取り残された唯一の存在である彼は永遠に“孤独な男”なのだ。
サイコパイレート:そういうお前は何者なんだ?

全ての世界の外側で自分の行動を描写する声に気がつくサイコパイレート。
彼は知らない。彼が“世界の外側”と信じる世界のさらに外側に立つ存在に。

本当の外側に、ダークサイドはいる。
***********************
というわけで、今回は『ダークナイツ:デスメタル』で新時代を迎えたDC世界の秘密に迫る大型クロスオーバー『インフィニット・フロンティア』から、その主要登場人物を紹介する連作『シークレットファイルズ』の紹介でした。
以前、この記事で予想したように、新しいDC世界の巨悪はやはり、ダークサイド様。
そこに「クライシスによる世界改変の影響を受けない」という、特異な能力を持つサイコパイレートがどう絡むのか!?
近日中にここら辺の部分も含めて『インフィニット・フロンティア』の紹介もしたいなと思う管理人でした。
【宣伝(使いまわし)】
邦訳の宣伝はマーベルから。
先ず一番の衝撃がマーベルコミックスによる『ザ・ライズ・オブ・ウルトラマン』。
自分も原書で読みましたが、ウルトラQから始まるウルトラマンシリーズの美味しいところをつまみながら、現代的な視点で起承転結を付けた作品で、まるで"MCU版ウルトラマン"を観ているような読み心地の快作です。
ちなみに本作は諸事情により再販の予定が無いらしいので、気になる方は早めに手に入れておいた方がよさそうです。
『ウエスト・コースト・アベンジャーズ:怒りのサンダードーム』は、グウェンプールやアメリカ・チャベスなど最新の人気キャラを集めたウエスト・コースト・アベンジャーズの最新刊。
若手ヒーローばかりのノリのいい作品です。
『マーベル:レガシー』は、「紀元前百万年前の地球に既にアベンジャーズが存在した」という衝撃の暴露から始まった現行の『アベンジャーズ』の序章となる物語。最新のマーベルコミックのカタログ的な役割も持つ作品なので、今のマーベルユニバースの状況を大まかに把握したい人にもおすすめです。
続いてDCのお勧めは『スーサイド・スクワッド:バッド・ブラッド』。今のDCのトップライターであるトム・テイラーの作品。
具体的な紹介はこの記事に譲りますが、とにかくおすすめです。またこの1冊で物語が完結しているのも嬉しいところ。
また現行のバットマン系列の最初のイベント『ジョーカーウォー』と、その関連誌を集めた『ジョーカー・ウォー:コラテラル・ダメージ』も予約開始。
ナイトウィングやバットガール、パンチラインなど、今のバットマン系列各誌の展開は全てここから始まったといっても過言ではないイベントですので、これまた必見です。
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